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自己と向き合い心を整える!京都・実相院で体験できるマインドフルネス特別プラン

  • 2024.12.26

仕事、生活、人間関係……忙しない日々を送るなかで、将来の不安や焦り、悩みの種はそうそう尽きないもの。コロナ禍が明けてもなお、こころに不調を抱える人が増えている現状です。

そうした現代のストレス社会において今、「マインドフルネス」という考え方が注目されているのをご存じですか?

今回は、そのマインドフルネスを取り入れた特別な体験プランを提供するOtonamiと京都の古刹・実相院での取り組みをご紹介します。

今注目の「マインドフルネス」とは

Photo by PIXTA

終わりの見えない現代のストレス社会。ストレスフルなものと折り合いをつけ、癒しを求め、時に現実逃避し、発散する方法はひとそれぞれ。そうしたなかで、今を生き抜く方法として近年注目されているのが「マインドフルネス」です。

マインドフルネスとは、周囲の評価や判断にとらわれず、雑念を払い、ただ今この瞬間に意識を集中する心の在り方のこと。古くから東洋に伝わる瞑想に通ずる考え方であり、こころの安定を促すメンタルトレーニングの一手法です。

Google社やApple社が社員研修に導入するなど、欧米では広く知られるようになったマインドフルネスの瞑想法。近年では日本でも導入する大手企業が増え、厚生労働省もその有用性について言及しています。

Photo by Otonami

そんなマインドフルネスの体験を寺院や文化財で体験できる特別プランを提供しているのが「Otonami(おとなみ)」です。

Otonamiとは、大人のための上質な時間や感動体験、つまり、“大人(Oto)のたしなみ(nami)”を通じて日本の知られざる魅力を再発見し、人生をより豊かにするきっかけを提供するカルチャープラットフォームのこと。2022年11月のオープン以来、現在までに全国400以上もの選りすぐりの体験プランが用意されています。

今回は数あるプランのなかから、京都洛北の寺院「実相院門跡(じっそういんもんぜき)」での体験をご紹介します。

約800年の歴史をもつ京都・実相院とは

Photo by Mayumi

京都洛北に鎮座する「実相院門跡」は鎌倉時代から800年以上続く、もとは天台宗寺門派であった由緒ある京の古刹です。

「門跡」とは、皇室ゆかりや公家の血を引く高貴な方々が代々住職を務める寺院のこと。実相院もまた、そうした格式高い寺院のひとつです。

Photo by Mayumi

現在の客殿(本殿)は、江戸時代中期、東山天皇の中宮(皇后)・承秋門院(じょうしゅうもんいん)のお住まい(女院御所)であった大宮御所の一部が下賜されたもの。現存する数少ない女院御所建築の一つとして国の有形文化財に登録されています。

また、鎌倉時代の作と伝わる御本尊の木造不動明王立像をはじめ、門跡寺院としての格が伺える珍しい寺宝を数多く所蔵しているのも特徴です。

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そんな実相院ですが、近年とくに人気を集めるのはこのリフレクション。ピカピカに磨かれた部屋の床に映り込むもみじが印象的で、紅葉の秋には「床もみじ」、新緑の頃には「床みどり」、雪の日には「床銀華」として、四季折々に表情を変え、多くの観光客を魅了しています。
※床もみじを含む客殿内は通常撮影禁止です。今回は特別な許可をいただいて撮影しています。

この実相院でマインドフルネスを体験できる贅沢、ぜひ体験してみたいですよね。

実相院で味わうマインドフルネス体験

体験プランの主なポイント

Photo by Otonami

Otonamiが提供するプラン「京都「実相院門跡」皇室ゆかりの寺院で非公開エリアを執事と巡る特別拝観ツアー −行座・喫茶付き−」のポイントは大きく分けて以下の3つです。

・実相院の歴史に詳しい執事による解説付きガイドツアー(全体約90分)
・通常非公開の上段の間を含む寺宝の襖絵や障壁画、2つの日本庭園の鑑賞
・通常非公開の書院にて門主による喫茶体験や行座体験

歴史ある文化財で体験できる上質な非日常体験。まさに“大人のたしなみ”にふさわしい極上の感動体験ですね。

まずは「実相院」の歴史を学ぶ

Photo by Otonami

江戸時代における歴代坊官が綴った 『実相院日記』。その古文書を研究し、実相院の歴史を知り尽くす執事の案内ではじまるガイドツアーです。まずは御本尊の不動明王立像にお参りを済ませ、順路に沿って寺内をめぐります。

Photo by Otonami

画像は冬の「床銀華」。ガイドツアーではもちろん実相院自慢の滝の間の「床もみじ/床みどり/床銀華」の鑑賞も楽しみましょう。

門主の手ほどきで心を整える「行座体験」

お次は実相院門主の手ほどきによる行座を体験します。

Photo by Mayumi

通されたのは、通常非公開の客殿奥の書院。壁には、寺宝で知られる後水尾天皇宸翰(しんかん、天皇自筆の書のこと)の「忍」の書画が掲げられ、窓の外にはひとつの絵画の如く、山水庭園の美観が広がっています。

Photo by Mayumi

こちらは寺宝「行座釈迦(ぎょうざしゃか)」。宝物台帳にそう記載された手のひらサイズの小さなお釈迦様は、6年の苦行を経て御身はやせ細り、立膝を突いて修行する珍しいお姿をされています。

さらに驚いたことに、このお釈迦様はヤシの実からできた小さな厨子(ずし・仏具や経典を収める収納具)に納められており、こうした形態をとることは非常に珍しいそうです。

というわけで、行座釈迦にちなんで、ここでは行座体験を行います。

Photo by Mayumi

門主・原敬寿氏の指導にしたがって、座禅を組み、姿勢を正し、呼吸を整えて心を鎮めます。深く息を吸って吐いてを繰り返し、雑念を払って、今、この時、この呼吸だけに集中して心を整えます。

次第に肩の力が抜け、頭が軽くなり、意識がクリアになるのを感じました。まさにこれが「マインドフルネス」の効果ですね。

表千家・裏千家の違いを知る「喫茶体験」

続いて体験するのは、門主によるお点前をいただく「喫茶(茶道)体験」です。

Photo by Mayumi

日本の伝統文化・茶道といえば、千利休の流れをくむ表千家と裏千家、そして武者小路千家の三千家。ほかにも千利休以前の流れをくむ流派など多数存在するそうですが、門主が師事しているのは伝統を重んじる表千家。

ただし、今回の体験ではそこまで格式ばった作法はとらず、主に表千家と裏千家の違いのお話を伺いながら、なごやかにお茶を楽しみます。

流派によって、お茶の作法から抹茶を立てる茶筅(ちゃせん)や茶道具、畳の歩き方やふすまの開け方の細かい所作まで実は大きく異なるそう。この違いを知っておくだけで、時代劇や大河ドラマなどを見る目が変わり、違った側面が楽しめるそうですよ。

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お茶を点てる前に、まずはお茶菓子がもてなされます。こちらは本プランのために特別に用意された、京都北大路に店を構える「京菓子司 紫野源水(むらさきのげんすい)」 オリジナルの「初雪」という上生菓子。繊細なデザインに上品な甘さで、お茶席にふさわしいお茶菓子です。

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門主との気さくな会話を楽しみながら、次はお抹茶へ。抹茶のほど良い苦みとまろやかさが、甘さの残る口のなかにやさしく広がっていきます。

良質な抹茶を入手するのが難しいというお茶事情を憂いながら、しばし茶の湯の優雅な時を楽しみます。

門外不出の寺宝・襖絵の鑑賞体験

書院での体験を終えたら、お次は通常非公開の上院の間などの襖絵を鑑賞します。

Photo by Mayumi

江戸時代に活躍した狩野派による作品を中心にすぐれた襖絵や障壁画を所蔵しているのも実相院の魅力です。

本プランの目玉のひとつが、通常冬のみ特別公開される上段の間の襖絵の鑑賞。また、大玄関の間にある、襖絵の中で唯一作者の分かっている狩野永敬(国内でも希少価値の高い京狩野四代目)の作品『群仙図襖(ぐんせんずふすま)』などを間近で鑑賞できる機会はかなり貴重です。

なお、画像は鶴の間に描かれた狩野派による『群鶴図襖(ぐんかくずふすま)』。これもまた初春の松、梅、芦に群れ舞う鶴たちが生き生きと描かれた襖絵です。 ※今回は特別な許可をいただいて撮影しております。通常は本プラン参加者でも撮影は禁止です。

情趣あふれる庭園で日本の美に触れる

続いて、実相院の2つの庭園を鑑賞します。

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西側に位置する山水庭園は、裏山を背に、中央に池を配した野趣あふれる池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)です。書院や床もみじの滝の間から眺めた景色が広がります。

画像は山水庭園屈指の絶景フォトスポット。庇のシルエットを富士に見立て、鮮やかな「富士もみじ」が浮かびあがります。

Photo by Mayumi

こちらは東側に作られた石庭「こころの庭」。数々の国の名勝や著名な庭園を築き上げた造園の名門「御庭 植治(おんにわうえじ)」の小川勝章氏と市民らの協力の下、2013年から2年越しで完成した庭園です。

はるか東方にそびえる比叡山の山並みを借景とし、日本の国土に見立てた大小の岩と苔、砂利で描いた伝統の枯山水、さらに波に見立てた木製のオブジェという現代のアレンジを加え、実に風雅な庭園に仕上がっています。

縁側には座布団や桟敷も組まれ、心を落ち着かせて自然と対話できる空間が用意されています。

特別な時間を特別な場所で、心を整える旅を

生きていくうえで避けては通れない、さまざまなライフイベント。不安、心配、焦りと悩みは尽きず、さまざまなストレスに心かき乱され、こころの不調を訴えることがあるかもしれません。そんなときこそ、周囲の雑音からほどよく距離を置き、こころの声に耳を傾け、心身のバランスをとることが必要です。

こころの健康を保つひとつの手段として注目される「マインドフルネス」。それをあえて寺院という日常とかけ離れた空間で行うことで、より確かな心整う効果が得られるかもしれません。

ぜひ今度、実相院でマインドフルネスを体験しに出かけてみませんか?

■詳細情報
・名称:実相院門跡
・住所:京都府京都市左京区岩倉上蔵町121
・電話:075-781-5464
・拝観時間:9:00~17:00(不定休)
・通常拝観料:大人500円、小中学生250円
・本プランの体験料:一人11,000円(税込)
・アクセス:京都駅より地下鉄烏丸線「国際会館」行きに乗車、終点「国際会館」駅前より京都バス「24 岩倉実相院」行きに乗り換え、終点「岩倉実相院」まで全体の所要時間約40分

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