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名字=アイデンティティ?自分は自分なんだから好きな方でいい

  • 2024.12.18

私の旧姓は、少し変わった名字で、初対面の人には必ずと言っていいほど「何て読むんですか?」と聞かれていました。また、漢字は難しいものの、読み方は至って普通なので、名乗った後に漢字を書くとほぼ100%驚かれるのが当たり前で、たまに一発で読まれると逆にこっちが驚く位でした。

判子もまずないのでオーダーメイドで、紛失したらかなり面倒。困ったことに画数も多くて、特にテストのような時間が限られている時や、書類に何度も記入しなければいけない時は非常に面倒で、「おいおい、何でこんなに画数の多い名字にしたんや!」と苛立ったものでした。

漢字を見て中国人に間違われることもしばしばあったし、子供時代は名字でからかわれることも日常茶飯事でした。

◎ ◎

デメリットの多い名字でしたが、インパクトがある分、名前を覚えてもらいやすく、話のネタになるというメリットもありました。

なにより、珍しい名字ということは少し人とは違う、アイデンティティとも言える部分で、少し自慢でもありました。

なので、いざ自分が結婚するとなったら、名字が変わることに抵抗がありました。夫の名字が嫌ということでは全くないのですが、やはり自分の名字に愛着もありましたし。
どちらかというと夫が婿入りしてくれないかな?と冗談交じりに言ったこともあったけど、結構本気でした。夫は100%冗談だと思っていたのでしょうが……。

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しかし、結婚して名字が変わる、という一大イベントに憧れを持っていたことも事実。
どちらかの名字になる、ということが法律で決まっている以上、特別な理由がある訳でもなし、夫の姓になることが当たり前でした。

実際、姓が変わったことで、毎度名前を聞かれることもなくなったし、画数も少ないので記入する際のストレスも半減、判子もすぐに手に入るし、まぁもう大人になったのでからかわれるようなことはありませんが……良いことの方が私は多かったかな?と思います。

何より結婚して数年が経つと、違和感のあった自身の名字にも慣れて、今の名前に愛着も湧くようになりました。割とこだわっていたはずの旧姓なのに、いざ変わるとこんなものか……と自分でも少し不思議ではありますが。

名字が変わると、もっとアイデンティティが失われるような感覚になるのかと思っていましたが、実際はそんなこともなく、すんなり受け入れることができたのは、名前が変わろうと自分という人間は何も変わらない、そう気づいたからでしょう。

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姓が変わることで、免許証や保険、職場での手続きや名義変更など面倒なことは正直かなり!多かったことは確かです。特に銀行の口座を複数持っていたので、平日に複数の銀行に出向くのは本当に面倒でした……。
現行の法律ではどちらかの名字に変わることが必須で、煩わしいことがたくさんあることも確かです。実際、もし自分が結婚した時に選択的夫婦別姓が導入されていたらと考えると、めちゃくちゃ悩んだかもしれません。

それでも私の場合は、結局今の選択をしたような気がします。結婚して名前が変わるということは、人生のターニングポイントでもあり、私にとっては夫と家族になる、一体になるんだという実感を得る為、そして新しい生活への覚悟を持つ、という意味では必要なことだから。
実際、別姓だと子供ができた時や税金の問題など、生活を送る上で面倒なこともあるそうですし。

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ただ、結婚することで一つの方法に囚われるのではなく、それぞれが選ぶことができるようになれば新しい家族の形として、それはそれでこれからの時代に見合っているのかな?とも思います。必ずしもどちらかの姓にならなければならない、という点には確かに違和感があることも否めません。

多様性が求められるこれからの時代、選択肢が増えることで迷うことも多いでしょう。
しかし、名字に関してはアイデンティティだなんだと言ってはいましたが、個人的には正直「自分は自分なんだから好きなほうでいいんじゃない?」という考えに着地しました。

■すずぱんのプロフィール
アラフォーパートタイマー。夫婦2人暮らしで気楽に生活しています。趣味は公募活動。

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