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わけもなく寂しくなる生理前は、赤身肉を喰らって感情爆発を解決

  • 2024.12.25

生理前になると、PMSなのかすごく些細なことにもイライラしてしまう。頭に血が昇って、脳の中にある爆弾が今にも爆発するんじゃないかというくらいの勢いになる。人として最悪かもしれないが、一緒にいる人の言葉や声、表情など普段なら気にしないようなことにイラつきが止まらなくなり、理不尽極まりないことで当たり散らす。その時の自分は凶暴な犬のようだ。

それなのに、そこはかとなく「寂しい」という気持ちも湧き出る。周りに人はいるのに、底なしの孤独感と「誰か助けて」という気持ちでいっぱいになる。
両極端なこの気持ちがシーソーのようにギッコンバッタンと揺れる。

◎ ◎

月によって内容は様々だが、食事中無言が続くだけで心の中がザワザワし始めて「はいはい、私が悪いってことでしょ」と被害妄想が始まる。そこから関連して過去のことまで掘り下げて思考が止まらなくなり、静かに怒り狂ったり悲しくなったりしてそれが態度にも表出する。態度に出なければ賢いのだが悲しい哉、全てが筒抜けなのだ。
相手に悪意はなく、食事を楽しんでいるだけだ。私だって別段楽しい話題を提供するわけでもないのだから、一方的にそんな風に思われる相手はとても理不尽だと思う。生理が終わるとマジでごめんなさいと反省するし、嘘みたいにそういう気持ちは消える。

今まで何十種類ものサプリや健康法を試してきた。PMSやうつにはこのビタミンがいいとかミネラルがいいとかお医者様や偉そうな学者の方が科学的な顔をしながら仰るので「そうだったのか」と素直に膝を打ち、実践した。
でも、鉄分をとったとて悲しい気持ちになる時はあるし、ビタミンが全ての問題を解決してくれるわけではない。そういった商法にまんまと乗せられ、いつも引っかかってきた。そろそろ学習していきたいものだ。

でも、私は生理前に赤身肉を食べるとシーソーゲームが落ち着くことに気がついた。これもカルニチンとかアミノ酸とかが満たされるとか、そういう理屈なのかもしれない。例によって今回のPMSもお肉を食べることで、感情の上がり下がりを減らそうと試みる。

◎ ◎

雨が降る平日、一人で某ステーキチェーンのランチにやってきた。
気が早まりすぎて開店時間5分前に到着。ドア前で待機する。すると、ほぼ同時間くらいに老夫婦がやってきて私の後ろに並んだ。

「11時からみたいです」
私は貼り紙を指差して言った。
「あらそうなのね、ちょっと早かったわね」
眼鏡をかけた品のいい婦人が微笑みながら言う。
その後の5分間は無言で、3人並んで待っていた。側から見たら祖父母と孫に見えたことだろう。

時間が来ると店のドアがスタッフにより開けられ、私はいの一番に入店した。
席に着くとランチメニューを開き、ニンニクソースのヒレステーキを注文する。
わりかしすぐにヒレステーキがやってきて、待ってましたとばかりに喰らいつく。

あぁ、なんて噛みごたえがあってジューシーで美味しいのだろう。ニンニクの香りとマッチした小さな肉塊が私の喉をするりと下りていく。欲張りな胃を目がけて一直線である。
あっという間に食べ終わる。そして、シメにバニラソフトクリームまで吸い込んでしまう。あぁ、うまい。心もスッキリ。満たされた腹を二、三度撫でて顔に悦楽の表情を浮かべる。

◎ ◎

ピルを飲んでいた期間は少し改善したような感じはあったものの、副作用や私の体質を鑑みるとあまり飲み続けない方がいいような気がした。
そのため、これからはお肉を食べることが私にとっての一時的な感情爆発の解決法になっていくだろうと思う。

■ヌートリアみゆうのプロフィール
@wahaha_jinsei

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