「足し算より引き算が苦手」という方は多いのではないでしょうか。特に、繰り下がりがある引き算は、計算ミスもしやすく注意が必要ですよね。
この記事では、三桁の数どうしの引き算を暗算する方法について解説をします。計算が苦手な方は、ぜひ練習してみてください。
問題
次の計算をしなさい。
602−214
「三桁−三桁」の計算です。繰り下がりに注意して計算しましょう。
まずは、自分自身で答えを出してみてください!
解説
今回の問題の答えは「388」です。
普通、筆算で引き算をすると、一の位から順に引き算をしていくでしょう。しかし、ここでは数字を分けて考える解法を紹介します。
次のように計算をします。
602−214
=600+2−200−14
=600+2+(−200)+(−14)
=600+(−200)+(−14)+2
=400−14+2
=386+2
=388
「600」を「600と2」、「214」を「200と14」に分け、順序を変えて計算をしました。
このように、計算順序を入れ替えられる理由は「交換法則」を利用しているためです。交換法則とは、計算する数を入れ替えても結果は同じになるという法則です。
<交換法則>
○+△=△+○
○×△=△×○
※引き算と割り算には適用できません
この法則を利用して計算順序を入れ替えると、計算が簡単になります。ただし、引き算と割り算では利用できませんので、引き算は足し算に、割り算は掛け算に変換して利用しましょう。
「602から214を引く」のは難しく感じますが、「600から200を引く」「400から14を引く」という計算であれば、キリのいい数になったことで、計算しやすくなりました。その後、「引いた結果」と「分けた2」を合わせることで、答えを求めることができます。
「どのように分けると、計算がしやすくなるか」を考えてから、計算をすると良いですね。
まとめ
計算の工夫のポイントは「キリのいい数」を作ることです。
はじめのうちは難しく感じるかもしれませんが、繰り返し練習することで、筆算で計算をするよりも速く答えを出せるかもしれません。ぜひ日常生活でも活用してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
類似の数学問題にもう1問挑戦!