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麦芽ピーナッツとアイス入りの台湾クレープ。【&Taipei 台湾スイーツ食べ比べ 】

  • 2024.12.17
出典 andpremium.jp

ナイトマーケット(夜市)では様々なスイーツを味わえるが、なかでも多くの人々に親しまれているのが「花生捲冰淇淋」。これは中華風クレープの生地にピーナッツ粉をまぶし、その上にアイスクリームをのせ、さらに香菜(コリアンダー)を添えて、くるんだもの。異色に思える組合わせだが、甘さと香ばしさに香菜のほのかな風味が加わり、クセになる味わいだ。ピーナッツは白ゴマと一緒に巨大な麦芽糖の塊となっており、これをカンナを用いて削り、粉末状にする。発祥は台湾北東部の宜蘭県といわれ、やや粘り気のあるタロイモアイスを用いるのが定番。今回は若者が手がける素材にこだわった2軒を紹介。なお、香菜が苦手な場合は抜いたものも作ってくれるので、「不要加香菜」と伝えてみて。

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絶品のティラミスアイス入りで話題沸騰。

昔ながらの風情が残ることで知られる「南機場夜市」。ここは行列が絶えない人気店で、研究熱心な若いカップル、アンアンさんとケイさんが切り盛りしている。看板商品はリキュールを使った本格派ティラミスアイス入り。「新鮮なものだけを供したい」と、営業終了後に毎晩、丹精を込めてティラミスアイスづくりに勤しんでいる。さらに驚くのはピーナッツ粉の香ばしさと歯ごたえの良さ。これはピーナッツやゴマの量を多めに入れた麦芽糖を選んでいるという。ボリューム満点だが、ペロリと食べられるおいしさだ。また、防腐剤や香料を用いていないアイスにも注目。鉄観音茶味やゴマ味、ピーナッツ味などがある。季節によって変化はあるが、常時5種が揃う。お好みで選びたい。

捲捲村
チュエンチュエンツン

台北市中正區中華路二段313巷5弄20號之1 (南機場夜市)60番ブース 0909‒353‒520 17: 30~23:00 月休 ティラミスアイス入り130元。

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天然素材の手作りアイスを用いた本格派。

台北郊外の風光明媚な行楽地、淡水。多くの飲食店が並ぶが、ここは路地のなかにある可愛らしいつくりの店。店先には「一捲入魂」(魂を込めて一捲き)と書かれた幟がはためき、店主の彭鎮遠さんの熱い思いが伝わってくる。彭さんは花生捲の本場である宜蘭県で食べたものが忘れられず、台北中を探し回ったが、理想とする味を見つけられなかった。そこで一念発起し、5年前に開業。アイスは人工添加物を一切用いず、自家製にこだわる。原料となるフルーツは小規模農家から仕入れているものもある。生地は半世紀の歴史を誇る店に特注し、ふんわりと柔らかな食感。写真は香りのよいグァバ味、爽やかな風味の海塩入りレモン味、優しい甘さのタロイモ味。種類は季節によって変わる。

倆樂 LiAng Le
リャンラー リャンラー

新北市淡水區中正路11巷11號 0920‒097‒763 12:30~18:30 土日12:00~20:00 月火休 アイス2玉入り70元、3玉入り80元。

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文/片倉真理
※この記事は、No. 133 2025年1月号「&Taipei」に掲載されたものです。

台北在住ライター・コーディネーター 片倉真理

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1999年から台北に暮らす。台湾に関する書籍の執筆、製作のほか、雑誌のコーディネートなども手がける。台湾各地を隈なく歩き、料理やスイーツから文化、風俗、歴史まで幅広く取材。著書に『台湾探見』、共著に『台湾旅人地図帳』(共にウェッジ)、『食べる指差し会話帳』(情報センター出版局)など。

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