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会ったことがあるのに名前が出てこない…年間800人と会食をする人脈の達人がピンチで繰り出すスゴ技

  • 2024.12.26

人脈づくりはビジネスパーソンにとって大きな課題だが、その関係を維持することはさらに難しい。KIZUNA PRODUCERの古河久人氏は「少しご無沙汰してしまった相手には、連絡して食事をするのがベストだが、相手が著名人や経営者の場合は時間を割いてもらうのが難しい。そんな場合でもほぼ確実に時間をつくってもらえる方法がある」という――。

※本稿は、古河久人『「最高のビジネス人脈」が作れる食事の戦略』(東洋経済新報社)の一部を再編集したものです。

乾杯
※写真はイメージです
「人脈の維持活動」を忘れるべからず

ひとたび人と交流を持っても、その関係が途切れてしまったら、大変もったいないものです。しかし、人脈とは恐ろしいもので、放っておくとそのまま関係が途絶えてしまうということが起こりがちです。

その意味では、人脈は「つくる」ことよりも「関係を維持する」ことのほうが難しいのです。親しくなったからといって、そのままにするのではなく、「続かせる」工夫が必要です。

私はこれを「人脈の維持活動」と呼んでいます。維持活動といっても、特別なことをする必要はありません。「この人とは最近ちょっとご無沙汰だな」と思う人をピックアップして、連絡をとるだけです。

会って食事をすることがベストですが、時間がなければちょっと会って近況を連絡し合うだけでも関係は維持できます。

忙しい人は「会食前の30分」を狙え

人脈の維持活動をする際、相手が著名人、大企業の経営者など忙しい人の場合、会う機会をとっていただくのは、なかなか難しいものです。そこで、とっておきの方法があります。

「会合・会食の30分前をいただく」のです。

たとえば、相手が銀座のホテルで6時から会食という場合、「私がそちらまで行きますので、30分ください」と言って、5時半にそのホテルのラウンジでお会いして30分ほど話すのです。

忙しい人に日中に時間をとってもらうのは難しいので、夕方の時間帯が狙い目です。この方法ならば相手にわざわざ時間をとってもらわなくていいので、拒む人はあまりいません。

情報提供を忘れない

「維持活動」での面談は、基本的には近況報告でいいのですが、相手を失望させないように、こちらからも情報提供(ギブ)できるネタを用意しておきます。提供する情報は相手によって異なりますが、たとえば社会的地位のある人、経営者だったら政治の話が好きな人が多いので、知り合いの政治記者から裏話などを仕入れていきます。

「あの大臣が急に辞めたのは、こういう事情があった」「あの候補者を擁立したのは○○さんが陰で動いたから」みたいな話です。

政局を揺るがす大スキャンダルなどではなくて、本当にちょっとした小話なのですが、世間に出回っていない話はかなり喜んでもらえます。

もちろん、必ずしも政治の裏話である必要はありません。相手の仕事や趣味に役立ちそうな話を事前に調べていって伝えれば十分歓迎されます。要は、ただ会うのではなく、引き続きお茶の誘いに応じてもらえるよう、それなりの工夫をすることが大事です。

極力多くの人と会食をするためにも同じメンバーは4カ月に1回とする

私の場合、仲の良い人との会食は年に3~4回、3~4カ月に1度ほどにしています。その分のリソースを「ゆるいつながり」の人たちとの交流に振り向けたいのです。人脈が増えてくると、誰と会食するかを計画的に決めておく必要が出てきます。

私の場合、年間800人近くの人と会うわけですから、どんどんスケジュールが埋まっていきます。気の置けない仲のいい人との食事は楽しいし気分転換にもなりますが、スケジュールを考えると、やっぱり3~4カ月に1度ぐらいが妥当かなと思っています。

このペースだと、近況報告にもちょうどいいし、話が大いに弾みます。

名前を思い出せないときはこれでしのぐ

「それだけ人脈が広いと、誰だか思い出せないとか、名前を忘れたりすることがありませんか?」と聞かれることがあります。

本書の編集者さん(中里編集長)にも「人の名前や顔を忘れない、いい方法があったら書いてください」と言われて大変困っております。なぜなら私自身、人の名前・顔を忘れることが多いからです。

しかしながら、数少ないスキル(?)らしきものがあるのでそれを開陳しましょう。

まず、誰か思い出せないとき、人の名前を忘れたときは「再名刺交換」を試みます。名前を忘れるということは、しばらく会っていない人ですよね。

「お久しぶりですが、仕事(部署)は変わっていませんか?」「私も名刺を新しくしたので」「電話番号が変わっているかもしれないので」などと適当な理由をつけて、再度、名刺交換をするのです。

名刺交換
※写真はイメージです

名刺交換ができないときは仕方がないので、その人との話からヒントを見つける努力をします。「前回はどのお店でご一緒しましたかね?」と聞いて、相手が「六本木のイタリアンで」「日比谷のあの店で」などと答えてくれれば、そこから「あー、あの人だ」と思い出すこともあります。

古河久人『「最高のビジネス人脈」が作れる食事の戦略』(東洋経済新報社)
古河久人『「最高のビジネス人脈」が作れる食事の戦略』(東洋経済新報社)

そこでその店が話題になれば「じゃあ、またその店で会を開くときはご案内をしますから」と言って、やっぱり名刺交換に持ち込みます(笑)。

それから、お会いしたときに、その人のお名前をしっかり覚える工夫をするというのもやっています。よく「視覚と聴覚で覚えると記憶に残りやすい」と言いますよね。ですから、なるべくその人の名前を呼ぶようにするのです。

田中さんなら「田中さんはどう思いますか?」「田中さん、こちらの○○さんをご紹介します」などとあえて名前を何度も呼ぶのです。でも、奮闘努力むなしく、忘れてしまうときは、やっぱり忘れてしまいます。とくに、年齢とともにその回数は確実に増えてきています。困ったものです。

古河 久人
KIZUNA PRODUCER
連日開催する食事会・勉強会を通じて「人と人をつなげて」出会いを演出する「スーパーコネクター」。1959年生まれ。広島県出身。東京大学経済学部卒業。1981年住友生命保険相互会社に入社、主に管理部門に従事、執行役常務を経て2021年退社。40代から「人と人をつなぐこと」の楽しさを知り、人脈活動(人活)を開始。自他ともに認める「内向型人間」にもかかわらず「食」を介することで政財界、学界、文化界、芸能界、スポーツ界と「各界につながっていない人はいない」といわれるほどの人脈を築く。

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