【和田雅成さん＆和田琢磨さんインタビュー】人にも作品にも愛を持って誠実に向き合う

2024.12.24

Wada Masanari & Wada Takuma

和田雅成＆和田琢磨

韓国発大ヒットドラマ「花郎〈ファラン〉」が日本で舞台化。親友の命を奪った者への復讐心から花郎となる主人公のソヌを演じる和田雅成さんと、王の身分を隠して花郎となるジディを演じる和田琢磨さんにインタビュー。

――大ヒットドラマの初の舞台化ということで、お話が決まったときの感想は？

雅成うれしかったのと同時に、全世界にファンがいらっしゃる作品なのでハードルを感じました。ありがたいことに2.5次元と呼ばれる原作のある舞台に出演させていただく機会がこれまでも多かったので、今回もしっかりと作品に向き合い、愛を持って戦っていきたいと思います。

琢磨同じく、原作ものを扱うお芝居は何度もやらせていただいているので、誠実に務めれば評価はついてくるものだと思っています。これから本番まで、どんどん面白くなる予感がしているので、良い作品にしていきたいです。

――共演経験の多いお二人ですが、改めてお互いの印象と、初対面のころから変わったことがあれば教えてください。

雅成たっくんとの初対面は8～9年前の「ダイヤのA」The LIVEという作品だったのですが、そのころから自分の目指すものがはっきりしている方という印象があります。今もどこにいてもスタイルが変わらないので、とても魅力的です。社交的だけど群れない、唯一無二のバランスを持っている方だと思います。

琢磨「ダイヤのA」The LIVEのときに、内側から出るキラキラ感がいいなと思っていたら、みるみるうちにヒット作に出演していてさすがだなと思っています。先ほど改めて年齢を聞いたら自分より5歳下でびっくりしました。長年一緒にやっている同志のような感覚があります。圧倒的に雅成の歩幅が広いんだと思います。頼もしいです。

――作品を通して青春を感じる瞬間はありますか？

雅成自分が座長を務めたミュージカル『薄桜鬼』という作品で、みんなが大好きで愛おしいと感じたんです。年下の子も多くなり、自分が座長という役割を担ったときに、この作品を通してみんなに幸せになってほしいと初めて思いました。今回もそうなっていくんだろうと感じています。初めて共演するメンバーもいれば、気心の知れた仲間もいる現場です。何より、たっくんが横にいてくれることが心強いです。

琢磨男性の群像劇が多かったので、青春を感じる瞬間はたくさんあります。今回も20代の方が半分くらいで、初めて共演する方も多い。年齢的にどうやっても上に見られることはあると思うので、あまり肩ひじ張らずに一緒に作品を作っていける環境にしたいと思います。物語の核となる花郎は、言ってみれば男子校の寮をのぞき見している感覚。女性の方には「もう、男子たち！」と思っていただけるような（笑）、かわいらしくもあり、男らしくもある姿を表現していきたいです。

――花郎しかり、舞台のカンパニーしかり、人間関係を築く上で大切にしていることは？

琢磨相手の嫌なところを探すのは簡単だけど、いいところを探すようにしています。僕たちの仕事は一期一会なので、3カ月くらい過ごせば一生会わない人もいる。けど、こうやって一緒になったのは何かの縁なので、その方のいいところを見つけたいと思っています。

雅成たっくんのその姿勢は見ていてとても感じます。相手を否定しないし、受け入れているのは本当にすごい。

――仕事をする上で大切にしていることは？

雅成僕らの仕事は毎度現場が変わるので、そこでいかに“好き”を見出せるかです。作品に対しても人に対しても、嫌なところも含めてそれを愛せるかで向き合い方が変わってくると思います。

琢磨作品や仕事に対して素直に向き合う姿勢です。SNSなどが普及して莫大な情報が流れてくるけれど、どんなジャンルでも誠実さが求められている気がします。物事や人への向き合い方はシンプルを求められているんじゃないかな。つくろわずにいたほうが伝わりやすいのかなと思っています。

――2024年を振り返ってどうだったかと、2025年の目標を教えてください！

雅成今年は自分の中で我慢の1年でした。「32歳で売れるんだ」と言い続けてきて、いま幸せではあるけれど、理想とする自分の人生ではまだまだなくて。来年はこれまで自分がまいた種を、形としてしっかり芽吹かせる1年にしたいと思っています。

琢磨デビューして15年が経ち、来年で30代も終わります。今年は今までの総まとめのような1年でした。来年からは、自分の立ち位置や新しいものを発見するセカンドステージに挑戦していきたいと思います。

【Check】

舞台「花郎～ファラン～」

世界中を魅了した韓国ドラマ「花郎〈ファラン〉」を日本で世界初の舞台化。激動の時代・新羅の王を守るイケメン精鋭集団・花郎の友情、愛、成長を描く。正反対の生い立ちでありながら互いの目的を果たすために花郎となったソヌ（和田雅成）とジディ（和田琢磨）を中心に、さまざまな困難を乗り越え、成長していく彼らが選ぶ人生とは…。

2025年1月8日（水）～13日（月・祝）東京・THEATER MILANO-Zaで全10公演、

1月17日（金）～19日（日）大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで全5公演

チケット発売中

【PROFILE】

和田雅成さん／1991年生まれ、大阪府出身。舞台『刀剣乱舞』シリーズ、ミュージカル「ヴィンチェンツォ」主演ドラマ「神様のサイコロ」「0.5D」(BS日テレ)など、多岐にわたり活躍。その他TOKYO FM/JFN33局ネットにてレギュラーラジオ出演中。また、アーティストデビューも果たし、2025年2月8日には関内ホール大ホールにて1st ONEMAN LIVE「Raise」を開催

和田琢磨さん／1986年生まれ、山形県出身。舞台『刀剣乱舞』シリーズ、『鋼の錬金術師』、「PSYCHO-PASS」、朗読劇『世界から猫が消えたなら』など多数の話題作に出演。NHK「天才てれびくん」のドラマパート、ドラマ「Solliev0」「カミシモ」など映像作品への出演も多数。今後も映像、舞台、作品問わず話題作の出演作品が控えている

取材・文／高木明日美（シティリビング編集部）

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