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海外で日本茶ブーム!緑茶や抹茶で体重が減る? 専門家は懐疑的

  • 2025.1.7

緑茶を飲むのは昔からダイエットの秘訣とされてきた。でも、そう言われるだけの効果は実際にあるのだろうか? 世間では“天然の減量薬”と称されることもあるけれど、専門家はいまだに納得できない様子。

緑茶で体重が減るという主張の根拠は、緑茶に含まれるカテキン(EGCGとしても知られる抗酸化物質の一種)とカフェインが代謝を促進することにある。米国食品栄養学アカデミーのスポークスパーソンでブリガム・アンド・ウィメンズ病院代謝・肥満外科の肥満治療栄養士、メリッサ・マジュムダール氏によれば、カフェインと緑茶を組み合わせると脂肪の酸化が促進される、つまり、エネルギー代謝が上がる(カロリーの燃焼量が増える)そう。

でも、緑茶をストックする前に、緑茶とダイエットの関係性を知っておいて損はない。緑茶にできることとできないことも併せてチェック。アメリカ版ウィメンズヘルスから見ていこう。

緑茶のダイエット効果に関する研究結果は?

マジュムダール氏によると、科学者たちは緑茶を飲むと体重が減るという説に確信を持っていない。

実際、この分野の研究結果を見ても、参加者の体重は少ししか減っていないケースが多い。また、科学専門誌『Molecules』が掲載した2021年のレビュー論文によると、1日4杯の緑茶を飲んだ参加者の体重が8週間で約2.2kg減ったという報告がある一方で、緑茶が減量につながることをまったく証明できなかった研究も少なくない。

スポーツ栄養学・運動代謝学専門誌『International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism』に掲載された2018年の小規模な研究結果は、30分のウォーキングをしたあとに抹茶を飲むと、運動による女性の脂肪酸化が進むことを示している。ただし、この論文の著者たちは、ダイエットにおける「抹茶の代謝促進作用は誇張されるべきではない」との注意書きを残している。

マジュムダール氏いわく抹茶は、少し体重を減らすのに役立つかもしれないけれど、実際に減る体重の量は、たぶん自分でも気付かないくらい少ない。

他の緑茶製品のダイエット効果に関しては?

公認管理栄養士でアメリカ版ウィメンズヘルス諮問委員会メンバーのケリ・グラスマン氏によると、これは商品によりけり。例として、フルーツ風味の緑茶なら「緑茶そのもののメリットが風味によって損なわれることはありません」

でも、砂糖やクリームが入っている場合は話が別。カロリーの摂取量が増えるため、緑茶の(わずかな)ダイエット効果が打ち消されてしまう。

購入する緑茶商品の原材料にも注意して。「茶葉の品質や不必要な添加物の数は、商品によって異なる可能性があります」と話すグラスマン氏は、天然の原材料のみを使用しており、人工の保存料を含まないメーカーのものを購入するよう勧めている。

自分で緑茶を淹れる場合は鮮度に注目。グラスマン氏いわく茶葉やティーバッグは、6カ月以内に消費しないと、緑茶の抗酸化作用が弱まってしまうそう。

また、緑茶を飲むのはいいけれど、緑茶エキスは肝臓にダメージを与える可能性があるという研究結果が存在するため、注意が必要。

結論として、体重を減らしたいなら緑茶を飲むべき?

緑茶は一般的に安全な飲み物で、緑茶が好きなら遠慮なく飲んでOK。

でも、1つ覚えておいてほしいのは、緑茶がカフェイン飲料であるということ。240mlの緑茶には約25mgのカフェインが含まれている。米国食品医薬品局はカフェインの摂取量を1日400mgまでに抑えるよう勧めているので、緑茶の分もカウントするのを忘れずに。

そして、緑茶に“ダイエットの特効薬”的な効果はない。「緑茶で体重が減ることは、あまりないと思います」とマジュムダール氏。「でも、健康的な食生活やダイエットプランに取り入れるのはまったく問題ありません」

※この記事はアメリカ版ウィメンズへルスからの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。

Text: Mallory Creveling Translation: Ai Igamoto

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