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モデル鈴木サチさん(45)「ステップファミリーのパートナーと娘のケンカにうれしい気持ちも」

  • 2024.12.18

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14歳の娘も、彼女なりに考えながら 生きている。 全部話してもらおうとは思わない

「〝悩みごとがあったら、すぐに話してね〟と伝えてはいますが、〝これはママに話したら怒るから言わない〟と言われたことがあって。だから上手に嘘をついたりもして、その嘘のつき方が私と似すぎているから、心の内がすくい取るようにわかってしまうんです。それまでは、どんどん踏み込んでいた私。でも最近は娘なりに上手に生きようと考えているのだろうし、母親に赤裸々に語ることばかりがすべてではないとも思うので、私も踏みこみすぎないほうがいいのだと気づかされました。例えば、前の私だったら部活のユニフォームを娘のバッグから取り出して洗っていたけれど、今は〝出してね〟と言うだけで留めるようにしています。やりたいこと、やらなきゃならないことがあるならば、自分で動こうね、という私なりの意思表明でもありますね」

 

婚姻届を書かなくても、 家族だって思うんです

「最初の結婚のとき、婚姻届という紙一枚に母親としての役割を植え付けられてしまったと感じてしまい、それがざらりとした記憶として残っているんです。その気持ちを引きずってしまい申し訳ないけれど、パートナーと一緒に生きると決めたときは〝婚姻届を書くつもりはないです〟と伝えたんです。鈴木という姓を変えることにも抵抗がありました。今も、子どもたちは全員、鈴木姓。私の意思を尊重してくれて事実婚という形を選んでいますが、とはいえ、もし今後子どもたちにとって必要になることがあれば柔軟に話し合おうと夫婦で決めています」

 

――‶婚姻届けを出さなくても、家族としてちゃんと生活をしていく覚悟がある″というパートナーの言葉も後押しになったとか。自分が築きたかった夫婦像、そして家族の形を思い描くことができたそうです。

「パートナーは、〝無理に自分のことをお父さん、パパ、と呼ばせようとは思ってないよ〟と言っていました。呼びたいように呼んだらいい。長女と長男は、自分たちには本当のパパという存在がいることは理解しているから、その座に居座ろうとは思わない、と。その上で、家族として生活をしていこうと言ってくれました。それが普通だとか、当たり前だとか、私がかつて苦しめられた固定観念を持たないパートナーの柔軟さに、今もたくさん救われています」

 

長女とパートナーがケンカしている という事実が嬉しくもある

「私自身が次女で、姉と比べられるのが嫌だったんですよね。だから比較しないし順序をつけないことは、とくに意識をしているかも。ただ、パートナーの存在はママにとって特別であることは伝えたいと思っているので、何かにつけて〝パパに聞いてからにしようね〟〝それはパパのだよ。パパがいいって言ったらいいよ〟と言葉にしています」

 

――子どもたちが成長し、家族の一体感が生まれつつある今、目下の悩みは長女とパートナーのケンカの仲裁にどう入るか、ということ。ヘビーなケンカではない中でも、母として妻として、どう立ち回っているのでしょうか。

「明らかな非がなければ、私はどんなときも100%子どもたちの味方につくつもりです。けれど、もちろんパートナーとしての言い分もあるはず。だから、お互いの言い分に耳を傾けることや、伝え方はおろそかにはしません。家族全員の取り扱い説明書は私しか知らないので(笑)、そこは自分を信じています。けれど、ケンカができているという事実に、どこかほっとしている自分もいるんです。子どもたちとともに、家族を作れている。みんなが仲良く元気よくいることだけを常々目標にしていますが、こうした些細な出来事で〝家族〟を実感する瞬間っていっぱいあるんですよね」

鈴木サチ

1979年生まれ、愛知県出身。モデルとしてファッション誌やイベントで活躍。ピラティス(STOTT PILATES®認定インストラクター)のスタジオを主宰し、自身もレッスンを開講している。お子さんは5人おり、長女14歳、長男12歳、次男5歳、三男2歳、四男7カ月。現在は、新たなパートナーとステップファミリーを築く。

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撮影/堺 優史〈MOUSTACHE〉 取材・文/藤井そのこ

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