【今年32歳,36歳になる人へ】「女の厄年」どう迎えるのが正解？

30代のうちに二度もやってくる厄年。気になってはいても、仕事に恋に忙しいCLASSY.世代に停滞している暇はありませんよね。 そこで、実際に厄年で起きたエピソードをもとに、お悩み別厄払いスポットや正しい過ごし方をまとめて伝授します。これで厄年も怖くありません！

女の30代は本厄が二度もくる!

前は19歳、後は60歳までないにもかかわらず、女性の30代には二度の厄年があります。 しかも前厄と後厄を含めると、10年間のうち6 年の間が厄年。つまり女の30代は災難続き!?

厄年1回目【32歳】

10代の頃からそれなりにモテ続けてきた のに、20代後半から4年間付き合っていた彼氏との結婚が煮詰まらず、結局最近別れることに…。今年は人生ではじめてのひとりきりのメリークリスマスになりそうです。(アパレル・32歳 大橋未來さん)

仕事のプロジェクトがピンチ続きです。しかも周りも上司も解決できて当たり前とい う雰囲気で助けてくれません。〝ピンチがチャンスは若いうちだけ〟という、ある漫画の言 葉を痛感して、ひとり涙してしまいました…。(IT・33歳 原田加奈さん)

ネット婚活アプリで知り合い3回目のデートで彼から告白。久しぶりにできたと思っていた彼氏は、実は既婚者だったんです。彼の友達も紹介されていたので安心しきっていたのですが、どうやらグルだった様子。(製薬・32歳 水谷由里子さん)

厄年2回目【36歳】

家の目の前の階段でうっかり転んでしまい、前歯を折ったうえ足をねんざしてしまいました。実は仕事やプライベートでちょっとバタバタしていた時期なんですよね…。見た目まで痛々しいし、まさに厄年まっただ中です。(メーカー・36歳 前野 彩さん)

数年間ずっと頑張ってきたプロジェクトが社長の一声で強制終了してしまいました。チームも解散になり、私はリーダーから降格。ずっと頑張ってきたことが評価されず、さすがに心が折れてしまい、立ち直るのには時間がかかりそうです。(IT・36歳 久保田千里さん)

長年付き合っている彼はまじめで責任感が強く、そんな性格が魅力でした。しかし、残業や仕事の責任が増えたことで、精神疾患になってしまったんです。なんとか仕事を続けられるくらいまで回復はしましたが、結婚は延期に…。(外資メーカー・36歳 高橋真希さん)

そもそも厄年って？

厄年=「役をいただく」年

厄年は生まれた瞬間を 歳とする「数え年」で 計算します。「厄年 歳」だと実年齢の 歳にな る年の1月1日から12月31日までの1年間が本厄、 前後1年が前役・後厄です。起源は平安時代の陰 陽道とされ、江戸時代に庶民に広まった風習と言 われています。しかし厄年齢の由来は (重苦)(散々) (死に)などのダジャレにすぎず、その年に災いが起こるという根拠は特にないんです。

ただ当時の女性の代は出産・育児などの役目を終えて嫁が姑に変わるなど、新しい役割を担う時期でした。そのため厄年=役をいただく年= 人生の大転換期という考え方が有力です。長寿化・晩婚化が進んだ現代の代は結婚・出産などの女性としてのイベントが集中する年代。学校や試験、就職などのやるべきことが明確だった代とは違い、さまざまな選択の自由がある代わりに自分で決めて進まなくてはいけません。厄年といえど、怯えて大きな決断を避けたり、ただなんとなく過ごさず、むしろ積極的に行動して、人生のターニングポイントを意識すべきです。

教えてくれたのは…

宗教学者 島田裕巳先生

1953年東京生まれ。東京大学大学院人 文科学研究科博士課程修了。宗教学者、 作家。著書に『葬式は、要らない』『もう親を捨てるしかない』『宗教消滅』『「日本人の神」入門』他多数。光文社新書 からは、『お経のひみつ』を昨年出版。

取材/佐藤かな子
この記事は『CLASSY.2007年1月号』を再編集したものです。