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夜中視聴は“要注意”?タイトルの予想を覆す展開と“期待感”高まる第1話 水ドラ『物産展の女』

  • 2025.1.14
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(C)SANKEI

1月8日に初回が放送された水ドラ25『物産展の女~宮崎編~』。山口紗弥加が、伝説の食品バイヤー・御厨京子を演じているにも関わらず、1シーンも食べていないのが印象的だ。1月15日に放送される2話と合わせて全2話で終了の予定だが、タイトルに付された『宮崎編』に続編の可能性も期待できる。

山口紗弥加がトンデモ食品バイヤーに

『物産展の女~宮崎編~』は、主人公の食品バイヤー・蓮見春花(平祐奈)が、新米食品バイヤーの高城稔(杢代和人)とともに、創立110周年を記念した自社を上げての宮崎物産展を成功に導くべく、宮崎の名物を食べ歩くシーンから始まる。

全編宮崎でのロケが実現したのは、日向市ならびに都城市の協力あってこそ。日向若鶏を始め、都城メンチや宮崎ラーメン、へべすなど、宮崎ならではの名物が次々と紹介される。夜中に視聴するとうっかり空腹が刺激されてしまう、要注意のドラマともいえる

「食品バイヤーたるもの、食べ歩きは必須」「地元のものは地元で食べてこそ魅力がわかる」とモットーとした春花の熱意は、冒頭から伝わってくる。そのあまりの食べっぷりに、稔はついていけず、食べ過ぎで体調が悪い……と嘘をついて、地元のスナックで飲んでいる現場を発見されてしまうくだりも。

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(C)SANKEI

そんな二人の前に突如現れるのが、伝説のカリスマ食品バイヤー・御厨京子。真っ赤なスーツに紫のスカーフ、サングラスという派手な格好は、嫌でも目立つ。春花や稔の直属の上司に就任したことが判明する1話において、京子は高らかに「宮崎物産展は私が主導でプロデュースする」と宣言する。

実際に自分の口で味わうことを信条に掲げる春花と正反対に、京子は食品バイヤーであるにも関わらず、実際に食事をすることは一切ない。1話でも、彼女が食べ物を口にするシーンは皆無だった。 SNS上では、密かに彼女の食事シーンを楽しみにする声もある。

“宮崎編”は続編のフラグか?

全2話とされている『物産展の女~宮崎編~』だが、『宮崎編』とあるように、今後も県を変えて続編が制作される可能性は高い。取り上げられる県にとっても、県の名産をわかりやすくアピールする機会に直結する。実際のところ、1話の時点で宮崎の名産を魅力的に表現していた。

『物産展の女』は、食品バイヤーが物産展を成功させるべく各県を渡り歩く、という筋書きの時点で、いくらでも続編が制作しやすい構図になっている。それに加え、京子を始めとするそれぞれのキャラクターが立っており、役割もわかりやすいので、視聴者に親切な作りになっているのもポイントだ。

食品バイヤーの仕事に誇りを持ち、大食いという特技を生かして物産展を成功させようと奮起する春花。そこまでの熱量は持ち得ないが、その言動から「自分に合っている仕事とは何か?」「働くとは何か?」を間接的に視聴者に考えさせる立場にいる稔。そして、そんな彼らをトリッキーなキャラクターで半ば強引にまとめあげ、ドラマとしてのエンタメ性を高めている京子。

2話ではどんな奇想天外っぷりを見せてくれるのだろう。第2話は1月15日(水)に放送される。



ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。Twitter:@yuu_uu_