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【お悩み】上司の謎のポジティブマインドに腹が立ちます。どうしたらいい?#75

  • 2024.12.23

はーい皆さん、ごきげんよう!満島てる子です。
もうね、こりゃ完全に師走よね。バッタバタのガッチャガチャな日々。

ド○クエの職業でたとえるなら遊び人寄りのあたしですら(賢者に転職できるのはいつになんのかしら……)、仕事のあれやこれやにギャーギャーしているここしばらくなのですが、皆さんはいかがお過ごしかしら。

棺桶から出られませんって方も、きっといるわよね?

Sitakke
ライター・満島てる子

そんな時、復活魔法を使える仲間が近くにいてくれたりすると、やっぱり働く上でも安心なわけですが。
そうもいかない世の中です。職場というパーティー内での組み合わせの悪さに、やきもきしたりする瞬間もあったりするわよねぇ。

特に、それが自分より上の立場の人との話だったりするとなおさら。
今回はそんな、労働人生を送る上での悩みを抱える方からのお手紙が来ています。

ご紹介しましょう。

読者のお悩み:謎のポジティブマインドに腹が立ちます。どうしたらいい?

Sitakke
Sitakke
Sitakke

おおおこれは大変。なんだかかなりご立腹の様子。
一見冷静を装っている文面だけれど、ふつふつとした怒りがあたしには見える、見えるぞ……!
ともあれhrkさん、まずはお手紙送ってくださり、どうもありがとうございます!

…そっかぁ。お気楽すぎるタイプの「支えてもらう」型な上司が今いるのね。
リーダーっていろんな種類がありうるもんなんだなぁって、この人生30数年しか経ってないあたしですら、他人の働き方を見る際にもそうだし、はたまた自分ごととしてもしばしば考えるものなのですが。

こと周囲に頼る傾向の強い長は、よっぽどそのキャラクターがチャーミングでもない限り、部下達をどうしてもイライラさせがち。少なくともあたしはそう思うの。

だからhrkさんのストレスたるや、いかばかりか……。心中お察しいたしますよ。

なんだかあたしも...

でもなんか本当、反省する(突然!?)。

いやね、今回の話題なんだけど、個人的にも読んでて「ぴええ」となっちゃう内容というか。身につまされるところがあるというか。

何を隠そう、実はあたしも割と現在の職場では「支えてもらう」型の店長。その自覚は昔から大アリなんです。
バッチバチに飲まされて大酔っぱらい状態……それを察したスタッフが、先回りしていろんな片付けをしてくれていたり。

外仕事ならまだしも、もう若くないからか、時折体調不良でカウンター立てない!ピンチ!なんて時もあって。
そうした諸々の理由で不在のタイミングもどうしても出てきてしまうから、その間は店番を担当してもらわなければならなかったり。

だからこのお手紙を読んで「いかんよなぁ」と思うところも多かったというか。

周囲の力ありきでなんとかかんとか進んでいこうとする、そんな自分のふがいないリーダーシップの方向性にも一考が必要なんだろうなぁと、勝手にhrkさんの手紙をもとに、おのれ自身の振り返りなんて始めちゃったりしておりました。←

ただこの上司さんの場合は…

ただ、今回のこの相談内容に登場する上司さん。

個人的に「ベクトルが似てるかも……」と思ったりもしつつ、でも「やっぱりここはいただけないよなぁ」と感じるところもあったりして。
何より「さすが〜」ってセリフは、部外者からしてもちょっとどうしても腑に落ちないなぁって気持ちになるのよね。

あたしは似たような状況で「ごめん」と言いがちなタイプ(本当に申し訳ないと思ってるからすぐ言っちゃうのよ……)。

それはそれで、あまりに多用すると「安っぽい謝罪じゃね?」となっちゃうのかなぁと思うんだけれど。
でも、支えてもらっている自覚が少しでもあるなら、単に相手を「さすが!ごいすぅ!(古い?)」って言葉でアゲるだけじゃ、下で働いている立場としてはなんか納得いかないわよね。

もっと別のねぎらいのかたちもあるだろうし、なんならそれ言う前にあんた自身が「さすがだな」って思われるように努力すべきじゃね?って。

実際の現場で、直にこの上司と向き合っているであろうhrkさんは、それこそ大変だろうなぁと改めて想像しつつ。

どんな言葉を投げ掛ければ、あなたがマインドセットを整え、この「さすが」な上司さんとよりスムーズに接することができるようになるか。

いち相談を受ける立場の人間としても、職場の上下関係に思いを馳せるべき人間としても。
それを先ほどからずっとキーボードの前で考えているあたしが、北の地の一室にいるのでした。

あたしなりのAnswer

さて、hrkさん。

ここからは「こんな風に気持ちを整えてみては?」というあたしなりのアイデアを、いたって真剣にあなたに伝えていくつもりなんだけれど。

もしかしたらhrkさんにとっては、この手の意見は「え?それは無理でしょ」ってなるものかもしれない。お手紙に書いてくれた相談の方向性と、ちょっと逸れたことを語ろうとしている自覚があるから。
でも、そうだったとしても、もしよければ参考までに読んでくれると嬉しいです。

まずね。「立ってしまった腹を横にして」しまいたいというhrkさん。
あなたそれ、横にする必要ない。腹立てて当然だし、立ったままでいい

だってね。

「アンガーマネジメント」(については 以前のコラムでも書きましたが )という言葉がポピュラーになりつつある昨今、その逆張りとも捉えられかねない考え方かもしれませんが。

仕事だからって、怒りは怒りとして湧いて当然。

それを抑えたり堪えたり、別のものに変質させる必要なんてないと、あたしは個人的にそう思うんです。
むしろさ、「横にしなきゃ……」というストレスを抱えるほうがもっと不健全。

今後その上司と働いていくにしても、後輩たちに「さすが!」の呪文の悪影響が出ないよう、先輩として気丈に振る舞っていくにしても。

あなたが怒りをぐっと飲み込んだとしても…

あなたが怒りをぐっと飲み込み、それを我慢できたとして。

そのせいでメンタルのゆがみみたいなものは、きっと少なからず発生し、積み重なっていくであろうしさ。なんならそれ、おそらく遠くない未来に爆発しちゃうんじゃないかしら。

そうなるぐらいなら。

上司の「さすが〜!」が出たときに感じる「は?」は、「は?」のままに表現した方がいい。
本人はそう考えていないだろうけれども、でもhrkさんは今きっと「腹を立てている場合」なんだと思います。

とはいえ、じゃあ「なんだこの野郎!怒」という気持ちをそのまま「なんだこの野郎!」と言葉に出してしまうと、やっぱりしっかり腹どころか角までをも立ってしまうでしょう。職場内のコミュニケーションとしても、適切とは言えないわよね。

だから、ここで大切になってくるのは"伝え方"。どうやって怒りを拳以外のものに変えるかっていうのが、この場合は大事なんじゃないかしら。

Sitakke
イメージ

あたしがもしhrkさんだったら…

例えばだけれど。

あたしがもしhrkさんだったら、この上司にフィードバックするとなったときに、「今回は怒りを感じる場面がありました」と、自分の気持ちを冷静に、でもはっきりと、あえて文字に起こして伝えるでしょう。

口頭でのやり取りはどうしても、目の前に当該の人物がいるとなると、感情に流されてしまいがち。言いたいことを言えなかったり、言う必要のないことを口にしてしまったりする。

でも文章なら大丈夫。きちんと練る時間を取れば、込められる情報をこちらでコントロールできます。それに、怒りのような表に出しづらい感情も、一定数シェイプアップしたかたちで、でも明確に相手に示すことができるわけで。

「ペンは剣よりも強し」とはよく言ったものですが、拳ではなく文字をぶつけることで、この上司の望み通り(?)1発【ガツンと!】お見舞いできるかもしれない。あたしはそう思うんです。

どう?hrkさん。

「感情を出すだなんて……」とやっぱり思ったかしら。

そうね、お手紙から察するに、ここであたしがおすすめしていることは、ちょっとhrkさんの仕事のスタンスからすると受け入れられないことなのかもしれない。

でももしよかったらあなた、ここに書いていることぜひトライしてみて。

それにきっとこの挑戦、hrkさんの成長にもつながるはずだから。

理性だけで進んでいける仕事なんてほぼありません。
どんな職種を見ても、確実に感情はそこかしこに絡みついてくる。

だからこそ、その感情を殺すことなく、どうやって生かして育て、果実に変えていくか。
それがとても大事になると思うし、なんなら当該の上司だけでなく、後輩まで含めた様々な人たちとの円滑なコミュニケーションを成立させるための、重要な鍵になっていくはず。

自分の気持ちを譲らず、上司にまっすぐ伝える。

これができるようになれば、後輩やhrkさんにとって働きやすい環境、風通しのよい職場がきっと出来上がっていくでしょう。

そこへ向かって、遠慮せずにレッツゴー!

hrkさんがこれからどう活躍していくのか、あたしもとっても楽しみにしています!

ま・と・め♡

というわけで、今回は「お気楽上司をどうするか」なんて話題から、怒りの伝え方についても考えてみました。

やっぱりさ、こころをみずからひしゃげさせちゃうようなことって、基本的に避けていった方がかえって自分のためになるんじゃないかと、個人的には思うのよね。

「おのれに正直に」なんて道徳的なスローガン、職場や学校の張り紙とかでも時々見かけるけれど。これって結構大事なことなんだよなぁと、大人になってからますますそう感じるようになっているあたしがいるのです。笑

みんなもどうか、自分に素直でいてくださいね。
ではではまた次回。Sitakkeね〜!

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『ひとりの夜にあなたとあたしの したっけラジオ』

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■番組名 「ひとりの夜にあなたとあたしのしたっけラジオ」
■放送日時 毎週日曜日 午後7時30分~8時00分 ※初回放送:2024年10月6日(日)
■出演 満島てる子、HBCアナウンサー・森結有花
■番組メールアドレス st@hbc.co.jp
■Podacast https://podcasters.spotify.com/pod/show/hbcsitakke

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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部 ナベ子
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。

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