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人気インテリアスタイリストが指南。空間を印象づける、コーヒーテーブルのコーディネート術

  • 2024.12.22

コーヒーテーブルの上に置くものを選び、適切に配置するには、空間デザインをよく理解する必要がある。アイテムの数が少なすぎればどこか寂しくまばらに見え、多すぎれば散らかっているように感じてしまうことも。では、どうすれば「ちょうどいい」コーディネートを叶えられるのだろうか?

この疑問を晴らすためにUS版『VOGUE』がアドバイスを求めたのは、『Architectural Digest』誌にも度々登場しているインテリアスタイリストの巨匠、コリン・キングだ。彼は2023年春にRizzoli社から初の写真集『Arranging Things』を出版し、「物を並べる」という芸術にオマージュを捧げている。そんな彼にとってインテリアスタイリングとは何かと尋ねると、「“見ること”そのもの」だと答える。「住まいに歓びをもたらす、シンプルな飾りを作ることです。ボウルやキャンドル、枝もの……こういったオブジェは大きな働きをします。肝心なのは、その配置です」

簡単なスタイリングアドバイスをシェアする前に、キングはこう強調する。「コーヒーテーブルはひとつひとつ違うので、こうしなければならないという厳密なルールはありません。しかし心に留めておいてほしいのは、最高のアレンジとは、準備と即興のバランスから生まれるのだということです」

キングが直伝する、コーヒーテーブルのコーディネート術は以下から。

1. すべてを片付け、まっさらな状態から始める

「(すべてを片付けるとなると)やる気をくじかれてしまうかもしれませんが、(今の状態で)物を動かしたり加え始めると雑然としてしまい、全体のスペースが見えにくくなってしまいます。余白を大切にしましょう。余白があると、そこに置くものが呼吸できるスペースが生まれ、ひとつひとつをより引き立てることができます」

2. 本は積み上げ、高さで遊ぶ

「コーヒーテーブルに置く本を選ぶことだけにとらわれ、一定の大きさや重さが必要だと考えてしまうことが多々あります。ですが私はスケールで遊ぶのが好きで、小冊子や小さめの本も組み合わせたりします。2、3冊を積み重ねて、小さな台座のように使ったりもしますね。オブジェ用の台として使い、高さを出すことで、立体感が生まれるのです。また、表紙はシンプルなデザインのほうが、周りのものを美しく見せることができます。それから、表紙をソファーや椅子の方へと向けると、ゲストが手に取りやすくなりますよ」

キングがコーディネートしたコーヒーテーブル。本や陶器、ミニマルなフラワーアレンジメントの絶妙な配置に、彼ならではのセンスが光る。
キングがコーディネートしたコーヒーテーブル。本や陶器、ミニマルなフラワーアレンジメントの絶妙な配置に、彼ならではのセンスが光る。

3. 個性や思い出のあるものが目に留まるように

「台の上にはお気に入りのボウルや彫刻など、個性や思い出のあるものを置いてみてください。毎日目にしたいものや、思い出を呼び起こすようなものを置くことはとても大切です。友人が焼いた陶器や、遠く離れた旅先で見つけた骨董品、家の周りや道端で拾ったものでもいいでしょう。石ころだって、友人が作った作品やもらったプレゼントと同じくらい重要なものになり得るのです」

4. オブジェ群は同系色で揃え、高さや質感のコントラストを効かせる

「大きめのテーブルをアレンジする場合は、高さや質感にコントラストのある同系色のオブジェを集めて置くのが好きです。テーブルの片方に本を置き、もう片方にオブジェを置くこともあります。同じ時期に買ったり見つけたりしたものではなくても、そのなかに共通点を見つけるのも楽しみのひとつ。引き出しやキャビネットのなかに眠っているものを探してみてください」

5. 花や自然の要素を加える

「最後の仕上げとして、自然の要素をひとつ加えるのが好きです。豪華なアレンジメントのがよいと思われがちですが、一輪の花で十分なこともあります」

6. トレイより箱を使って“隠す収納”を

「(ニューヨークにあるアートギャラリーの)デミッシュ・ダナントで私が目をつけているのが、マリア・ペルゲイがデザインしたボックスなのですが、コーヒーテーブルにぴったりだと思います。トレイを使う人も多いですが、私は見えないように隠すのが好きです」

7. すべてを完璧にしすぎない

「デザインに関する私のお気に入りの引用のひとつに、チャールズ・レニー・マッキントッシュによる言葉があるのですが、『正直な失敗には希望があるが、スタイリストの氷のような完璧さにはない』というものです。私がいつも目指しているのは、スタイリングされているように感じさせないことです。このことを心がけていると、本当に大切なのは小さな発見やささやかな相互作用、即興的で不完全なアレンジであり、それが私の幸せの中心にあるのだと気づきます」

8. iPhoneで全体の構図をチェックする

「カメラを使って全体の構図を確認するのが習慣になりました。自分の目よりも、写真を信じることを学びましたね」

Text: Elise Taylor Adaptation: Motoko Fujita

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