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ダイアナ元妃がジミー チュウに巻き起こした旋風──「あそこからブランドのすべてが始まりました」

  • 2024.12.15
Princess Diana

今ではジェニファー・ロペスからキャサリン皇太子妃まで数々の著名人に愛され、誰もが知るラグジュアリーアクセサリーブランドのジミー チュウJIMMY CHOO)だが、その名を最初に世に広めたのはダイアナ元妃だと言われている。

きっかけは1997年6月に彼女が披露したコーデだ。バレエ『白鳥の湖』の公演を鑑賞しにロイヤル・アルバート・ホールを訪れたダイアナ元妃は、キャサリン・ウォーカーCATHERINE WALKER)の煌びやかなミニドレスを着用。その足もとをペールブルーカラーのジミー チュウのサテン スリングバックパンプスが彩っていた。「あそこからすべてが始まりました」とブランドのクリエイティブ・ディレクターのサンドラ・チョイは以前語った。

1990年代初頭にダイアナ元妃のために靴をデザインするようになってから親交を深め、ケンジントン宮殿を出入りするようになったチュウによるパンプスは、当時のダイアナ元妃にとってはこれまでになく大胆なアイテムだった。「スリングバックのスタイルは当時の流行でした」とチョイは『VOGUE』に話す。「1980年代のパンプスを進化させたスタイルで、つま先がカバーされたデザインをよりモダンで軽やかに解釈したものです。パンプスほど堅苦しくないため、オケージョンにとても適していました」

Diana Chicago
Diana In Dress By Catherine Walker

チュウがダイアナ元妃のために手がけた数々のカスタムシューズと同様に、彼女がロイヤル・アルバート・ホールで履いていたスリングバックのパンプスは、ドレスに合わせて特別に作られた一足だ。「1990年代には当たり前のことでした。クチュールデザイナーに(靴を)頼むと、服と完璧にマッチしたものが出来上がったのです」とチョイは説明する。ダイアナ元妃は常にTPOをわきまえたシューズを履くよう心がけており、華やかな装飾のドレスに比べ、サテンのスリングバックパンプスが比較的シンプルだったのはそのためだ。「ダイアナ元妃はいつも、すべてのディテールを考慮し、ルックのバランスをとるのが上手でした。派手目の服にはより洗練されたフットウェアを合わせ、逆にシンプルなドレスのときはシューズやアクセサリーで個性を加えていました」

ヒールの高さもまた、彼女が自信をつけるにつれ高くなっていった。「ジミー チュウを履き始めた当初は、2.5インチの低めのヒールのパンプスでしたが、時が経つにつれて、ひねりの効いたクラシックなデザインの高めのヒールを履くようになりました」と言うチョイ。

スリングバックは、昔と変わらず今も人気を誇るスタイルだ。そしてダイアナ元妃はその究極のミューズとしてあり続ける。「当時からすでに彼女のスタイルはタイムレスでした。だからこそ、たびたびインスピレーションとして挙げられるのです」

Text: Emily Chan Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.CO.UK

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