「ウィメンズヘルス」のエディターたちが、2024年のウェルネストレンドを振り返り2025年のウェルネストレンドを予想する座談会を開催。第1回はピラティス人気について。人気の要因や効果についての実感や体験談、来年のピラティストレンドの行方まで、深堀りしてみた!
【座談会メンバー】
エディターN:ウィメンズヘルスの最古参メンバー。常にウェルネス情報へのアンテナを貼り、週末はマーケットやワークショップに足を運ぶ。トレンドの裏にある社会背景の考察も好き。
エディターA:ウィメンズヘルスのInstagramを担当し、映えるウェルネストレンドに敏感。テニス歴が長く、今年は社会人テニス部をスタートさせた。週末はお琴や水泳も楽しむ。
エディターY:体を動かすことが好き。学生時代はラクロス部、社会人になってからはランニングとアウトドアを楽しむ。
ピラティスの相場が下がったことを実感した1年
Y:今年はピラティスがさらに浸透したと感じることが多かった。周りのトレンド好きな友達は、気づけば全員マシンピラティスに通ってる。
N:マシンピラティスの値段が、すごく通いやすくなったね。
数年前はマンツーマンのパーソナルが中心、1レッスンで1万5千円とかだったものが、今はグループレッスンが増えたおかげで、単価が下がった。月額1万円以下でも通えるようになり、身近になった。3,4人で行うセミパーソナルも増えたし、自分の好みやお財布事情を考慮して選ぶことができるようになった。
A:きつすぎないから、これまで運動習慣がゼロの人にも始めやすいし、丁度いいという声も聞く。そして、マシンがあるから初心者でも映える写真が撮れるよね。
K-PopアイドルやモデルさんもよくSNSでピラティス風景を投稿しているから、それもモチベーションになる。
N:体幹がしっかりした、肩があって胴が薄い「ピラティス体形」は、ファッションをきれいに着こなせるし、憧れる女性も多い体形だよね。
日本では、女性の体を整えるものが、ヨガからピラティスに、完全に変わった感じがある。
A: ピラティスのウェアは圧倒的にルルレモンが人気だね。
N:ルルレモンが流行る以前は、コンプレッションが強ければ強いほどいい、という発想のウェアが多かった印象だけど、ルルレモンによってコンプレッションが強くない「着ていて心地いい」系のウェアが増えた。このほうが普段使いしやすいし、よりスポーツと日常とシームレスに着られる服っぽいウェアが増えそう。
A:最近、アメリカやイギリスのフィットネスサイトでよく見る、ワンピースやオールインワンみたいなつなぎタイプのウェアが気になってる。見た目が可愛いのはもちろんだけど、レギンス×トップスだとポーズによってはお腹が出ちゃうのが気になるときがあるけど、それを気にせず集中できそう。
ピラティスの効果を感じられず脱落する人も?
N:自分の体感だけど、ピラティスを始める人の増え方がちょっと穏やかになってきているかも。ピラティスは効き目が穏やかで、体の変化を感じるのは時間がかかる。グループレッスンなら尚更。だから、ピラティスを始めたものの、体の変化を感じられず脱落する人も出てきている印象。
Y:ある老舗スタジオは、体に変化が出るのは6カ月とうたっているね。
セミパーソナルやグループレッスンに通う人たちから、よく聞くのが、トレーナーさんによって、体に効いてる・効いてないの実感が大きく変わってくるということ。トレーナーさんによって、次の日筋肉痛になるくらい体を使えた印象があるときと、終わった後も全然体を使えた感じがしないときと、すごく差があるのが悩ましいと。
A:実は、私も効果を感じづらくてピラティスは続けられなかった。汗をかいてスポーツした!っていう実感が欲しい人にはフィットしづらいかもね。
ピラティスの資格は、ヨガの資格に比べると、取得のハードルが低いと聞いた。まだブームになって日も浅いし、トレーナーの習熟度はスタジオに入る前にリサーチしたほうがいいかもしれないね。
「韓国ピラティス」 など結果を求める傾向が強まりそう
N:2018年ごろは滝汗トレーニングが流行して、コロナくらいから「無理しない」「自分と向き合う」という風潮が大きくなっていたと感じる。その流れにピラティスもハマった感がある。でも、いったんその「無理しない」風潮もおちつくんじゃないかな。
そこで「韓国ピラティス」という打ち出し方をするスタジオが増えてきている。
今、日本のモデルさんなど感度の高い人たちが通い始めているのかこの「韓国ピラティス」。もともと、今回のピラティスブームは、K-POPスターが発端となり韓国でまず広まったものだけど、韓国のスタートレーナーが教えるクラスが増えてる。
日本初上陸したセントリアルピラティスもそうだし、人気の3731bodyworxでも韓国人のトレーナーを招いた特別レッスンをしていた。
韓国ピラティスは、わかりやすくいうと「確実に結果を出していく」かな。ほかのマシンより負荷が高い、カーブのあるチェアを使ったムーブなど、よりストイックな指導なの。教える韓国人トレーナーもTHEピラティス体形の美しい方で、モチベーションになる。
この傾向はますます強まる気がしている。日本の人気トレーナーさんたちも、より結果を重視したきつめのメニューを提案し始めている。「整える」だけだと普通の人の体は変わりづらいから、よりボディメーキングを重視した「きつめのピラティス」は来年もっと流行しそう!
Y:費用が抑えられるという点で、私は「ウォールピラティス」を試してるところ。家でできるピラティスとして、ピラティストレーナーの方に教えてもらったんだけど、壁を利用することで、マットピラティスよりも重力を感じづらく、楽で効果が出やすいと聞いた。実際にやっているんだけど、マットより簡単に感じるし、動きがあって面白い。
スタジオに通わず自宅でできるから、近くにピラティススタジオがない人は特によさそう。
A:ピラティスのトレンド感とリアルな即効性の両方を求める傾向が高まりそうだね!