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大根ダイエットの効果と結果の出るやり方、簡単レシピ、続けるコツとは?【栄養士解説】

  • 2025.1.4

生として、炒めて、茹でて、お漬物として......と、とにかく万能な“大根”。そんな大根はダイエットにも効果があるって知ってた?

「大根ダイエットをするなら、根の部分(白い部分)だけではなく、葉の部分もとても大切です」

そうお話しするのは管理栄養士であり料理研究家の麻生れいみ先生。今回は大根が持つダイエット効果や結果の出る方法、続けるコツを詳しく教えてくれた。(「」内・麻生先生)。

大根のダイエット効果

Women's Health

「大根は必須栄養素が特に豊富というわけではありませんが、美味しくてカロリーが低いので、ずばり大食漢の人にお勧めのダイエットです。効果としては、根の水分含有量が高いため、水分補給が促進され、便秘の予防やスムーズな排便が期待できます。また満腹感の維持脂肪の分解をサポートしてくれる役割もあります」

大根の栄養成分

「大根の栄養成分は食物繊維、ビタミンC 以外に、葉の部分や根の部分にも様々な栄養成分があるので、おすすめの食べ方と共に詳しく説明していきますね」

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葉が持つ栄養成分

「実は葉の部分は栄養素豊富。β-カロテン(ビタミンA前駆体)・ビタミンE・ビタミンKなどのビタミンだけでなく、カルシウム・鉄分などのミネラルは根より多く含まれているので、葉っぱは捨てないでくださいね。食べ方としては、油との相性がいいので炒めものなどで使うことをおすすめします」

3つの消化酵素

「大根のいいところはなんといっても消化酵素があるところです。消化酵素とは、でんぷん・タンパク質・脂質などを分解する働きを持つ酵素で、基本的には体内(消化器)で十分な量が分泌します。けれど大根のように消化酵素が多い野菜は、含まれる酵素が補助的に働いて、消化を助けてくれることもあるんです。大根には主に、でんぷんを分解するアミラーゼ(ジアスターゼ)、タンパク質を分解する プロテアーゼ、脂肪を分解するリパーゼの3つがあります。ただし、これらは加熱すると働きが失われてしまいます。なので昔から“大根おろしに医者いらず”との格言があるように、消化を助ける働きをしてくれる大根おろしで食べるのがいいと思います」

辛味成分:イソチオシアネート

「大根の上部より下部の方が辛いのは、先端に近いほどイソチオシアネートが多く含まれるためです。これは、がんや動脈硬化の予防効果が期待されるほか、糖尿病などの原因となるインスリンの作用不足を改善する働きも。その1つが抗酸化作用で、脂肪細胞が受ける酸化ストレスを抑制してくれます。もう1つはインスリン様作用で、イソチオシアネートそのものがインスリンに似た作用をする可能性があり、肥満改善に期待されています。ただ、イソチオシアネートは消化酵素と同じく加熱により分解されやすく、揮発性のため、食べる直前におろしてくださいね。辛味があるすりおろし大根を使った、しらすおろしやなめこおろしなどがいいかなと思います」

「大根ダイエット」の結果が出る正しいやり方

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大根選び

「大根は白く滑らかで、且つずっしりと重く、まっすぐとしたものを選びましょう。ずっしりと重いのは、みずみずしく水分が豊富な証拠なので新鮮です」

調理方法

「調理方法としては、4つほどあるのでご紹介していきますね」

生で食べる

「酵素を活用して、すりおろしや千切り、薄切りなど生で食べる方法になります

茹でる

「茹でるのも、柔らかくて消化に優しいのでおすすめです」

切り干し大根にする

「これは太陽をたっぷり浴びるので栄養が凝縮され、噛みごたえもあるのでよく噛むことで満腹中枢を刺激してくれます。無農薬のものならスルメのようにそのままおやつとして食べるのがいいかなと思います」

葉もあわせて食べる

「β-カロテン、ビタミンK、ビタミンEを含む葉は、油と一緒に摂取すると吸収率がアップするので炒めもので使ってくださいね」

食べるタイミング

「食べるタイミングは、食事の最初やカロリーを抑えたい日の夕食など。 1日300gを目安にして摂取して下さいね」

大根ダイエットの効果を倍増させる食べ方

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「ダイエット効果アップの食べ方として、例えばタンパク質(肉、魚、卵、大豆製品)をプラス したり、発酵食品(味噌、納豆)を取り入れる のがいいかと思います。また、いい油(オリーブオイル、亜麻仁油など)を少量加えることでビタミンの吸収率が上がるので、ぜひ試してみてくださいね」

大根ダイエットをする際の注意点

「まず、食べ過ぎには注意すること。胃腸を冷やす可能性があります。偏食を避けてバランスよく摂るように心がけて下さいね。また、炭水化物の量に注意しましょう。例えば大根おろしをごはんにのせたり、パスタやそばなどにたっぷりのせて炭水化物の過食を防ぐこともできるかなと思います。そして冷え性の方は温かい調理法を選ぶようにしてくださいね」

大根ダイエットを続けるコツ

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「続けるコツとして、一番おすすめの食べ方はやはり大根おろしになります。例えば、食事の最初は必ず大根おろしから食べ始めるようにしたり、食材に加えるのも続けやすいポイントです。方法としては焼肉にかけたり、サラダドレッシングにしたり、おろし納豆、おろし豆腐など、大根おろしはなかなか使い勝手がいいですよ。また冷え性、寒い冬はあたたかい簡単な調理としておろし鍋やふろふき大根などにしてもいいかなと思います」

大根ダイエットのおすすめレシピ

Women's Health

生大根の場合

【すりおろし大根の梅和え】

材料:すりおろし大根、梅干し、しそ

「すりおろした大根に梅干し、しそを和えたもの。定番ですが美味しいですよね」

【すりおろし大根レモン】

材料:すりおろし大根、レモン

「すりおろした大根にレモンをかけるだけ。主食のお供として活躍してくれます」

【すりおろし大根味噌】

材料:すりおろし大根、味噌

「すりおろした大根にお味噌の相性も抜群です。すりおろすのが面倒な方は、大根を薄切りにしたものに味噌をつけて食べるだけでもいいと思います」

【大根とツナのさっぱりサラダ】

材料:大根、ツナ缶、ポン酢

「薄切りにした大根にツナをかけ、ポン酢で和えたら出来上がりの、簡単サラダになります」

茹で大根の場合

【大根と鶏むね肉の煮物】

材料:大根、鶏むね肉、だし、醤油、みりん

「茹でる場合、鶏肉と合わせて煮物にするのもおすすめです。栄養も摂れますし、大根が主食級の存在に変わります」

【大根のあっさりスープ】

材料:大根、出汁、塩

「寒い冬は大根を茹でて、塩と出汁を利かせたスープもあっさりしていていいかなと思います。おなかにも溜まりますよ」

切干だいこんの場合

【切干大根とひじきの炒め煮】

材料:切干大根、ひじき、人参、醤油、みりん

「切干大根にひじき、人参を加えて炒め、しょうゆとみりんで味付けをしたものも食べ応えがありおすすめです」

【 切干大根の酢のもの】

材料:切干大根、きゅうり、酢、砂糖

「切干大根は、酢のものとしても活躍してくれます。切り干し大根にきゅうり、お酢、砂糖を加えただけで簡単に出来上がります」

まとめ

Women's Health

「栄養豊富な葉や消化を助ける酵素、低カロリーな特性を活かし、無理なく続けられる方法を取り入れて、健康的なダイエットを目指そう!」

お話を伺ったのは……
麻生れいみ(あそう・れいみ)さん
Women's Health

管理栄養士・料理研究家 。東京医療保健大学大学院医療保健学研究科医療栄養学領域修了。医療栄養学修士。慶應義塾大学SFC研究所 食・フードサイエンス&テクノロジー共同研究機構メンバー。著書は『麻生れいみ式ロカボダイエット』(ワニブックス)、『20kgやせた! 糖質オフ入門 最新版』(宝島社)などすでに28冊に及ぶ。ベストセラーも多数。

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