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ダニエル・クレイグ、『007』シリーズ卒業前なら『クィア』に出演していなかった

  • 2024.12.16
『Queer(原題)』のプレミアに来場したダニエル・クレイグとドリュー・スターキー。
Daniel Craig and Drew Starkey seen at a screening of A24's "Queer" at DGA Theater Complex on November 13, 2024 in Los Angeles, California.『Queer(原題)』のプレミアに来場したダニエル・クレイグとドリュー・スターキー。

ルカ・グァダニーノ監督の最新作『Queer(原題)』で高い評価を受け、第82回ゴールデン・グローブ賞の主演男優賞にノミネートされたダニエル・クレイグ。だが、『007』シリーズから卒業していなければ、本作に出演していなかったそうだ。「サンデー・タイムズ」紙のインタビューで、「ボンドを演じていたときには、本作に出演はできなかっただろう。シリーズの反動だと捉えられ、自分の演技の幅を証明しようとしていると思われてしまったかもしれないから」

1985年に発売されたウィリアム・S・バロウズの半自伝的同名小説を映画化した本作でダニエルが演じるのは、アメリカ海軍を退役した若者ユージン・アラートン(ドリュー・スターキー)に夢中になるアメリカ人駐在員ウィリアム・リー。麻薬中毒で憂鬱、それでいてけばけばしい人物であり、ダニエルが15年に渡って演じてきたジェームズ・ボンドとはかけ離れたイメージだ。

「ボンド映画に出演し始めた頃は、他の仕事もしなくてはいけないと思っていたけれど、そうしなかった」と振り返る。「何を意味するのかは不明だけれど、とにかくスターになりつつあり、大勢が僕の出演を望んだ。驚くべきことだよ」。俳優の仕事は不安定だからオファーを受けたものの、すぐに悟ったという。「ギャラはもらえたけれど、ボンド映画の終わりには疲れ果てていて、精神的に持ち直すのに半年かかった。私生活を最優先するのが僕の信条だから、仕事を優先する日々が続くと抜け殻のようになってしまった」

『Queer(原題)』より。
QUEE - Daniel Craig, Drew Starkey, 2024. 『Queer(原題)』より。

一方で、『007』シリーズ出演中にゲイの役を演じていたら、政治的な議論を呼んだ恐れもあったのではないかという懸念については、きっぱり否定する。「それは僕の望む話ではない。いずれにせよ、僕はボンド時代ずっと考えてきた。ボンドにこんな可能性はあるだろうか、あんなボンドはどうだろうか、とね。だからそうした会話を煽るようなことはしない……人生はあまりに短い」

Text: Tae Terai

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