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62歳のデミ・ムーア「落ちぶれた元トップ女優を演じることが、年齢を重ねた自分を受け入れるきっかけになった」ヌードシーンにも挑戦

  • 2024.12.18

デミ・ムーアは、映画『The Substance』が、自身が「一定の年齢」に達していることを受け入れる助けになったと語った。

62歳のムーアは、この映画でヌードシーンに挑み、さらに老化を誇張する特殊メイクや過激なゴア表現にも参加した。「完全に自分をさらけ出すことに、より大きな価値があった」と彼女は述べている。

2024年9月に公開されたこの映画は、ハリウッドの老いをテーマにしたボディホラー作品だ。描写や老いに関する狭義な解釈に対する批判的な意見がある一方、そのメッセージ性を称賛する声もあり、カンヌ映画祭やトロント映画祭で既に高い評価を受けている。日本でも、2025年5月に公開されることが決定している。

ムーアにとっても、この作品は個人的な意味を持つものであったようだ。フランス・シネマテークで行われた同作のフランスプレミアに際して、ムーアは「この映画が、自分がある年齢に達していることを受け入れる助けになりました」と語った(Varietyより)。

自分をさらけ出すという挑戦

ムーアはこの映画に出演するにあたり、心身ともに自らを解放しなければならなかったという。作中で彼女が演じるのは、50歳を越えて昼ドラの仕事を外され、自身の存在意義を求めて苦悩する元トップ女優のエリザベス・スパークル。スパークルは、DNAから若い頃の自分のクローンを作り出すという再生医療に手を出す。ただし、その条件として、7日ごとに体を交代しなければならない。

この体の交換シーンでは、若いスパークルを演じるマーガレット・クオリーとの共演が見られる。ムーアはヌードになり、さらに超リアルな老化特殊メイクを施した姿を見せる。また、映画には多くの血と臓器が飛び交う過激なシーンが含まれるが、ムーアはそれを受け入れた。「一定の年齢に達しているからこそ、自分を完全にさらけ出すことに価値がありました」と彼女は語る。「欠点や不完全さ、明らかに20代や30代ではない自分、少し『ラフな状態』でいることを見せることが大切でした」

自分を隠すことは孤独を生む

ムーアはさらに、「自分を隠そうとするとき、人に見られることを恐れるとき、それは孤立、そして孤独をもたらします。他人に自分の全てを見せる覚悟を持つとき、解放感が得られるんです」と述べた。

この力強い考え方が、役柄に対する彼女の不安をすべて解消したわけではない。しかし、彼女は映画のメッセージを伝えることへの情熱を持ち続けた。

「私が感動したのは、私たちが自分自身に対して持つ厳しさでした」と彼女は語る。「私たちが自分に対して抱く暴力性が、これまで本当に深く掘り下げられることはなかったと思います。それはリスクがあり、恐ろしいことでしたが、個人的に私のコンフォートゾーンを超える挑戦になりました」

映画を通じてハリウッドの美の基準に反旗を

ある意味で、62歳のムーアはスパークルと共通点を持つ。しかし、彼女は同じ落とし穴には陥らないと決意している。「誰が60代の女性がこうあるべきだと決められるでしょうか。60代は以前の60代とは違います」と彼女は以前Varietyに語った。

「この映画は、エンターテインメント業界の厳しい判断や美の基準に対して、また女性の魅力が出産能力の終わりとともに失われるという考えに対して、反旗を翻しているんです」

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