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「放送して大丈夫?」「なかなか攻めた」“テレビ業界をイジったテレビドラマ”にヒヤヒヤ…?『ノンレムの窓』

  • 2025.1.9

バカリズム脚本のオムニバスドラマ第7弾『ノンレムの窓 2025・新春』が、日本テレビ系にて1月5日に放送された。今回のショートドラマは、バカリズム脚本で古田新太&中村倫也主演の「前の車を追って下さい」と、数々のバラエティー番組の放送作家を担当する竹村武司が脚本を手掛けた原田泰造の主演「よーい、フィクション!」の2本。新年からクスッと、スカッとさせられるストーリーが展開し、SNSで称賛の声があふれていた。

「運転手も客も内心意識しまくってる」緊迫感に視聴者クスッ!

よく刑事ドラマで耳にする「前の車を追って下さい」というセリフ。タクシードライバー・佐藤(古田)は、乗客・鈴木(中村)にそう言われ、胸が高鳴る。誰かを追っていた鈴木は、タクシーに乗って逃げた人物を追うために後ろのタクシーに乗るがうまくいかなかったら?と緊張していて…。

目的地をはっきりを言わない乗客を乗せなくてもいいというルールに対し、断られたらかっこ悪いと思っていた鈴木、ルールを知りながらもワクワク感が勝り鈴木を乗せた佐藤の、車中で心の声が楽しい本作。

「運転手さん、もっと飛ばしてください」と言われたいがために、佐藤は、あえて制限速度までスピードを出さないという駆け引きをしていた。降車時に急いでいる乗客との“お釣り”攻防を期待していた佐藤だったが、電子マネーで料金を支払い、かつ領収書までもらう鈴木。

ドラマの1シーンの当事者になった気分でいた佐藤ががっかりする様子など、ジェットコースターのような感情の起伏を観ている方も体感させられる。さらに、大事なセリフを言う鈴木の緊張にも共感させられ、2人のさまざまな感情が入り乱れるさまが、視聴者の笑いを誘っていた。

SNSでは「『前の車を追って下さい』この台詞にそれぞれが一喜一憂」「運転手も客も内心意識しまくってるのが面白かった」「運転手さんの思惑にはまったり、かと思えば期待を裏切ったり、とても笑いました」とバカリズムらしいユーモアあふれる物語に多数の反響が。「運転手さん、うれしそうだな」「私も同じ職業なら一度は言われてみたい」「確かにああいう決め台詞を言う時は噛まないように気をつけないとね」と佐藤や鈴木の心の声に共感する声も上がっていた。

予想外の展開を見せたラストにも「結局何だったのか分からず終わるのがおしゃれ」「クセになる面白さ!! 続きも見てみたい」「追われた側のタクシー内も見てみたかった」と続きを望む声も飛び出した。

「実際にありそう」「面白かったけど怖い」印象操作の恐ろしさに反響続出

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(C)SANKEI

「よーい、フィクション!」は、やらせの濡れ衣を着せられ番組をクビになったバラエティー番組のディレクター・松永(原田)が、謎めいた女性・矢橋(小雪)の勧誘を受け、国やスポンサーからの指示で印象操作のため作られるフェイクニュースを手掛けていく物語。

政府が批判を受けそうな法案を通したい時にデカい芸能ニュースをぶつけるために、フェイクニュースを作る様子が描かれ、SNSでは「実際にありそう」「なかなか攻めた題材」「放送して大丈夫?」とヒヤヒヤした声も上がっていた。

そんな印象操作による心理的な恐怖がじわじわと襲ってくる本作。自身が行うことにがく然とする松永だったが、愛する娘と娘の好きなアイドルを守り、自身をクビにしたプロデューサーへの復讐をフェイクニュースで果たす展開に、「スカッと結末で良かった」「スカッと系だけどなかなかに恐ろしいな」「テレビ業界をイジるセリフ満載で皮肉たっぷり」「面白かったけど怖い」と、一筋縄ではいかないストーリーに唸る声があふれていた。

1月12日(日)22時30分スタートのバカリズム脚本連ドラ『ホットスポット』(日本テレビ系)を前に放送された本作。「着眼点と転がし方がさすが」「味わい深い」「クスッとくる上質な笑い」と作品への称賛が相次ぎ、新作にも「すごく楽しみ!」と期待の声が上がっていた。



ライター:小松加奈
ライター/編集者。音楽・映画・ドラマ・アニメなどのエンタメ系を中心にインタビュー/レビュー/コラム記事などを手掛ける。

※記事内の情報は執筆時点の情報です