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末期がんで入院中の患者に「どうせ、もうすぐ食べられなくなる」看護師の残酷な発言が、悲しかった

  • 2024.12.17

筆者の叔父の話です。
健康診断で要再検査となり、病院を受診したところ末期がんと診断され、入院。
前日まで農作業をしていた叔父、入院当初は体力がありあまっており、体を動かしたくて仕方がなかったようでした。

画像: 末期がんで入院中の患者に「どうせ、もうすぐ食べられなくなる」看護師の残酷な発言が、悲しかった

病院内を散歩

叔父は、体力が落ちないように病院内を散歩したり、散歩のついでに売店に寄っては買い物をしていました。
食事量が病院食では足りず、「お腹が減る」 「眠れない」 と言って、パンやおにぎりなどを買っては、看護師さんの目を盗み、食べていたようです。
病院にご迷惑をかけていたことは重々承知していましたが、家族はそんな姿をとても嬉しく思っていました。
少しでも長く、元気でいてほしかったからです。

冗談で言ったのに

ところが、そんな叔父の行為を担当の女性看護師Aさんは良く思っていなかったようでした。
確かに、病院内をうろうろしたり、病院食以外の飲食をしたりすることは、食べられない他の患者さんの目もありますし、所在もわからなくなることもあるため困る行為だったのでしょう。

ある日、パンを隠しているところを見つかった叔父がAさんに
「こんなに食欲があるのに、本当に病気なのかなあ。」
と冗談を言いました。するとAさんは、
「大丈夫です。もうすぐ食べられなくなりますから!」
と吐き捨てるように強い口調で言い、部屋を出て行ったそうです。

元気をなくす叔父

叔父はその日以降、日中の散歩はもちろん、おやつも食べなくなってしまいました。
「抗がん剤の影響で食べられない」 「病気の進行で食べられなくなる」 どんな意味でAさんがそれを言ったのかは不明ですが、どれも良い意味ではなく……。
心配した家族が差し入れを持って行っても、「持って帰ってくれ」 というほどショックを受けて元気をなくした叔父。
家族はとても心配し、Aさんの発言に怒りを感じました。

医師に相談

後日、病状説明があった際、急に元気がなくなった理由としてAさんの発言を報告。
担当医師からお詫びの言葉と散歩とおやつの許可をいただきましたが、入院当初のような元気はなく、静かに病室で過ごすようになりました。

いろいろな患者さんがいて、毎日大変なお仕事かとは思いますが、看護師さんの言葉一つで、患者さんの気持ちや体調は変化します。
病状の好転を願っている患者や家族に対する発言として、ふさわしくない言葉ではないかと感じた出来事です。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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