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グルマン温故知新:江古田〈室見 富永〉気楽に手頃に、燗酒片手にジビエを楽しむ

  • 2025.1.7
穴熊と天然きのこのお椀
BRUTUS

室見 富永(江古田)

気楽に手頃に、燗酒片手にジビエを楽しむ

看板なし。足元の小さなさざ波のような模様の行灯(あんどん)が目印。店主・富永愛未さんは福岡市の出身。家のそばを流れる室見川をイメージして行灯の模様を母が描いてくれた。店名は、「室見出身の富永」からつけたもの。小さな店を、一人で切り盛りする。

自慢はジビエや天然キノコを用い、洗練された味に仕上げた酒肴の数々。富永さんも〈白金 芯〉前田さんと同じく、〈創和堂〉の出身。大先輩、前田さんには教わることが多かったという。

穴熊と天然きのこのお椀
穴熊と天然きのこのお椀 なんとアナグマ!鹿児島や福岡からやってくるという。驚くほどクセがない。一口大に切って、そのままカツオだしに投入。キノコは入荷状況で異なるが、この日はヌメリスギタケモドキ。ゆでてだしで煮てある。朱塗りの椀に入れ、アナグマ入りのだしを注いで、スダチの薄切りを添えて供する。1,000円。
猪のメンチカツ
猪のメンチカツ 鹿児島産のイノシシのミンチにタマネギとキャベツを加え、塩、オイスターソース、酒、醬油で味を調え、メンチカツに。カリッと揚がったカツを和辛子で。おいしい「レストランソース」を添えて。700円。
土鍋ご飯+おいしい玉子とミツル醬油
土鍋ご飯+おいしい玉子とミツル醬油 岩手・遠野産「遠野4号」の土鍋炊きの炊きたてご飯(2、3人前)1,800円に、福岡〈古野農場〉の卵と同じく福岡の木桶熟成の〈ミツル醬油〉300円の組み合わせ。〆にぜひトライしてほしい卵かけご飯。お代わり必至。

全国の信頼の置ける生産者から取り寄せる食材を駆使し、繰り出す料理は小さな工夫と愛が込められ、いちいち旨い。島根・石見(いわみ)銀山の酒屋をはじめ、訪ね歩いた先々から届く30種以上の日本酒で、料理によってペアリングもしてくれる。ワインは、パン飲みの名店〈パーラー江古田〉のショップのナチュラルワイン。予約すれば土日は昼飲みもできるという申し分のなさ。個性たっぷりの居酒屋だ。

〈室見 富永〉富永さん
燗をつける富永さん。四方八方抜かりなし。
〈室見 富永〉店内
壁面のアジサイをモチーフにしたタイルが美しい。木のシェードは河内伯秋作。

Information

室見 富永

〈むろみ とみなが〉
住所:東京都練馬区栄町41-1 ココフラット江古田101
TEL:080-3457-3326
営:17時~23時(土・日・祝14時~)。14時~17時は予約のみ。
休:不定休(SNSでチェックを)

2024年8月2日オープン。西武池袋線江古田駅から徒歩3分、東京メトロ新桜台駅から徒歩5分。

メニューはアラカルトのみ。ゲソと蓮根のネギ塩だれ600円、秋刀魚
(さんま)の春巻き700円、猪の自家製チャーシュー700円、お漬物500円などなど。ドリンクは日本酒約30種やワインなど。サワー、果実酒はなし。ビール小瓶660円、日本酒1/2合660円~。茄子の揚げ浸し600円、鹿のおつまみキーマ600円など。カウンター4席、テーブル1卓4席。

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