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ダイヤモンドの指輪が欲しいという夢目前に婚約者に振られた…女3人が繰り広げる人生大逆転劇に「こんな人生がいい」「良すぎて泣いちゃった」の声【作者インタビュー】

  • 2024.12.25
『さよならダイヤモンド』が話題! ©蛭塚都/小学館
『さよならダイヤモンド』が話題! ©蛭塚都/小学館

【漫画】夢も男も仕事もないけど親友がいる!思わず胸がアツくなる女3人の友情ストーリーに「人生はいつだって逆転劇!」と反響

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、蛭塚都さんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「さよならダイヤモンド」だ。12月17日時点で1.7万以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。今作は、『週刊スピリッツ』にて連載されている作品。今回は作者の蛭塚都さんに制作の背景を伺った。

男や夢がなくなっても親友がいる…!

『さよならダイヤモンド』(1/54) ©蛭塚都/小学館
『さよならダイヤモンド』(1/54) ©蛭塚都/小学館

アラサーOL明智 乱、旭日 ほむら、湯川 ケイの3人は女子校時代にソフトボール部で青春を共に過ごした仲間。乱は、女子高生時代に「大きなダイヤモンドの指輪が欲しい」「婚約指輪をもらってお嫁さんになる」と夢見ていた。しかし、その10年後に乱は長年付き合った彼氏に振られてしまったのである。婚約指輪まで2人で一緒に選んだが、その後に振られたためショックを隠せずにお酒を飲んで愚痴をこぼしていた。

「名探偵になる」と夢見ていたほむらは探偵になり、「世界征服をする」と夢見ていたケイは専業主婦になっている。しかし、ほむらは資金と人手不足により探偵事務所を設立することを諦めようとしていた。

3人でお酒を交わしている最中、ふと乱がSNSを開くと元カレが新しい彼女と婚約したという投稿がされていた。しかも新しい彼女の指には、乱と一緒に選んだ婚約指輪がはめられていたのだ。

本音を言うと、まだ元カレに未練があった乱はショックでお酒に走る。「私、こっから逆転したい…!」と言う乱は、ほむらに「私の婚約指輪、取り戻してほしいの。」「助けて、探偵さん」とお願いをする。ほむらはもう新規で依頼を受ける気はなかったけど、最後の依頼人が親友というのも悪くない、と依頼を受けることにした。

しかし、そんなほむらの余命が1年だということが発覚。3人は一致団結し、会社を辞めて探偵事務所を開業することにした。そんな3人が繰り広げる人生大逆転劇が今はじまる…!

実際に漫画を読んだ人達からは「話の展開が面白い!」「パワフルすぎて面白い」「こんな人生がいい」「良すぎて泣いちゃった」「めっちゃ元気でる楽しい話」「人生はいつだって逆転劇!」と、いった声があがっている。

今回は、作者の蛭塚都さんに『さよならダイヤモンド』の制作について話を伺った。

作者・蛭塚都さんの創作背景とこだわり

『さよならダイヤモンド』(50/54) ©蛭塚都/小学館
『さよならダイヤモンド』(50/54) ©蛭塚都/小学館

――「さよならダイヤモンド」 を創作したきっかけや理由があればお教えください。

今作は、 週刊スピリッツという媒体だからこそ作ろうと思った作品です。

「スピリッツ」 を軸にテーマを考える中で、 「反骨精神」 の要素がとても気に入りました。 強

いものに媚びず、 自分の意志を示す人々の姿を描こうと思ったのがきっかけです。

また、 タイトルに込めた 「ダイヤモンド」 という言葉には、 透明で多面的な 「女性の友情や幸福」 にイメージを重ねています。 これらは今まで一面的に語られることが多かったように感じます。

それを現代的な視点で見直し、 彼女たちの絆や葛藤を多面的に描くことで、輝きをもたせたいと思いました。

ただ、 リアリティラインの調整には苦戦しました。 自分自身の体験やルーツを掘り下げる必要があり、 辛い思い出を引っ張り出した瞬間もありました。 そのとき、 担当編集のK氏が目を輝かせて 「面白い!」 と言った姿を見て、 「業が深い...!」 と思ったのを覚えています(笑)。

――「さよならダイヤモンド」 を描くうえでこだわった点や、 「ここを見てほしい」 というポイ

ントはありますか?

前作の 「ゴゴゴ」 では、 キャラクターが平面的にデフォルメされ、 完成した関係を描いていました。 今回は、 それを多面的に描き、 立体的なキャラクターを作ることに挑戦しています。 少しずつ明らかになる彼女たちを、 実在の友人を見つめるような気持ちで楽しんでいただけると嬉しいです。

また、 浅草という舞台にも注目していただきたいです。 背景はなるべく現地を取材し、 自分で 「素敵だ」 と感じたものを原稿に写しています。 良いなと思う背景があれば、 ぜひ浅草に遊びに行ってその風景を探してみてください。 私も時々EOS M200を持ってうろついています(笑)。

――今作で特にお気に入りのシーンやセリフがありましたらお教えください。

1話の中で特に好きなシーンは、 ほむらが橋の上から飛び降りるシーンです。 このプロットは、 舞台を決める前から存在していました。 その後、 舞台を浅草に決定し、 吾妻橋を選ぶまで、 いくつかの橋を歩いてまわりました。 船から撮影した資料を見たときに、 「この角度だ!」 と思ったのを覚えています(笑)

好きなセリフは、 隆史の彼女さんが乱に指輪を返す場面の一連のセリフです。 一見謝罪しているようですが、 実は 「他の女性のために買った指輪なんていらない。 私だけの特別なものが欲しい」 という怒りが込められています。 実は彼女さんが一枚上手で、 実は3人は彼女さんに助けられた、 という部分に面白みを感じています。

――今回多くの読者から反響がありましたが率直なお気持ちをお聞かせください。 また読者

からのコメントや感想で印象に残っているものなどありますでしょうか?

自分の作品を多くの方々に読んでいただけるのは本当に励みになりますし、 心から嬉しく思っています。

印象に残ったコメントは、 「女子にもこんな友情があるのか」 という感想です。 「女の友情はハムより薄い」 なんて言葉もありますが、 そんなことはありません。 むしろド厚切りステーキのようなものだと思っています。

だからこそ、 「こんな友情が女子にも?」 と感じていただけたなら、 私が伝えたかった素敵な関係性が伝えられたのかなと嬉しく思いました。

こうして描けたのも、 私自身の親友たちとの関係が背中を押してくれたおかげだと思っています。

――蛭塚都さんの今後の展望や目標をお教えください。

まずは、 目の前のキャラクターや原稿に真摯に向き合うことが大前提です。 その上で、 読者にとって、 よりリアルで魅力的な世界を感じてもらえる作品に育てたいです。

いずれは、 私自身が想像もしていなかった形で動き出し、 息づくような作品になれば嬉しいです。

――最後に作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

頑張りたい時や、 負けそうで悔しい、 そんな時に 「ゴールデンドラゴンズ、 ファイオー!」 と叫ぶと元気が出る、 そんな漫画を描けたらと思います!

「さよならダイヤモンド」、 どうぞよろしくお願いします!

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