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いぶし銀・ササモ選手「衝突を乗り越えチームは生まれ変わった」【ストリートファイターリーグ・プレイオフ直前インタビュー】

  • 2024.12.20
“衝突”を経て結束力が強まった「FUKUSHIMA IBUSHIGIN」の4人(右からヤナイ選手、翔選手、ササモ選手、cosa選手)
“衝突”を経て結束力が強まった「FUKUSHIMA IBUSHIGIN」の4人(右からヤナイ選手、翔選手、ササモ選手、cosa選手)

現在開催中の『ストリートファイター6』トッププレイヤーたちによるチーム制のリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2024」(以下、SFL)。2024年12月21日(土)、22日(日)には、リーグ優勝を決めるプレイオフが開催予定。これに先駆けてファンダムプラスでは、リーグSで2位となり、プレイオフに出場するチーム「FUKUSHIMA IBUSHIGIN」(以下、いぶし銀)のササモ選手にインタビュー取材を実施。

試合は21日に行われ、リーグS・3位の「Saishunkan Sol 熊本」(以下、SS熊本)との対決を控えるいぶし銀。FandomPlusではプレイオフ直前のササモ選手にインタビューを実施。SFLへの意気込みや、今シーズンのターニングポイントになった出来事などを話してもらった。

運命のプレイオフは2024年12月21日と22日に実施される
運命のプレイオフは2024年12月21日と22日に実施される

0-40で惨敗……チームが生まれ変わった“衝突”とは?

――プレイオフに向けての意気込みを教えてください。

【ササモ】やるからには、もちろん優勝する気で頑張ります。「初出場で初優勝」を目標に掲げてスタートして、途中、なかなか厳しい時期もありましたが、なんとかそれを乗り越えてプレイオフにたどりついたので、このまま突き進んでいきたいと思っています。

――いぶし銀の強みや特徴をどのように考えていますか?

【ササモ】メンバーに変動がなく、長い間、同じ顔触れで良好な関係を築けているというのは強みだと思います。メンバー一人ひとりの個性も際立っているので、そういったところも対戦相手にとっては脅威になるのではないでしょうか。

――対戦相手のSS熊本で注目している相手はいますか?

【ササモ】ひぐちさんとふ~どさんに注目しています。もちろん、どなたも強い方ばかりなんですけど、普段から交流があって、いろいろお話をさせてもらっているのがこちらのお二人なので。敵として戦うとなると、これまで教わってきたさまざまな技術がすべて自分に向けられてくるので、ちょっと怖いですね。

――自分のプレイスタイルの特徴を表現するなら?注目してほしいポイントなどがありましたら、教えてください。

【ササモ】自分で言うのも何ですが、僕は「コンボの判断力」はいいほうだと思っていて。何をすれば、どれくらい体力を削れるか?といった判断は、ほかの選手より勝っている(と自負している)ので、技の振り方に注目してもらえれば、より楽しんでいただけるのではなかと。

――2024シーズンの中で、ご自身やチーム全体の成長を感じたターニングポイントはありますか?

【ササモ】チームにとってのターニングポイントは、第7節目だったと思います。その前の節で、SS熊本に0-40でストレート負けをして。次で勝たないと優勝どころかプレイオフに行くことすら厳しくなる、なかなか苦しい状況だったんです。しかもその時期に、遠征先のシンガポールで全員体調を崩したり、チーム内で衝突もあったりと、問題が山積みの状態で……。

――衝突というのは、お互いに「本音をぶつけあった」と。

【ササモ】そうですね。そうした話し合いを経て、帰国後は心機一転、チーム一丸となって頑張って。そこからだんだん勝てるようになり、自分も連勝が続いているので、このときの衝突を乗り越えられたことが、いぶし銀にとっては転機でしたね。

――ちなみに、話し合いの内容というのは?

【ササモ】取り組みに対する方向性の違いですね。まずはお互いの意見のぶつけ合って、そこからがっつり話し合って今に至るので、いい機会だったと思っています。SS熊本に0-40で負けたことも、それによって気持ちが引き締まったといいますか。それなりに勝てて、まずまずの記録のままだったら、こうした変化がないまま埋もれてしまっていたかもしれないですね。

2025年は初心に帰り、さらなる技術の向上を目指す

「FUKUSHIMA IBUSHIGIN」のササモ選手にインタビュー
「FUKUSHIMA IBUSHIGIN」のササモ選手にインタビュー

――試合前のルーティンやジンクスはありますか?

【ササモ】必ずハンバーガーを食べることです。プロライセンスを取得したとき、友だちと「何かルーティンを決めよう」という話になって。もともとゲームをするときは、ご飯を食べてからでないと集中力が続かなかったので、「だったら大会に出るときは、直前にいちばん好きなものを食べよう」と決めて。それから2年くらい、ずっと続けています。

――チームメンバーとのコミュニケーションで大切にしていることは?

【ササモ】「無理はしないし、させない」ことです。コミュニケーションの面で意見に食い違いがあったとき、無理に自分のやり方を通そうとしても、それが叶わなかったらストレスになるし。逆に叶った場合は、相手に負担をかけることになってしまうので……。

方向性に関しては、今でも細かい部分は個々で異なるので、無理に合わせようとはしないですね。互いに負担にならないよう、声を掛け合いながら、できる範囲でバランスを取ることを大切にしています。

――プロプレイヤーとしての今後の目標や、挑戦したいことを教えてください。

【ササモ】SFL以外にも「CAPCOM CUP」や「EVO Japan 2025」といった大会に出場して、そこで壇上に上がること。つまり優勝することを目標にこれからも頑張ります。挑戦に関しては、新しく何かに取り組むというより、いちど初心に帰ろうかなと考えています。

――具体的にいいますと?

【ササモ】これまでは自分なりの練習方法で頑張ってきて。自己流のプレイスタイルでそれなりに勝てているので、決して間違ってはいない……とは思うんですけど、さらに強くなるためには、もっとたくさんのことを学ぶ必要があると感じていて。そういった意味でも、2025年はいったん初心に帰って。まっさらな気持ちでいろんなことを吸収していこうと思っています。

――最後に、ファンの皆さんに向けてのメッセージをお願いします。

【ササモ】プレイオフ、初戦の相手はSS熊本さんになります。これまでたいへんお世話になったチームなので、その恩を返すという意味でも、全力で立ち向かっていこうと思います。そして、さらに勝ち進み、グランドファイナルで皆さんとお会いできることを楽しみにしています。応援、よろしくお願いします。

文=ソムタム田井

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