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川崎フロンターレ中村憲剛の引退試合に2万人超えのサポが集結 「みんなの笑顔が見れて感無量」「幸せな1日」でピッチに別れ

  • 2024.12.22
川崎フロンターレ中村憲剛の引退試合に2万人超えのサポが集結 「みんなの笑顔が見れて感無量」「幸せな1日」でピッチに別れ
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川崎フロンターレ中村憲剛の引退試合に2万人超えのサポが集結 「みんなの笑顔が見れて感無量」「幸せな1日」でピッチに別れ
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川崎フロンターレで18年間にわたってプレーし、2020年限りで引退を決めた中村憲剛氏の引退試合が、12月14日にUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われた。試合には同氏にゆかりがある110人を超える出場選手と、2万2014人の観衆が集結。

「憲剛じゃないと今日のような人の集め方は出来ないでしょうし、彼の人柄の良さが、やっぱりここまでの大きな試合にしたと思う」と川崎フロンターレで2006年までプレー(※)した後、2017年から8シーズンに渡ってチームを指揮して7つのタイトルをもたらした鬼木達氏が語るように、この日訪れた多くのサポーターが、チームの象徴と言っても過言ではない背番号14の最終章を見守った。(※1998年のレンタル移籍を経て、2000年〜2006年までプレー)

中村憲剛は中央大学卒業後の2003年に、テスト生として練習に参加していた川崎フロンターレに入団。2004年にはJ2に在籍していたチームのJ1昇格に貢献するとその後は日本屈指のMFに成長し、日本代表でも活躍を見せた。J1のタイトルには後一歩のところで届かずに苦しんだ時期もあったが、2017年にJリーグ優勝を勝ち取るとその後は計5つのタイトル獲得に貢献し、2020年のシーズン終了後にピッチを去った。



川崎フロンターレ中村憲剛の引退試合に2万人超えのサポが集結 「みんなの笑顔が見れて感無量」「幸せな1日」でピッチに別れ
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「皆さんと共に18年間も歩んで来させていただいたクラブであり、選手なので“そのもの”と言っても過言ではありません。育てていただいた感謝の気持ちを皆さんに伝える1日にしたい」と中村憲剛は引退試合への思いを語ったが、特別な1日を迎えたクラブにとっても、等々力に集ったサポーターにとっても、その気持ちは同様だ。


川崎フロンターレ中村憲剛の引退試合に2万人超えのサポが集結 「みんなの笑顔が見れて感無量」「幸せな1日」でピッチに別れ
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「フロンターレをもっともっと好きにさせてくれた憲剛さん。たくさんの思い出をありがとうございました!」(Akikoさん サポ歴14年・写真)

「憲剛の現役期間は、幼稚園から高校までサッカー漬けだった息子と同じ時期でした。 憲剛の影響を受けながら成長できた事は人生の宝物です。 最後のチャントは家族それぞれが感謝の思いを込めて歌いました」(minkoさん・クラブが創立された1997年からサポーター)


「中村憲剛さんはフロンターレの象徴です。 憲剛さんだからこそこれだけの人たちを集めることが出来、偉大さを改めて感じました。 素敵な引退試合を観られて、忘れられない日になりました」(arkさん、サポ歴14年)

など、スタジアムに集ったさまざまな思いと共に引退試合は幕を開けた。

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初戦のケンゴフレンズ対なでしこフレンズによる25分間のエキシビジョンマッチを経て、2試合目には中村憲剛と日本代表で縁があった選手たちによるJAPANフレンズマッチが行われた。ブルーとホワイトの両チームでプレーした中村憲剛は、この試合で計4得点の活躍。パンサー尾形の「サンキュー」のゴールパフォーマンスなどで会場を盛り上げた。

そして引退試合の最後には、川崎フロンターレで関わりのあったメンバーによるKAWASAKIフレンズブルーとホワイトによる試合が行われた。2対2で迎えたゲームは、終盤にブルーの中村憲剛がFKの見せ場を迎えると、ここでプレーしている選手全員が壁を作った後に記念撮影タイムに突入。ピッチ外から内田篤人がカメラを持って駆けつけて撮影を終えると、中村がFKを決めて試合は3対2に。背番号と同じ14秒のアディショナルタイムを経て試合は幕を下ろした。


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引退挨拶を終えると、板前姿の家長昭博がアキレス腱断裂からの復帰を目指す谷口彰悟が登場。中村憲剛はマグロの握りとお茶(あがり)を飲み干すと、寿司桶を掲げての集合写真の撮影で試合は幕を下ろした。

川崎フロンターレ中村憲剛の引退試合に2万人超えのサポが集結 「みんなの笑顔が見れて感無量」「幸せな1日」でピッチに別れ
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板前姿で登場し場内を沸かせた家長昭博は、「(チームに加入して中村憲剛選手と出会った)2017〜2018年の印象が強い。『当時のチームを作れ』と言われても、なかなか作れないようなサッカーしていましたし、その中心にいた中村選手との楽しい思い出がある。チームメイトであり、ライバルでもある。切磋琢磨できる選手で自分を成長させてくれました」と試合後にコメントした。

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「自分の引退試合にどれだけの方が来てくれるか正直不安でしたけども、蓋を開けてみると、これだけ多くの方が来てくれて本当に幸せ者です。試合をやりながら、ピッチの上で『懐かしいな』と思っていましたし、すごく自分も楽しんでやることができました。皆さんも少しでも当時のことを思い出していただけたら幸いです。僕は4年前に引退して、引退セレモニーもしていただいたんですけど、当時コロナ禍で、なかなかチャントが歌えない中で引退しました。でも今日、中村憲剛のチャントを歌ってもらって、その中でプレーして、送り出してもらえて本当に感無量です。みんなの笑顔を見られて幸せな1日でした」と、充実感に満ちた表情でピッチに別れを告げた。


中村憲剛がFRO(Frontale Relations Organizer)を務める川崎フロンターレの現状に目を向けると、8年間チームを率いた鬼木達監督が2024年限りで退任。2017年のJリーグ優勝を皮切りに計7つのタイトルを手にしたが、相次ぐ主力選手の海外移籍もあり今季は無冠に終わった。 

来季はアビスパ福岡に初タイトルをもたらしたクラブOBの長谷部茂利新監督の元、新たなチームづくりに着手していくこととなる。

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クラブOBでサッカージャーナリストの中西哲生氏(写真左)は、「中村憲剛の引退試合自体がクラブにとっての大きな転換点だったと思います」としつつ、「このような機会が生まれて、これまでフロンターレに関わってきた人々が一堂に会することに意味があったのではないかと思います。久々の出会いによる懐かしさもありますが、(試合に参加した選手のみなさんは)フロンターレサポーターが作ってくれる空間の素晴らしさを改めて感じたと思いますし、『どのようにフロンターレに貢献していくのか』を考えるきっかけにしてくれたら嬉しい」と言及。

川崎フロンターレ中村憲剛の引退試合に2万人超えのサポが集結 「みんなの笑顔が見れて感無量」「幸せな1日」でピッチに別れ
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「(クラブは)これまでの歴史を受け継ぎながら新しい進化していくタイミングにありますが、『どうすればサポーターの皆さんに楽しんでいただけるのか』を考えながらプレーの以外ことにも取り組んできたこれまでの道のりが間違っていなかったことを確認できましたし、もっとサポーターを楽しませられるかようなクラブにしていかなければならないと思います」と、来季以降のクラブの発展にも期待を寄せた。

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選手や指揮官として中村憲剛選手と長い時間を過ごした鬼木達氏は、試合後に「フロンターレの形を植え付けてくれた選手ですし、後輩ですが尊敬できる選手」と中村憲剛選手について言及。来季から鹿島アントラーズで指揮を取ることも発表され、この日がフロンターレの一員としては一区切りとなる指揮官は「今日は“憲剛の日”だから 憲剛取り上げてほしい」としつつも、「一緒にプレーできてよかった。本当に心残りがあるとすれば、崩しを成功させたかったということくらい(笑)」と、感慨深げに語った。


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