「モンドセレクション」って、どのくらい権威のある賞なんですか？

――知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を人気放送作家2人が直撃解決！

目次

・「モンドセレクション金賞受賞」への疑問
・セブン-イレブン・ジャパンお客様相談室に直撃

※2009年1月25日公開の記事を再編集しています。

「モンドセレクション金賞受賞」への疑問

お笑い界だけでなく、すっかり世間的にも冬の風物詩になった感のある『M-1グランプリ』。一方で食品業界にも「食のM-1グランプリ」のような賞があるのをご存じだろうか。

そう、皆さんも一度は見たことがあるであろう「モンドセレクション」である。その賞の存在を初めて知ったのは、子どもの頃に好物だったバターココナッツというお菓子の袋に誇らしげに書いてあった「モンドセレクション金賞受賞」の文字。

子ども心にも何やら大変な賞のような気はしていたのだが、それの実態をまったく調べないままここまできてしまった。

皆さんの中で、モンドセレクションについてキチンと説明できる人っていますか？ てか、受賞するとどのくらいエライんだろ？ モンドセレクションを獲った商品をたくさん扱っている超大手コンビニなら知ってるんじゃないかしら。

だから直接、セブン-イレブン・ジャパンお客様相談室に聞いてみた。

セブン-イレブン・ジャパンお客様相談室に直撃

『モンドセレクションって、どのくらい権威のある賞なんですか？』

担当者 権威ですか……う～ん。そうですね、食品のノーベル賞と評されることもあった……う～ん、そこまでの言い方はどうかと異論を唱える声もある中で、歴史があって世界的な評価を確固たるものにしているという点では間違いない賞なので、やはり（受賞した表示が）付いているということは、商品にかなり信頼が置けるということからも、（うちの商品棚に）胸を張って出せる商品かと思うんですが。

食品のノ、ノ、ノーベル賞ッ!? M-1グランプリどころじゃなかったのか。アレって食品業界じゃそんなに大変な権威ある賞だったのである。では、どういうシステムで選んでんの!?

担当者 え～と、ベルギーで（選考を）行っております。民間組織なんですけども、基本的に企業からそちらのほうに商品を持ち込んで、賞に値するか判定してもらうようなところなんですね。

──この賞を獲ることはスゴい喜ばしいことなんですよね？ 会社を挙げて祝ったりとかは？

担当者 大変喜ばしいことではあると思います。会社を挙げてかはわかりませんが。

──ちなみにモンドセレクションを受賞した、セブン-イレブンの商品の中でおすすめは？

担当者 私個人としましては「極上のひとくちシリーズ」のフィナンシェという商品です。私もお菓子を作るのですが、焦がしバターの加減が難しいので、この商品は本当においしいと思います。

ガキの頃からの積年のギモンがやっと解けた！ それにしても、そんなに大権威な賞だったとは……。担当者さんおすすめのフィナンシェのとろける味わいとともに、モンドセレクションの重みを噛みしめたのでありました。

鮫肌文殊（放送作家）
1965年、神戸にて誕生。放送作家。『ぐるぐるナインティナイン』（日テレ系）、『さんまのスーパーからくりTV』（TBS系）などを手がける。この連載の単行本『だから直接聞いてみた』（宝島社）は好評発売中！ スペースの都合で載せきれなかった担当者との生々しいやりとりも加筆掲載！ 数々のボツネタ話も、恥を忍んで明かしました。