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【収納アドバイザー】片付けてもリバウンドしない!“散らかりにくい部屋”作りの極意

  • 2024.12.15
部屋を片付けてもすぐに散らかってしまう原因は?(画像はイメージ)
部屋を片付けてもすぐに散らかってしまう原因は?(画像はイメージ)

年末の大掃除の際に自宅の中を整理整頓しようと考えている人は多いと思います。ただ、中には部屋を片付けてもすぐに散らかってしまうと悩む人もいるようです。部屋を片付けたにもかかわらず、すぐに散らかってしまうのはなぜなのでしょうか。そのような部屋にはどんな特徴があるのでしょうか。部屋がすぐに散らかる原因や散らかりにくい部屋を作るコツなどについて、収納アドバイザーの岩佐弥生さんに聞きました。

物の定位置を決めること

Q.部屋を片付けてもすぐに散らかってしまう場合、どのような原因が考えられますか。

岩佐さん「実は『片付け』と『整理』は別の行為です。片付けとは、“使った物を元にあった場所に戻すこと”ですが、整理とは、“使っている、使っていないを分け、使っていない物を手放すこと”です。よって、大掃除で片付けだけを行っていても、使っていない物が家の中に混ざっていることになります。

使っていない物を手放さない限り、家の中の物はどんどん増えていき、すぐに散らかっていきます。また、片付けを意識した収納になっていないことも、部屋が散らかる原因の一つです」

Q.では、片付けてもすぐに散らかってしまう部屋の主な特徴について、より具体的に教えてください。

岩佐さん「散らかりやすい部屋の主な特徴は7つあります。順番に紹介します」

■物が多い必要以上に買い過ぎたり、家に簡単に物を招き入れたりすると、物が増えていき、散らかる原因になります。物が多ければ片付けにも時間がかかるため、日々の片付けが面倒になっていきます。

■物の定位置を決めていない物を置く住所を決めれば、片付け時にその定位置に物を戻すことができます。せっかく物の整理をしても、定位置が決まっていないと物を戻す住所がないため、その辺にポンと置いてしまうことになります。

■届いた荷物や買った物がそのまま宅配物が段ボールに入ったまま、買った物が袋に入ったままで放置されているお宅もあります。ずっと置きっ放しにしておくと定位置を決められていない段ボールや買い物袋が増えていき、部屋が散らかっていきます。

■収納スペースがない、収納スペースが狭いマンションやアパートのなかには収納スペースが狭いケースやスペース自体がないというケースもあります。収めるスペースがないため、物が表に出されたままになり、散らかった印象を与えることがあります。

■片付けを後回しにしがち片付けが苦手な人は、「後で片付けよう!」と後回しにしがちです。後回しにすると、どんどん片付けることが面倒になり、部屋が散らかっていきます。

■置き癖がある片付けを後回しにすることとつながりますが、家に帰ってきたら床やソファ、テーブルなどに物を置く癖がある人も多いです。結果、元に戻さず、そのまま置かれ始め、散らかっていきます。

■収納のコツや片付けのしやすさを知らない物の整理もしており、決して物を持ち過ぎているわけでもなく、片付けもしているのに部屋が散らかるお宅もあります。この場合、収納のコツや片付けのしやすさを意識せずに物の定位置を決めている可能性が高いです。

Q.部屋を片付けた後にすぐに散らからないようにするには、どうしたらよいのでしょうか。

岩佐さん「物の整理や定位置決めをしていない場合は、片付けの前にまずはそこから始めましょう。物を戻す距離が遠くなればなるほど、片付けが面倒になっていくものです。定位置決めでは、『物をどこで使うか? 戻しやすいか?』といった動線を意識して置き場所を決めてみてください。また、収納用品を使うと物が探しやすく、収納スペース内が散らかりにくくなります。『使いやすさ、片付けのしやすさ』を意識することは散らかりにくい部屋につながりますよ。

さらに、物を使ったら後回しにはせずにできるだけ早く戻すよう心掛けましょう。ただ、片付けにストレスを感じたくありませんよね。これは私が実践している方法ですが、トイレや浴室に行くついでに動線上にある物を片付ける、出掛けるついでに靴をしまうといった『ながら片付け』もお勧めです。わが家では、子どもがリビングで脱いだ服を入浴のついでに洗濯機に持っていってほしいとお願いすると、家族はストレスなく持っていってくれます。

また、家に簡単に物を招き入れてしまう人は『本当に使うのか?』『頻繁に使うか?』『使い切れるのか?』を自分に問いかけてみてください。物が入ってくるスピードに変化が表れるでしょう」

Q.物を処分するか残すか迷った場合、どうすればよいのでしょうか。判断の目安について、教えてください。

岩佐さん「使っていない物を処分するか残すかで迷ったら、『いつか使うかも』『まだ使えそう』『もったいないから』で残すのではなく、『これから使う予定が必ずあるか』でまずは判断をしてみてください。予定がなければ処分対象です。

それでも手放せない物は、使う物とは同じ空間に入れずに保管箱に入れて期限を決めて保管しておきましょう。保管期限の目安は1年です。保管期間中、一度も使わなければ手放すというルールを決めましょう。保留期間を設けることで物への執着が薄まることが多いですよ。

そしてこれは私が実践していることですが、処分に迷ったら使っていない物を手放すことで得られるメリット(効果)を考えるようにしています。迷う物とどう向き合うかが整理促進のカギになるでしょう。

ただ、整理の際に判断に迷う物ばかりずっと考えていると、整理もなかなか進まず精神的にも疲れてしまいます。物の整理に慣れていない場合や年末の大掃除などあまり時間をかけられない場合は、処分しやすい物から取りかかるのもお勧めです」

オトナンサー編集部

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