わが家に義母と夫の妹一家を招いて食事会をしたときの話です。義妹の家には2歳のかわいい女の子がいて、義母は孫に会うのを楽しみにしていました。今回の食事会は夫が言い出しっぺ。しかし夫に任せるとろくなことにならないので、準備は私の役目です。仕事の後に買い出しや掃除、下ごしらえをしなければならず、数日前から大忙しでした。
孫にいちごをあげたいけれど…
そんな中義母が、孫にいちごをあげたいと言い、わが家の近くにある、おいしくて有名ないちごの直売所に買いにいってほしいと頼んできました。
たしかに超絶品のいちごが買えるのですが、開いている時間が限られており、早い者勝ちなので、 そんなに簡単に手に入るわけではありません。ただでさえ準備に忙しくしていたので、時間を合わせていちごを買いにいくのはあまりに面倒でした。
義母は車に乗れないので、そのいちごを自分で買いにいくとしたら自転車で片道1時間ほど。仕事があるので時間を合わせるのも困難です。義母は在宅で働く私は融通が利くと思っているようで、気軽に頼んだのでしょう。
断りたいと思ったものの、夫から懇願されたうえ、姪においしいいちごを食べさせてあげたいという気持ちもあります。私はどうにか時間を見つけて、渋々いちごを買いにいきました。
そして迎えた食事会当日。義母は「いちご代」と称してポチ袋を私にくれました。中に入っていたのは5000円。いちごは1パック1000円程度だったので、かなりのお車代がのせられていることになります。
忙しいところいちごを買いに行かされたことにふてくされていた私でしたが、その一瞬ですべて帳消しに。義母が買いにいったかのようにお膳立てし、姪にいちごを食べてもらいました。
我ながら現金なものだと思う出来事でした。
著者:浅井りこ/30代女性・フリーランス
料理教室に通うのが趣味の2児の母。料理はもちろん器にもこだわります。
作画:さくら
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年11月)
ベビーカレンダー編集部