ボールペンやシャーペン、筆ペンなど、一口にペンといってもさまざまな種類がありますよね。用途によって使い分けている方も多いでしょう。しかし…世の中には、とってもユニークなペンを生み出した方もいらっしゃるようです。
だーいし(@daaishi_obk)さんがX(旧Twitter)に「学会で出したとあるペン」を投稿したところ、驚くべきことに8.5万いいねを集め(2025年1月27日時点)、「面白い」「実用性ピンポイントやろ」などとさまざまなコメントが寄せられています。
いったい、どのようなペンだったのでしょうか…?詳しく伺ってみました。
話題の投稿は、こちら!
学会で出した小腸ペンです。 pic.twitter.com/r6J434BrDe
— だーいし (@daaishi_obk) January 18, 2025
あ、あまりにもマニアックなペンですよね…!
いったい、なぜだーいしさんはこちらの小腸ペンを学会で発表したのでしょうか?詳しいお話を伺ってみました。
「デジタルのブラシ設定ができるところに着目しました」
---これは画期的ですね!小腸ペンを作ろうと思ったきっかけを教えてください。
「外科医は手術記録をカルテに書くとき、何枚かスケッチを描くのが一般的なんですが、最近デジタルイラストで作成する外科医が増えてきています。デジタルの一番のメリットは、絵が得意じゃなくても効率良く簡単にハイクオリティなイラストが描けることです。私はさらに効率良くスケッチを作成する方法を模索している中で、デジタルのブラシ設定ができるところに着目しました」
---ブラシ設定に着目された理由を教えていただけますと幸いです。
「『これをうまく使えば、腸や血管などの管状の臓器を一筆描きできるかもしれない』と思い、まずは小腸ペンを作ってみました」
---実際に作ってみて、どのような感想を抱きましたか?
「実際に作ってみると、想像以上に小腸の“うにょうにょ感”が再現でき、そのクセになる動きが医療関係者以外の方にも興味を持っていただけたようで、嬉しい驚きでした」
---こちらのペンに対して、学会ではどのような反響がありましたか?
「まず、くすくすと笑いがおきました(笑)。一応学会では『手術イラストを効率良く描けるツール』として、昨今の『働き方改革』にも貢献できる点を強調しましたが、どうやら効率性よりも、小腸ペンの面白さのインパクトが大きかったようです(笑)」
---考えてみると便利に思われますが、初めて見た方は面白さ、奇抜さなどに意識が向いてしまうのも無理はないかもしれませんね。
「学術的なものでもないですし、私自身も単に面白いから学会に出してみたところがあります」
---小腸ペンを発表したことをきっかけに、何か変化はありましたか?
「予想以上に前向きな反響をいただき、多くの先生から『それどうやって作るの?』と興味を持ってもらえました。さらに、学会発表を通じて、もともとSNSで知っていた有名な先生と直接交流ができたことも良い経験でした」
---それは良かったですね!
「今後は『大腸ペン』や『脂肪ペン』なんかも作れたらいいなと考えています」
---小腸ペン以外にもペンとして作りたいデザインはありますか?
「小腸ペンとほぼ同じ要領で『血管ペン』もすでに作成していて、実は小腸ペンより多くの場面で活躍しています」
---それはなぜでしょうか?
「正直なところ、手術記録で小腸を描く機会ってそれほど多くないんですよね(笑)」
---そのような裏事情が!
「今後は『大腸ペン』や『脂肪ペン』なんかも作れたらいいなと考えています。ただ、小腸や血管のような単純な管の臓器とは違うので、作成にはもう少し工夫が必要になりそうです」
---無事完成する日が来ることを願っております…!
「ちなみに、私が作っている『臓器一筆描きペン』は、今は複数のアプリを組み合わせて作っているのですが、将来的に手術記録や解剖イラスト専用のアプリみたいなものができれば、すごく便利だなと思っています」
---医療従事者の方々のためにも、今後、そのような便利ツールが開発されたら素敵ですね…!
「今年イチ欲しい」
だーいしさんの投稿に対して、さまざまなコメントが寄せられていました。画期的なペンに惹かれてしまった方も多いようで、
今年イチ欲しい
めちゃくちゃ良い
臓器描くの苦手だからどれだけこのペンを待っていたことか…
などのコメントも。また、小腸ペンの使用に関して、
手に入れたら永遠に小腸描いちゃうかも、、、
これで白子を描きたいです…
脳みそも描けそう
などの声も寄せられました。
みなさんも、ユニークな発明をした際はSNSなどで発表してみてはいかがでしょうか?もしかしたら、予想以上の反響を生み出すかもしれませんよ。
取材協力:だーいし(@daaishi_obk)さん