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【小布施町】栗のまち・小布施の老舗「小布施堂」で、ここだけの「モンブラン朱雀」を味わう

  • 2024.12.15

長野県小布施町(おぶせまち)といえば、室町時代から栗の栽培が始まったといわれる栗の名産地。江戸時代には甲州のブドウ、紀州のミカンと並ぶ「徳川三大果」の一つとして献上されていたほど、小布施栗の質の高さはお墨付きです。 そんな栗を味わいに、小布施を訪れてみませんか。栗菓子の老舗「小布施堂(おぶせどう)」では、ここでしか味わえない、珠玉の栗スイーツが待っています。

「モンブラン朱雀」が通年味わえるカフェへ

小布施堂本店横の門をくぐって中庭へ。米蔵を改装した建物が、モンブラン朱雀専門店「えんとつ」
小布施堂本店横の門をくぐって中庭へ。米蔵を改装した建物が、モンブラン朱雀専門店「えんとつ」

水はけのいい扇状地で、酸性の土壌であることから、古くから栗の産地として知られる小布施町。小布施の栗は粒が大きく、しっかりした甘さと豊かな風味が特徴です。明治期に創業した栗菓子の老舗「小布施堂」は、趣あるどっしりとした建物に、大きな栗の暖簾が目印です。

その小布施堂本店のすぐ裏手にあるカフェ「えんとつ」では、朱雀を洋風仕立てにアレンジした「モンブラン朱雀」を、通年味わうことができます。メニューはこの「モンブラン朱雀」のみというこだわりです。

一般的なモンブランより大ぶりなのも魅力。「モンブラン朱雀」ドリンク付き2000円
一般的なモンブランより大ぶりなのも魅力。「モンブラン朱雀」ドリンク付き2000円

「モンブラン朱雀」のマロンペーストは、栗と砂糖オンリー。甘さは控えめながら、しっとり、濃厚な栗の味わいが楽しめます。ペーストの下は、ナッツを入れて食感をプラスしたイタリアのアイスケーキ・セミフレッド、生クリームとカスタードクリーム、栗の粒粒がうれしい栗鹿ノ子。セミフレッドのひんやり感と重層的な栗の味わいが、口の中を駆け巡ります。

モンブランを彩るのは、季節のフルーツとカシスとカカオのソース。特にカシスの甘酸っぱさが栗の風味を引き立てて、手が止まらなくなるおいしさです。

ドリンクはコーヒー、鉄瓶でたっぷり供される紅茶、小布施産リンゴジュースから選べます。コーヒーは、世界中の生産者とコーヒーを愛する人々をつなぐ「ミカフェート」による「朱雀ブレンド」。モンブラン朱雀との相性を考え、豆の産地や焙煎度合い、挽き方もこだわりぬいた一杯をぜひ。

ちなみに、名前が似ているので勘違いしやすいのですが、百貨店などで購入できる人気の「朱雀モンブラン」とはまた別モノ。「モンブラン朱雀」は、ここ小布施でしか味わえない逸品なのです。

店内
2層のフロアに席がある
窓から見えるえんとつ
窓から見えるのは隣接する酒蔵のえんとつ

店内は、木の床と白壁がナチュラルな店内は落ち着いた雰囲気。とある席に座ると、レンガのえんとつが見えて風情たっぷりです。

◾️えんとつ
電話:026-247-7777
営業時間:11〜15時 ※季節により変動あり
定休日:不定休
※モンブラン朱雀の予約不可、開店30分前から受付(栗の点心 朱雀のシーズンのみ、要予約)。持ち帰りは不可

例年ソールドアウト。新栗の季節限定、幻の栗菓子「朱雀」とは

趣あるどっしりとした建物に、大きな栗の暖簾が目印
小布施堂本店の外観

新栗が採れる9~10月には、秋の風物詩である栗のお菓子や食事を求めて、「小布施堂」には全国から栗ラバーが集います。とりわけ、毎年人々を虜にしているのが、「栗の点心 朱雀(すざく)」。こちらは「えんとつカフェ」の「朱雀モンブラン」とはまた別メニュー。1年のうち、畑から新栗が届く約1カ月間だけの期間限定の大人気モンブランです。

箸で持ち上げると、ほろりと崩れそうな繊細さ。「栗の点心 朱雀」2000円
箸で持ち上げると、ほろりと崩れそうな繊細さ。「栗の点心 朱雀」2000円

繊細な素麺状のペーストは、砂糖を一切使わず、蒸した栗の皮を除いて裏漉しし、ふわりと絞ったもの。まさに、栗そのものの味わいをストレートに堪能できるのです。こんもりと盛ったペーストの中には、栗と砂糖で練り上げた、小布施堂自慢の栗あんが忍ばせてあります。なめらかな栗あんとともに、栗の風味を存分に楽しめるひと皿です。

2024年の「栗の点心 朱雀」の提供は、9月7日〜10月16日でした。時期によって採れる栗の品種や水分量、味の濃さが微妙に異なるため、9月と10月に訪れて味わいの違いを楽しむツウもいるんですって。

完全予約制で、予約開始は毎年8月上旬から。特に週末はすぐにソールドアウトしてしまうので、来年は夏のうちに公式サイトをチェックしましょう!

小布施堂本店で、お気に入りの栗菓子を選ぼう

小布施堂の全商品が一堂に会する本店の売り場
小布施堂の全商品が一堂に会する本店の売り場
定番人気の「栗むし」など、新栗のシーズンには「新栗」マークが
「栗むし」(1242円)など、新栗のシーズンには「新栗」パッケージで登場

小布施堂本店には老舗ならではの栗菓子が豊富に揃っています。
人気の「栗むし」は、栗の渋皮煮が入った栗の蒸し羊羹。もっちりとした食感の生地と栗の風味が堪能できます。

「栗おこわ」1300円は小布施堂本店限定
「栗おこわ」1300円は小布施堂本店限定

小布施堂本店でしか購入できない「栗おこわ」のテイクアウトもおすすめです。箱を開けると、大粒の栗がごろっとお目見え! これはテンションが上がってしまいます。

一般的な栗おこわには栗の甘露煮が入っていますが、小布施堂の栗は蜜漬けせず生栗を蒸し上げたもの。ホクホクとした栗本来の風味が満喫できます。奥信濃・小柳農園のもち米も歯切れがよく、ファンも多い一品です。
賞味期限は当日限りですが、小布施みやげに持ち帰れば、きっと喜ばれるに違いありません。新幹線の中で味わうのもオツですよ。

「くがね栗鹿ノ子」1個724円(栗約3粒入り)。レストランでは700円(ドリンクセット1100円)で提供
「くがね栗鹿ノ子」1個724円(栗約3粒入り)。レストランでは700円(ドリンクセット1100円)で提供

定番は、採れたての栗と砂糖だけで練った栗あんに大粒の栗の実をごろりと加えた「栗鹿ノ子」。栗の大きさに思わず笑みがこぼれます。3年ほど前に誕生した新商品「くがね栗鹿ノ子」もおすすめ。若い世代にも楽しんでほしいと、甘さを控えめに仕上げています。ホクホク、ねっとりとした食感と、素朴な栗の風味がふくよかに広がって、幸せな気持ちに。

高い吹き抜けが美術館のようなレストラン。食事は季節の味覚が楽しめるコース1種類のみ

「くがね栗鹿ノ子」は、おみやげにするのはもちろん、本店の売り場奥にあるレストランで味わうこともできます。ちなみに、食事はコース1種類のみ。季節の味覚が楽しめます。

傘風楼近くから続く「栗の小径」は、栗の木の感触が足にやさしい
傘風楼近くから続く「栗の小径」は、栗の間伐材を敷き詰めた通り。栗の木の感触が足にやさしい
小布施の町なかにもあちらこちらに栗の木が
栗の小径には小布施堂の栗畑から移植した栗の木が

また、小布施町の中心部には、気になるお店もたくさん点在しています。北斎館向かいの小布施堂の系列店「傘風楼(さんぷうろう)」では、栗あんと小布施牛乳の栗アイスクリームが味わえたり、江戸時代から続く酒蔵「桝一(ますいち)市村酒造場」では手盃台(てっぱだい)と呼ばれるカウンターで全銘柄(!)が手軽に飲めたりと、楽しみがいっぱい。

栗のまちをのんびり散策して、おいしい栗尽くしの休日を!

◾️小布施堂本店(おぶせどうほんてん)
住所:長野県小布施町808
電話:026-247-2027
営業時間:9〜17時(食事11~15時、喫茶10~16時)
定休日:無休

Text:塚田真理子
Photo:松本千尋

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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