日本を訪れた外国人は、私たちの独特の文化に驚く人ばかりです。
コンビニ、自動販売機、接客の質。
そんな文化の一つに、「広告のデザイン」があります。
街中のポスター広告やテレビCMに至るまで、文字やグラフィック、鮮やかな色彩で埋め尽くされるその視覚的インパクトには、「なぜこんなにも情報量が多いの?」と疑問を抱く人も少なくありません。
最近SNSでは、「なぜ日本の広告はこんなにも視覚的に圧倒されるのか?」という疑問が大いに話題となりました。
そこで今回は、「日本の広告デザインの特徴」についての海外の方の反応を紹介します。
アメリカ人「なぜ日本の広告はヨーロッパよりも視覚的に圧倒される?」→海外勢からの共感と分析のコメント!「確かに、惹かれる何かがあるよね」「実はしっかりとした理論のうえに成り立っているもの」
アメリカ人「なぜ日本の広告はヨーロッパよりも視覚的に圧倒される?嫌味ではなく、単純に知りたい!」
初めまして!
ちょっと質問があるんだけど、聞いてもらえるかな。
私は少し前に日本について調べていたんだ。
そしたら、実に多くの広告が流れてきて。
そのどれもが、非常に目を惹く、まさに「視覚に直接訴えかけてくる」様な広告ばかりだったんだ。
そこで疑問なんだけど、広告がこうなっているのは、一体どういった背景があるのかな?
「コスパを重視」した結果、できるだけ短い時間に多くの情報を詰め込むようにしたとか?
それか、日本で最初の広告がすでにこういったスタイルで、それが長い陣をかけて日本人に浸透していったからとか?
これだけの情報量の中でどうやってメインの情報を目立たせているんだろう。
日本語を勉強していたときにも、一番苦労したのが広告を読むことだったしね(笑)
アメリカ合衆国の掲示板型ソーシャルニュースサイト「Reddit」にこのような疑問が投稿されると、さまざまなコメントが寄せられました。
アメリカの方は「日本の広告の情報量の多さ」についてどのような意見を持っているのでしょうか。実際に寄せられたコメントをいくつか紹介します。
日本の広告は、お弁当文化からの変遷の可能性!
分かるよ!あれ、初めは脳みそが混乱するんだよね(笑)
私は個人的にこれを、「弁当箱の美学」と呼んでいるよ。
できる限り多くの要素を、最小限のスペースに詰め込もうとする感じだね。
日本語が理解できるにつれて、あの広告がいかに美しいかを実感したよ。
あえて「安く見せる」ための戦略
ウェブサイトも同じ理論で作成されているらしいよ。
私にはデザイナーの友人がいて、その彼がとても洗練されたシンプルなウェブサイトをデザインしたんだ。
でもそれは、クライアント(レストラン)に却下されたんだ。
その理由が「このウェブサイトだと、うちが高級店みたいに見える。でもそうじゃない」ってことだったらしい。
結局、彼はもっと情報を詰め込んで、わざとごちゃごちゃしたデザインに作り直さなきゃいけなかったんだよ。
要は、顧客に「いかに、金銭的に手が届きそうか」という事を刷り込ませるための戦略らしいんだよね。
文化の違いからくる見せ方の違い
文化の違いだよね。
日本は、コミュニケーションもそうだけど、大部分を「言葉」に頼る社会なんだ。
だからこそ、テキスト自体がビジュアルデザインの一部になっていて、文字のスタイルや色使いがデザインの中で重要な役割を果たしているんだよ。
文字を使って特定のアイデアを強調したりね。
西洋の価値観では想像に任せるのが好まれるけど、日本では何であるかをはっきり伝える方が好まれることが多いんだ。
あらゆる要件を満たした結果の「詰め込み」
これは多くの場合、法律上の要件や、
サービスのあらゆる側面を説明しなければならないという過剰な意識が原因なんだよね。
世界的にも、ミニマリズムで有名な国だけども、
こういった所がごちゃごちゃしているのが、人間味あふれていて、私は好きだな(笑)
多くの情報が詰め込まれているのは、それだけ言葉の持つ力が大きいということ
私は過去20年間、このことについてずっと考えてきた(冗談でなく、本当にね)。
色々調べもしたんだけど、その中で一番説得力があったのは「文化によって言葉の持つ力の大きさが異なる」という理論だね。
とても興味深いと感じたよ。
先程、別の人も書いていたと思うけど、日本では「言葉」が持つ力が本当に大きいんだ。
「言霊」という言葉もあるくらいだしね。
文化的な背景が影響している?
これについては以前にもいくつか議論が行われていたよね。
基本的に、日本人や他の東アジアの人たちは、本や技術イラスト、ガイド、インターフェースなど、多くのものにおいて「ごちゃごちゃした」デザインを好む傾向があるんだよね。
何か文化的な背景があるのかな?
教科書やガイド、フロア案内なんかにも同じ傾向が見られる。
かくいう私も、西洋のデザインのようなシンプルスタイルよりも、こういったスタイルの方が好きなんだよね。
必要以上のコミュニケーションをなくすための戦略
グラフィックデザイナーとして働いている私が考えた理論としては、
日本人は全体的に「内向的」な人種ということかな。
それ自体がどうこうというわけではなく、ただ「必要以上のコミュニケーション」を好まないって感じなんだとおもう。
だからこそ、一つの広告に情報がたくさん詰め込まれているほど、質問されることが減るし、責任も軽減されるしね。
日本広告の「情報量の多さ」の裏にある理由
今回は、「日本の広告デザインの特徴」について、海外の方の反応を紹介しました。
今回の投稿からわかったことは、日本の広告の特徴である「視覚的インパクトと情報量の多さ」には、多くの要因が絡み合っているということです。
主に指摘されていたのは、
「文化的な背景」「実用性と戦略」「法的要件や社会的ルール」「視覚文化の違い」という点でしたね。
一部の海外勢は、「混雑したデザインがむしろ心地よい」と評価し、日本広告の魅力を感じている様子もうかがえました。西洋的なシンプルさと対照的なこのスタイルは、文化的背景と実用性の融合がもたらすユニークな結果と言えるでしょう。
皆さんも、ネット広告や街中での広告によく目を通してみてください。
思いがけない発見をすることができるかもしれません!