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<生誕90年 永遠の挑戦者 石原裕次郎特集>「黒部の太陽」など全5作品を5夜連続一挙放送 あらすじと見どころに迫る

  • 2024.12.16
「黒部の太陽」より (C) 三船プロダクション/石原音楽出版社
「黒部の太陽」より (C) 三船プロダクション/石原音楽出版社

【写真】燃え上がる炎を背に、スーツ姿で佇む石原裕次郎さん

石原プロモーションを立ち上げた人物として知られる俳優の石原裕次郎さん。“日活のスター”として活躍した後に「太陽にほえろ!」や「西部警察」などのテレビドラマで強烈な印象を残し、歌手としても「銀座の恋の物語」「ブランデーグラス」などのヒット作を生み出してきた。そんな石原さんの生誕90年を記念して、BS松竹東急(全番組無料放送・BS260ch)では「生誕90年 永遠の挑戦者 石原裕次郎特集」を12月17日(火)より放送する。本記事では、5夜連続一挙放送となる5作品のあらすじや見どころについて紹介していく。

石原プロ×三船プロによる伝説の映画「黒部の太陽」

12月21日(土)夜9時からは、黒部ダム建設に命を懸ける男たちの壮絶なドラマを描いた映画「黒部の太陽」(1968年)を放送。7年もの歳月をかけ、171人もの殉職者を出した危険な黒部ダム建設を描いた本作。

電力不足が続く関西で、さらなる電力確保のため黒部川上流の発電所建設を着手することになった。工事責任者の北川(三船敏郎さん)は、ベテランの現場監督が体調不良になったため、その息子で設計技師の剛(石原さん)にトンネル掘削の責任者を任せる。その後工事は予想以上に難航し、16人の犠牲者が出たほか、山崩れや水漏れも発生。さらに、北川の次女・牧子(日色ともゑ)が白血病のため、“余命1年”という宣告を受けて――。

本作は、石原さん率いる“石原プロ”と、三船さんの“三船プロ”に、関西電力や日活が協業し完成させた伝説の映画と言われている。トンネル内の洪水シーンや工事の場面には本物の機材を使い、莫大な時間と製作費を費やし、10秒に420トンという激しい水流の中演技を続けた俳優たちの姿は見どころの一つ。また、黒部ダム建設の裏側で描かれる人間ドラマや彼らを支える家族の苦悩にも注目だ。

「黒部の太陽」より (C) 三船プロダクション/石原音楽出版社
「黒部の太陽」より (C) 三船プロダクション/石原音楽出版社

戦争の本質に迫る…実話をもとにしたヒューマンドラマ「ある兵士の賭け」

12月17日(火)夜8時からは、富士山頂のレーダー基地建設に男たちが命を懸けて挑む映画「富士山頂」(1970年)を放送。気象庁測器課長の葛木(芦田伸介さん)は、富士山頂にレーダーを取り付ければ日本の800km先の台風を捕捉できることから、台風被害を減らすために“無謀”ともいえるレーダー設置プロジェクトに情熱を燃やしていた。そして、葛木の夢はようやく実を結ぶことになるのだが――。

富士山測候所での勤務経験もあるという新田次郎氏の小説が原作となる本作では、高山病や吹きすさぶ暴風雨と戦いながらレーダー基地建設に取り組む男たちのアツい姿が描かれる。

12月18日(水)夜8時からは、戦争と人間の本質に迫る感動の人間愛ドラマ「ある兵士の賭け」(1970年)を放送。三船敏郎さんや、新珠三千代さんも共演した本作。フリーの報道カメラマン・北林宏(石原さん)は、「アレン大尉が座間から別府までの1300キロを2週間で歩けるか賭けてほしい。賭け金は別府の児童養護施設に寄付する」という星条旗新聞の広告を見て激しい怒りを覚えた。朝鮮戦争の取材でアレン大尉が子供連れの市民夫婦を射殺したところを見かけていた北林は、歩くことを中止するよう迫るのだが――。

本作はアメリカ軍の軍事面での考察が非常に本格的で、さまざまな角度から楽しめる作品に仕上がっている。また本作は実話をもとにしており、キャンプ座間内にはモデルとなったアーン少佐の名前を冠した小学校が存在する。

「ある兵士の賭け」より (C) 石原音楽出版社
「ある兵士の賭け」より (C) 石原音楽出版社
「甦える大地」より (C) 石原音楽出版社
「甦える大地」より (C) 石原音楽出版社

三國連太郎さんや渡哲也さんらも出演、コンビナートの誕生秘話を描く「甦える大地」

12月19日(木)夜8時からは、戦後最大の開発と言われたコンビナートの誕生秘話を描く「甦える大地」(1971年)を放送。江戸時代から利根川大洪水など度重なる水害に悩まされてきた鹿島が舞台となる本作。時代は昭和になり、茨城県知事の岩下三雄を中心に“鹿島開発”の気運が盛り上がっていた。そして県開発課の職員・植松(石原さん)と建設省の野田(三國連太郎さん)がタッグを組み、鹿島開発がいよいよスタートする――。

鹿島を一大工業地帯にするべく、世界最大級の掘り込み港と堤防を作るために立ち上がった男たちを、三國連太郎さんや渡哲也さんら豪華キャスト陣が熱く演じる。

12月20日(金)夜7時からは、炎熱のサファリラリーにすべてを賭けた男が疾走する映画「栄光への5000キロ」(1969年)を放送。主人公は世界中を渡り歩き自動車レースに参戦する五代高行(石原さん)。日本グランプリの優勝を逃した彼は、日産自動車常務の高瀬(三船さん)から“サファリラリー”という過酷なレースへの参加を打診される。そして完走とチーム優勝を目指して参加を決意する五代だったが――。

日本の日産チームが実際にサファリラリーで優勝したという実話をもとに、過酷なレースに命がけで挑む姿が本作の見どころだ。仲代達矢や三船さんといった実力派俳優陣が出演するほか、賛助出演ドライバーとして元レーシングドライバーの高橋国光さんや北野元さんが登場したことで、より臨場感あふれるレースシーンに仕上がっている。

「栄光への5000キロ」より (C) 石原音楽出版社
「栄光への5000キロ」より (C) 石原音楽出版社
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