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鶴瓶&リリー・フランキー「みなさんに気づかれないように細々とやっていきたい」深夜のフリートーク番組にかける意外な思い

  • 2024.12.25
鶴瓶&リリー・フランキー、深夜のフリートーク番組にかける意外な思い 撮影=安田まどか
鶴瓶&リリー・フランキー、深夜のフリートーク番組にかける意外な思い 撮影=安田まどか

【写真】お互いのことが大好きな鶴瓶&リリー・フランキーのコンビネーション

10月からスタートした笑福亭鶴瓶×リリー・フランキーによる台本なしのフリートーク番組「素っ頓狂な夜〜笑福亭鶴瓶とリリー・フランキーのフリートーク〜」(BSテレ東にて、最終水曜深夜で放送予定)。ベテラン2人によるキレキレの立ちトークや、視聴者から寄せられる往復はがきを軸に身近で起こった悲喜こもごもな話題を展開していく番組だ。初回から「俺を出す、リリーさんを出すいうことは…もうあの、BSテレ東さんも勝負に出よったよ」と意気込んでいた鶴瓶の言葉どおり、刺激的な話題もちらほら。そんなフリー過ぎるトークバラエティーがはじまったきっかけや同番組の今後について、MC2人に語ってもらった。

鶴瓶のオファーに半信半疑だったリリー・フランキー

――今回、この番組がスタートするときに、鶴瓶師匠からリリーさんをお誘いしたという話をお伺いしたのですが。

鶴瓶:リリーさんと一緒にやりたいなとは思っていて。その前にご飯を食べる機会があったりで知っていたから。そういう感じの人とやった方がね。ほんまにこんな不思議な人いないやんか。

――もともと、お2人は交流をお持ちだったのですね?

鶴瓶:そうそう。いわゆる“優香さんが好き”ということが前提ですよね。

リリー:(笑)コロナ以降は特に、誰かと会う機会が減ったじゃないですか。だから仕事をご一緒することが、一番お会いできる機会が増えるという面もありますよね。

――リリーさんからすると、いきなり師匠から「一緒にトークの番組やろう」というお話があった形になるのでしょうか。

リリー:そう、俺も性格がゆがんでいるから、額面通り取りにくいというか(笑)。間に入って「鶴瓶さんがそう言ってくれているよ」と言っていたのがプロデューサーだったんです。「向こうがこう言っているよ」とちょっと盛ってオファーしてくる人は芸能界に結構いるんですよ。なのでちょっと警戒してた面も…。

――ただ実際にご本人へ確認したら、本当だったと。

鶴瓶:そうそう。「リリーさんとやりたい」言うて。プロデューサーが間に入るからあかんのや(笑)。

――収録を拝見していたところ、“師匠がガーっと話を突き進んで、リリーさんがツッコんでドカンと笑いが起きる”という「型」がすでにできていますね。

リリー:僕はベー(鶴瓶)さんの話をすごく聞きたいんですよ。だから…。

鶴瓶:いや、俺も(リリーの話を)聞きたいよ。

リリー:そうなんだ。

鶴瓶:お互い聞きたいんやね。僕らは大体、ホンマの話しかせえへんからね。今日の収録で話した「『オニギリ、握る』という人、おる!?」とかね。

リリー:でも、俺はあの話で本当に、串カツ田中に行こうと思いました。

鶴瓶が明かすリリー・フランキーの魅力「童貞集めて合唱団作るなんて、考えつく人おる?(笑)」

――リリーさんは最近スクリーンで拝見する機会が多くなってきました。俳優業のイメージが先行してトークのイメージが強くない方もいらっしゃると思うんですけれども、お2人のなかで「こういうトークでお客様や視聴者を楽しませたい」「こういうことをやっていこう」というイメージはお持ちでしょうか?

リリー:さっき鶴瓶さんも仰っていましたが、トークの「枕」は最近あった話の方が面白いんじゃないかと思っています。今日は結婚の話とかもしましたけど「この間、『串カツ田中』行ってな?」みたいな話が…。

鶴瓶:面白い、面白い。

リリー:「えー?」みたいな、ああいう話が聞きたい。だからこの番組は「2カ月に一度鶴瓶さんに会って、『この間、こんなことがあってな』という話を聞く会」なんだなと思います。

――リリーさんにとっては、師匠の話を聞ける楽しみな日なんですね?

リリー:そうですね。

鶴瓶:でも僕が言うと、リリーさんからは倍ほどおもろい話が返ってくるからね。考え方がええなあと思って。(※ラジオ番組の企画で)“童貞の人ぎょうさん集めてコーラスする”なんて、そんなこと考えつく人おる?(笑)

リリー:今日決めなきゃダメなんですよ。このあとラジオ局に行くんですけど、「童貞合唱団」を年末に呼ぶか呼ばないかは今日決めないと間に合わない。

鶴瓶:呼んでほしいね!

リリー:でも、呼ばないと会えなくなるし、呼ぶは呼ぶで大変なんですよ。地方の童貞もいるんで、都内だけじゃないんで!

心の底から「細々とやっていきたい」

――リリーさんは収録中に「ここで収録を細々とやっていきたい」と仰っていましたが、今後この番組をどういう風にしていきたいでしょうか?

鶴瓶:こんな感じがええ。放送が深夜で宣伝もそこまで力入れていないのがええ。でも、こんなに制約かけているのに、もう知っている人がいるからね…。

リリー:本当に困りましたよね。本当にみなさんに気づかれないように細々とやっていきたい。

鶴瓶:それが一番、ホンマに。

リリー:だから、BSテレ東もあんまり気持ちを入れないでほしい。

――(笑)

鶴瓶:ホンマやね。ホンマ、ホンマ。

リリー:だから、地上波でやるみたいな、そういうことも別に…。

鶴瓶:なんでやったんやろな、地上波で。

――宣伝になるからでは?

リリー:しなくていいんです(笑)

鶴瓶:してほしくない…(笑)

リリー:地上波でやるなら、これからは男女雇用均等法の話とか、そういうのしか話さなくなります。

「リリー・フランキーはもう芸人よ。すごい芸人」(鶴瓶)

――リリーさんのトークはエロい話もエロくなく聞こえるなど、不思議な印象があります。師匠から見たリリーさんのすごさはどんなところですか?

鶴瓶:すごいですよ。どんなボールを投げても、バーンと打ち返してくれる。ナンボでも投げられるというか。だから「これ投げてどうなるかな」とか思わないでも、ちゃんと返ってくる。それはすごいですよ。

――ただ芸人さんではないですよね。アーティストであり、俳優であり…。

鶴瓶:芸人じゃないから、余計に良いんやと思う。芸人はやっぱり怖がりやから。芸人なら最初に決めるじゃないですか。ツッコミをこうしようとか、こういう話をしようとか。だけどそれが全く感じられないところが、リリーはすごい。

――同番組は台本なしと伺っていますが、台本があったらここまで話が広がっていないと思います。

鶴瓶:僕もそういうのが好きやからね。決まっていないものというか。

――結構ぶっちゃけたお話も多くて、特に師匠の周りの人の話も赤裸々に語られていました。奥様の話が出てくる放送回もありますが、奥様からNGなどは出ないのでしょうか?

鶴瓶:いや全然。「これを言うたらあかん」というのはわかりますから。嫌なことはしたくないんですよ、誰に対しても。奥さんの件もそうです。

――番組では視聴者からのお悩み相談のコーナーもありました。師匠も芸能界で長く活動されていますが、周囲の人たちやお弟子さんなどから、悩みの相談をされることはあるのでしょうか?

鶴瓶:あんまりない。弟子が師匠に何かを相談するという図式がないからね。逆に一般の人からはよく、今日もそうやけど新幹線で「私、離婚してきました」と急に言うてきはるから。どういう意図で俺に来るんやと思うたけど(笑)。

――一般の方との距離といえば、立ちトークパートではステージもお客さんとの距離がものすごく近いですね。やっぱり噺家である師匠のこだわりが出ているのかなと思いました。

鶴瓶:これは全部番組のスタッフが考えてくれるんですよ。僕が「こうやったらやりやすいやろな」と思うことをスタッフさんみんな知っているんです。僕もよっぽどでなければ「それはダメ」とか言わないですしね。

――たしかに番組の構成もトークがメイン。しゃべりで人を笑わせる、楽しませるという“師匠のやりたいこと”がしっかり番組構成にも生きているわけですね。

鶴瓶:そうそう、ホントにそう。ずーっと2人でしゃべっているという感じですから。

――長くしゃべっていても話題は尽きないものですか?リリーさんはしゃべりのプロではないはずなのに、本当に良い球を打って拾って…とできていましたが。

鶴瓶:そうですね。あの人はもう、芸人ですよ。すごい芸人ですよ。普通の芸人は“決めて”やることが多いでしょうね。

――最後に何か一言あれば。

鶴瓶:また、ちょいちょい来てください。続くかはわからへんけども!(笑)

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