大統領弾劾を求めるデモにサッカーファンが集結。レッドカードを掲げて「大統領は退場しろ！」

Text by 編集部補佐

現在、韓国では3日に戒厳令を発令し、国内を混乱に陥れたユン・ソンニョル（尹錫悦）大統領に対する弾劾を求めるデモ活動が盛んに実施されている。

そんな韓国のデモ活動は、参加者がペンライトなどの「推し活」グッズなどを携え参加するエンタメ的な側面が強いことも特徴で、日本のアニメキャラが印刷された巨大旗が韓国国会前のデモで掲げられている様子は日本でも大きな注目を集めた。もちろん、スポーツファンは応援するチームのグッズを持ってデモに参加しているようで、韓国メディア『スポーツワールド』はその様子を報じている。

同紙によると、10日にソウル市内の国会議事堂前で実施されたデモでは、韓国1部のサッカーチーム全北現代や水原三星などのグッズを身に着けたサッカーファンがデモに参加している。

全北のユニフォームとマフラーを身に着けたサポーターは、（試合で使用する）レッドカードを掲げながら「非常戒厳事態を起こし、大統領弾劾案投票を拒否し、民主主義を踏みにじった大統領と与党は退場しろ」と声をあげた。レッドカードにはKリーグのロゴが印字されており、彼はこれが実際にKリーグで審判が使用するものだと語っている。

ほかにも、トッテナムのグッズを身に着けた人物は「イギリスにいるソン・フンミンの代わりに参加する…という気持ちで集会現場を訪れた」と語っている。

彼らの多くは、同紙の取材に対し本名を明かすことを許可している。その理由について「堂々とするつもりがなかったら、私の愛するチームと選手のグッズを着用しなかっただろう」と語っており、どうやら好きなチームのグッズをデモで着用することは彼らなりの意思表示のようだ。