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“宇宙を専門に学べる高校”とは?「宇宙を仕事にしたい」親元を離れ、夢の実現に熱い気持ちを持つ高校生に密着!

  • 2024.12.17
©️ABCテレビ

民間ロケット「カイロス」2号機の打ち上げで熱い注目を浴びる本州最南端の町・和歌山県串本町。この町に今春誕生した“宇宙を専門に学べる高校”に、宇宙への夢を抱き、親元を離れてやってきた高校生を取材しました。

串本町には2021年に国内初の民間ロケット発射場が完成。これをきっかけに、宇宙にちなんだ町おこしに力を入れています。今年4月には、町内唯一の高校・県立串本古座高校が宇宙を専門に学ぶ「宇宙探究コース」を新設。公立高校では全国初の試みです。

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串本古座高から宇宙飛行士を輩出したいーーそんな思いを抱く学校では、1年前から宇宙航空研究開発機構「JAXA」の元職員を専任教員に迎えて設備やカリキュラムなどを準備。学区の壁を取り払い、宇宙に関心のある生徒を全国から募集しました。

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4月、入学式に出席した1期生のひとり・渡部拓宙さんは千葉県出身。幼いころから人工衛星が好きで、宇宙に関する本を毎日のように読んでいたという渡部さん。宇宙を学ぶことにワクワクする一方、「不安も半分」と。それもそのはず、生まれ育った千葉の親元を離れ、初のひとり暮らしが今日から始まるのです。

【動画】宇宙を基礎から学ぶ「宇宙探求コース」の1期生は7人。そのうち4人が県外からの入学です。

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「宇宙探究コース」は学び方もユニーク。入学して最初の専門授業では、真っ白なジグソーパズルにチャレンジしました。これを完成させることで、宇宙飛行士に必要な集中力や忍耐力が養われるそう。さらに、ボックスの中に手を入れ、鏡に映った絵柄の一筆書きにも挑戦。手元を見ずに作業をする宇宙飛行士の感覚を体験しますが、思うように手が動かず、生徒たちは四苦八苦です。

学校が終わると、渡部さんは少し離れた場所にある寮に帰ります。学校では授業に加えて部活を2つも掛け持ちし、寮では慣れない炊事や洗濯などを自分でこなす忙しい日々のなか、「地元が恋しくなる」ことも。そんな不安をかき消すのは、やはり宇宙への思いです。入学するまでは地元で公務員になろうと考えていましたが、今では「宇宙を仕事にしようと本気で考えている」と渡部さん。将来の夢にも変化が表れてきました。

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夏休み、渡部さんの姿は実家ではなく、串本にありました。休み明けに行われる大会「缶サット甲子園」に向け、仲間たちと合宿を行っていたのです。「缶サット」とは、空き缶のサイズにまとまった小型の模擬人工衛星。この出来を全国の高校生が競う大会に串本古座高も挑戦することになりました。

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合宿には、超小型衛星の第一人者、東京大学の中須賀真一教授も駆けつけ、缶サットの極意を伝授。アドバイスを参考に、飛ばすための工夫を考えながら改良を重ねる渡部さんたちに、中須賀教授も熱い期待を寄せます。

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いよいよ9月、「缶サミット甲子園」和歌山地方大会の日がやって来ました。各地から11校が串本に集結するなか、串本古座高はトップバッターに。機体は青空を突くように真っ直ぐに飛んでいき、ミッションは見事成功。惜しくも入賞は逃してしまいましたが、次を見据える渡部さんは、さらに「向上していきたい」と意気込みます。

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12月、「カイロス」2号機の打ち上げ予定日が間近に迫ったある日、学校を訪ねると、渡部さんは部活のYouTubeチャンネルで、打ち上げの様子を生配信する準備を始めていました。前回の3月、初号機の打ち上げは失敗に終わったカイロス。それだけに渡部さんは「無事に打ち上がること」を強く願っていると話してくれました。

和歌山・串本町で宇宙を学ぶ高校生は12月12日(木)放送の『newsおかえり』(ABCテレビ 毎週月曜〜金曜午後3:40〜)の特集コーナーで紹介しました。

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