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切迫流産で上司に休暇申請をすると「ダメなときはダメ」とひと言。ネットの掲示板が力になり…一念発起

  • 2024.12.31

もともと妊娠希望で、職場の直属の上司にも相談済みでした。ついに、待望の妊娠! しかし切迫流産の診断! ハードな仕事内容のため、勤務調整をしてもらおうと、職場の上司に報告すると、驚愕のひと言が返ってきました……。その内容とその後の体験についてお話しします。

上司にも事前に相談し、いつでも妊娠OK

夫と入籍して2年が経ち、「そろそろ子どもが欲しいね」とよく話すようになりました。当時、私は総合病院で看護師として勤務していて、毎日2~3時間の残業が当たり前で、16時~翌10時の夜勤もこなす不規則勤務。直属の上司である師長には、妊娠を考えていることを事前に伝え、師長からは「妊娠したらすぐ勤務調整するからね」と温かい言葉をいただいていました。

そして、妊娠のタイミングを取り始めて3クール目、生理が遅れて市販の妊娠検査薬を使うと、陽性。夫と2人で大喜び。病院受診の時期を迷いましたが、薄く茶色いおりものが出ていたのが気になったので、すぐ次の日に産婦人科を受診しました。

妊娠判明と同時に切迫流産の診断

内診をしてもらい、医師からも「妊娠していますよ。今、妊娠6週目ですね」と言われ、夫との赤ちゃんを授かれて、うれし泣きしそうでした。

ですが、医師がエコーを動かしながら「あれ? 子宮の中に血豆ができているね。これは、簡単に言うと切迫流産の状態。必要以上に動いたり、ハードなことはしないでね」と、止血剤も処方されました。

業務の調整依頼……上司の反応は?

妊娠できたことがうれしい一方、切迫流産というワードで一気に不安になりました。病院帰りに自分の勤務先へ寄り、師長に状況を報告して、有給休暇がたくさん残っているため、使わせてもらえないかと交渉しました。すると、師長からは驚きのひと言。

「それはできない。働いていても、働いていなくても、ダメになるときはダメになる。どうしても休みたいなら、診断書を持ってきなさい」と言われてしまいました。あまりにショックな言葉に、私は泣きながら帰りました。すぐに帰宅してから、夫に師長とのやりとりを相談したところ、夫は怒りながら「そんな理解のない職場は辞めていい」と言ってくれました。

おなかの赤ちゃんを守れるのは私だけ!

仕事に出るべきか……診断書をもらうべきか……と悩み、ママが集まるネットの掲示板で相談してみることに。すると、1人の方が「あなたの仕事の代わりはいるけれど、おなかの赤ちゃんのお母さんの代わりはいない。あなただけ」と、回答をくれました。

この回答を見て、「赤ちゃんは私にしか守れない!」とやっと自覚ができて、翌日に診断書をもらい、2週間仕事を休むことにしたのです。2週間安静にして処方された薬を飲み、2週間後には切迫流産の状態ではなくなりました。産休に入る妊娠34週まで仕事を続けましたが、その後の妊娠期間はトラブルなく過ごし、無事に出産しました。

妊娠判明と同時に切迫流産の診断を受けましたが、仕事もしていたため、なかなか安静にはできない状況でした。ですが、おなかの赤ちゃんを守れるのは母親である私だけだ! ということに気づき、職場に無理を言って休みをもらい、しっかりと安静を確保したことで切迫流産の状態を脱して、無事に出産できてよかったと思いました。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

※働くママとお腹の赤ちゃんを守るため、労働基準法で母性保護規定が定められています。また、母性健康管理指導事項連絡カード(母性連絡カード)があれば、従業員は診断書を提出せずに休職できます。

著者:吉川みきな/30代女性・看護師。2008年生まれの女の子と2018年生まれ、2022年生まれの男の子の年の差きょうだいを育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。

作画:山口がたこ

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています


監修者・著者:助産師 松田玲子

医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

ベビーカレンダー編集部

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