1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. お金が貯まらない家の「寝室」には大抵コレがある…片付けのプロが証言「お金持ちの家には絶対にないもの」

お金が貯まらない家の「寝室」には大抵コレがある…片付けのプロが証言「お金持ちの家には絶対にないもの」

  • 2024.12.23

寝室は、来客を通す玄関やリビングと違って、自分や家族しか見ないプライベートな場所。お片づけ習慣化コンサルタントの西崎彩智さんは「その家の寝室を見れば『お金の貯まる家』か『貯まらない家』かどうか、すぐにわかる。お金が貯まる家の寝室に変えるためには、3つのステップが必要」という――。

貯まらない寝室は「倉庫化」している

これまで多くの家にうかがってきました。経験から、その家の寝室を見れば「お金の貯まる家」か「貯まらない家」かどうかがすぐにわかります。

お金の貯まらない家の寝室は、大抵「倉庫」になっているからです。

散らかった寝室
※写真はイメージです

具体的には、ベッド周りに化粧品やペットボトル、食べ物などが規則性なくゴチャゴチャと置かれて、床に本や雑誌がぐちゃっと積まれたり、脱いだ服がグチャッと放り投げられてたりしている……といった様子です。

そのほかクローゼットもパンパンに詰まっていて、扉が閉まらない。そしてベッド下には、中に何が入っているかわからない段ボールや紙袋が押し込まれたまま、放置されている……。

またストーブや扇風機など、季節外の家電も放置されています。快適に過ごせる状態ではなく、まるで倉庫のように物が溢れているんですね。

「寝室の汚い家」にお金が貯まらない理由

では、なぜ寝室が倉庫化するのでしょうか?

それは、家の中でもいちばんのプライベートゾーンだから。来客があっても、寝室までは入りません。つまり寝室は、自分の最も内なる部分なのです。だからこそ寝室が汚れているのは、自分の内なる部分が汚れているということ。

私が受講生の方たちによく言うのが、「物の扱いは、自分に対する扱いと同じ」です。つまり物を大事にできる人は、自分を大事にできる人。そう考えると、内なる場所である寝室を丁寧に扱える人は、本当の自分を丁寧に扱える人なわけです。

使いっぱなしのマグカップでいっぱいのテーブルの前でスマホを使用している女性
※写真はイメージです

自分のことを丁寧に扱う人は、健康の要である睡眠も大事にします。大リーガーの大谷翔平選手も、睡眠を大切にしていることで有名ですが、睡眠の質というのは、健康はもちろん、仕事のパフォーマンスにも影響してきます。寝室が倉庫のようにグチャグチャだと、当然なら睡眠の質はダウン。

そうなると仕事のパフォーマンスも落ちて、収入も下がっていく……、倉庫化した寝室のある家にお金が貯まらないのは、こういう理由なのです。

お金の貯まらない寝室に大抵あるもの

受講生の方たちに「よく眠れる部屋ってどんな部屋?」と聞くと皆、口をそろえて言うのが「ホテルみたいな部屋」。確かに物が少なくスッキリとしていて清潔なホテルは、ぐっすりと眠れる人が多いでしょう。つまり、寝室をホテルの部屋のように整えれば、睡眠の質が上がり、仕事のパフォーマンスもアップし、自然とお金が貯まる家へと近づいていくというわけです。

シンプルモダンなホテルのベッドルーム
※写真はイメージです

倉庫化した寝室をホテル化するためには、何から始めたらよいのでしょうか? 3つのステップがあります。

ステップ1:不要品を処分する

ホテルの部屋には、とにかく物がありません。それに対して、倉庫化している寝室は物であふれています。まず、ベッド付近にある役目が終わったもの(ゴミ)や壊れたものを、一つひとつ見直し、不要なものは処分しましょう。ベッド下から段ボールや紙袋を取り出して、それらも要不要に分けます。

また寝室に当たり前にある「布団」も整理しましょう。よくあるのが、来客用の布団が何組もあるケース。昔の家はどこも来客が多く、来客用の布団が用意されていましたが、今は来客もそれほど多くないのではないでしょうか。

また子供が独立するなど家族構成が変わったのに、布団はそのままということがありがち。でも布団は、一人につき夏用、冬用の2セットあれば十分。来客時はレンタル布団を利用すれば、来客用の布団は処分しても問題ありません。布団を処分すると、収納スペースが、かなり空きますよ。

ちなみに、お金の貯まらない寝室には、布団のシーツや枕カバーなどの「洗い替え」も、やたらあります。もちろん小さい子どもがいる家は、子どもが吐いたり、漏らしたり、突発的なことが起こり、洗い替えが必要になりますが、大人だけの生活であれば、緊急事態が起こってシーツを替えないといけない、なんてことはそうないですよね。

シーツを替えたいときは、その日に使ったものを朝洗って干しておけば、たいてい夜には乾きます。天気が悪いときは、乾燥機を使えばいいですし、乾燥機がなければ、近くのコインランドリーで乾燥だけすればよいでしょう。

実際、私も洗い替え用の寝具は持っていません。持っているシーツや枕カバーは、使っている一枚だけ。それで困ったことはありません。洗い替えをなくすだけでも、無駄買いが減ってお金が貯まるのではないでしょうか。

カーテンが閉めっぱなし……は危険
ステップ2:残ったものを収納する

残ったものは、寝室の押し入れやクローゼットなどの収納スペースにしまいましょう。使わない羽毛布団は、専用のケースに入れると、立てたり重ねたりできて便利です。

またベッド下に収納するなら、湿気の入らないプラスチックケースを活用しましょう。段ボールや紙袋など“紙”は湿気を吸うのでカビの元。ほこりもたまりやすいので、絶対にNGです。

ステップ3:カーテンを整える

お金の貯まらない寝室は、カーテンの丈が短かったり、長すぎたり、サイズが合っていないことがよくあります。そして、そのカーテンは、たいてい日中も閉めっぱなし。「部屋が汚いから開けたくない」「物があるので開閉しにくい」といったことが理由です。

ベッドルーム
※写真はイメージです

朝起きたらまずはカーテンを開けて、自分も朝日を浴びて、寝室の空気を入れ替えることから始めましょう。カーテンの丈が合っていないなら、合うものに取りかえましょう。

ちなみに遮光カーテンにすれば、外からの光が入らず、睡眠の質が高まります。

一日が変わる2つの習慣

朝起きたらカーテンを開けるほかに、ぜひ身に付けてほしい習慣が「ベッドメイキング」です。

朝、ベッドメイクしておけば、疲れた日にそのまま倒れ込んでも、よい睡眠が得られます。帰ってベッドがグチャグチャだと、疲れがとれるどころかイライラも相まって、疲れが倍増してしまいます。

ベッドメイクは、わずかな時間でできます。朝、起きたら、まず掛け布団をバサッと開いて、湿気を逃しましょう。朝食をとったり、メイクをしたりして、いよいよ出かけるというときに掛け布団を元に戻したら、ベッドカバーをかけて、きれいに整えます。

畳で寝ている人は、布団を畳み押し入れに入れましょう。敷きっぱなしにはしないこと。

今は成人している息子が小学生の頃、グチャグチャな布団のまま家を出たことがあります。自分が帰ってきて布団がグチャグチャだと疲れるし、やる気もなくなる、だから必ずベッドメイクしなさいと、ふだんから口うるさく言っていたので、私はマンションの下まで追いかけました。そして息子を連れ戻し、ベッドメイクをさせたんですね。

息子は遅刻ギリギリになってしまい、泣きながら学校に行きましたが、それ以来、5分早く起きて、ベッドメイクをしてから家を出るようになり、それは大人になった今も習慣になっているようです。

ベッドメイクは、心の安定につながるだけでなく、朝起きたときの区切りにもなります。ベッドをいったんきれいに整えると、二度寝しにくくなるんですね。ベッドの上でダラダラ過ごすこともなくなるでしょう。

もう一つ、習慣として気をつけたいのが、パジャマや羽織りものなど、脱いだものの扱い。寝室にカゴを用意して、そこに入れておく人もいますし、私が子どもの頃は、洗面所に置くルールでした。

これは人それぞれ、しやすいやり方でOKですが、いずれも散らからないように「一時置き場」をつくることが大事ですね。

寝室を見て問う「自分を大事にできているか」

実際、寝室を片づけたら、お金が貯まるようになったと話す人は何人もいらっしゃいます。例えばある方はシングルマザーで、小学生のお子さんと二人暮らしでした。セミダブルベッドで一緒に寝ていたけれど、子どもの成長で、ベッドがきつくなってきた。子どもに蹴られて夜中に目が覚めることも……。

そこで、自分用に寝室をつくり寝る場所をきれいに整えたら、仕事に対するやる気がわくようになったそうです。やはり一日のモチベーションが違うとおっしゃっていました。

仕事から帰ってきて、今までは潜り込むように布団に入っていたのが「今は寝室でアロマを炊いたり、枕元に間接照明を置いたり、そういうゆとりのある自分になれたのがうれしいです」と話してくれました。

冒頭でもお伝えした通り、寝室というのは、誰にも見られないからこそ、自分に対する扱いが出る場所です。

朝日を浴びながらベッドでマグカップを持っている女性
※写真はイメージです

だからこそ、そこでは毎日、頑張っている自分をいたわってほしい。自分がいちばん癒されて、明日の朝、元気に目覚められるような寝室をつくってほしいですね。そうすることで、お金も貯まるようになっていくでしょう。

西崎 彩智(にしざき・さち)
お片づけ習慣化コンサルタント Homeport代表
1967年生まれ、岡山県出身。大学卒業後、住宅メーカーのインテリアコーディネータとして従事。結婚し、20年専業主婦を経験したが離婚。その後はヨガスタジオの店長としてスタジオに通う多くの女性のさまざまな相談に応じる。2015年、得意の片づけを生かして起業。お片づけ習慣化講座「家庭力アッププロジェクト」修了生は全国で3000名を上回る。

元記事で読む
の記事をもっとみる