みなさまこんにちは。はる子です。 いよいよ12月。年末に向けていかがお過ごしでしょうか。気忙しくなるこの時期。腹が減っては戦はできぬのです。満たす食事が上等ならば百人力!一足早く労うことにします。 というわけで「愛南漁協御荘支所」さんより美しい冬の味を取り寄せました。
心尽くしの海の宝石箱【愛南ヒオウギ貝】がやってきた。
「うわぁぁぁ!」と声が出てしまいました。鮮やかでぴっかぴかの貝はなんと手作業で磨かれています。寒い時期の出荷にも関わらず、丁寧に磨かれたこの姿。一枚一枚磨かれるので腕が上がらなくなるそう。ゴムで腕を吊りながら作業するというお話を伺ったことがあります。宝石のような輝きにうっとり。
しかし眺めてばかりもいられない。心のこもった愛南町直送のご馳走ですもの、新鮮なうちに手をほどこさなければ。
それでは捌いていきましょう。
貝を開くために貝むきナイフやフォーク(柄を使用)、バターナイフなどを用意。
1・貝柱をはがす
貝殻の平らの方を上に持つ。分かりにくい場合は蝶番の短い方を左側に持つという方法も。口が開いていない子もいますが、貝柱のあたりにナイフを入れ傷つけないようはがしていきます。口を開けてくれたらそのままはがしきりましょう。怪我をしないよう注意。
2・下処理
お刺身にする場合は肝・エラ・貝肉の部分を取り除きます。肝は貝毒がたまりやすい場所なのでしっかりとり除きましょう。
焼く時、磯の香りが得意でない方はエラ(2枚ある)をとると磯臭さがなくなります。すぐに食べない場合は加熱するか、この下処理を行ってから保存。
特にお刺身にする場合は上の貝殻を外し、下は貝柱をはがさず、ヒモを持ってびよーんと真上に引っ張るとぎゅるんと貝柱だけになるので楽でした。画像は肝付きですが肝は先に取り除いたほうがいいかも。
3・洗う
身を外したら水洗い。
お刺身にする場合は貝柱を薄い塩水で洗った後に水洗いし、ヒモは塩でよく揉み水洗いし(食感が良くなります。画像くらい白くなる)さっと茹でて使用。
生で食べられる期限は発送日を含めて3日!到着したらサクッと処理しておくと使い勝手がいいですね。
海の宝石、どう食べる?王道メニューといくつかのアイデア
一緒に入っていたリーフレット。簡単な下処理や保存方法においしい食べ方まで詳しく記されています。こういう心遣い、嬉しい。
〇生で
ゆっくり味わいたいのでひとつの貝柱を半分に切りました。それでも分厚い。
・お刺身
美味しいもの前に言葉は無力。 が、あえていうならば貝の旨みが濃密!歯応え!口の中が幸せ!甘さを感じるというのはこのこと。舌に「この子を離したくないんだ…!」という意志を感じます。個人的にはすだちといいお塩を少しかける食べ方が最高でした。
・漬け
お酒とお醤油(1:1)に柚子胡椒を加えて漬ける。3時間ほど漬けてみたら貝柱は若干ねっとり感がでて旨みがからまり、ヒモは食感と風味が噛めば噛むほどやってくる。一晩漬ける予定だったのに美味しくて完食。柚子胡椒、正解。
・セビーチェ
野菜(今回は紫玉ねぎとトマト、ズッキーニ)・オリーブオイル・いいお塩とヒオウギ貝を一緒に和えて、ライムとすだちを絞る。 不器用なものでヒオウギ貝をさばくとき貝殻に残ってしまったり、不恰好になってしまった貝柱や(素晴らしい貝なのに申し訳ない…)さっと茹でたヒモを使いました。味付けがシンプルなので、賑やかな風味とヒモのコリコリした食感・貝柱の豊かな旨みを堪能できます。
〇焼いて
身を外して水洗いした後、貝殻にのせて焼きます。磯の匂いが気になる方はエラを外して。到着してから時間が経っているときは肝も。焼きすぎると身がかたくなりすぎてしまうので、気にかけつつフライパンで焼きました。
・素焼き
THE王道。オススメは「お醤油・お酒・みりん少々・レモン汁少々」とのこと。ダイレクトにヒオウギ貝を感じるご馳走です。知っているはずなのに、いつ食べても笑ってしまう美味しい幸せ。
・貝焼きみそ風
青森の郷土料理。本来はホタテで作るのですがヒオウギ貝で。ふくらんでいる方の貝殻を使うのがポイント。作り方は素朴なのにしっかりすべてが調和しています。不思議とチーズのようなコク。ヒモを加えてもよかった。ごはんをいれてミニ雑炊も◎。日本酒を、白米を、1升ください…!
作り方
・貝殻にみそを入れてお酒でとき火にかける。ふつふつしてきたら一口大に切ったヒオウギ貝の貝柱を入れ、かたくならないように少しずつ火を通す(フライパンで作りました)。コシがなくなるほどよくときほぐした卵でとじ、仕上げに青ネギをぱらり。
ベースを麦みそに白ワイン・牛乳でといて、チーズをかけても美味しそう…
〇蒸して
・酒蒸し/白ワイン蒸し
肝を除きお皿に並べて、お酒や白ワインをふりかけレンジでチン。500wの場合、3枚で5分半くらい。かけすぎるとポン!と弾けるので様子を見ながら調理。 日本酒蒸しにはすだちとお醤油。お出汁の残った貝殻に日本酒を注いで飲んだ日には天国。麺類のおつゆにも使ってみたい。 白ワイン蒸しにはレモンとエスカルゴバター(パセリのみじん切りとすりおろしたニンニクなどと塩こしょうをバターに混ぜる)。パンと一緒ならば余すところなく召し上がれます。このスープが絶品…ニンニクにも負けない貝の味。
〇ヒモは
・チャンジャ風
茹でたヒモをコチュジャン、ナンプラー、ねぎ、粗挽き唐辛子、ニンニクのすりおろし、砂糖(はちみつでも)、お酢と和えておく。仕上げに胡麻油とひねり胡麻。この食感はチャンジャよりクセになる。ごはんもお酒も相性◎。
〇たきこみご飯も
リーフレットにも"たきこみご飯"のレシピが。 私はといだお米と、にんじん・ごぼう・油揚げ・生姜・お酒・お醤油・肝を取り除いたヒオウギ貝(生で食べる時に余った肝以外の部分を、塩水で洗いお酒につけておいたものも加えました)で。お米がヒオウギ貝の味を吸い込んで、ほっこりだけれど止まらなくなる味。たき立てを1膳分ずつラップに包み粗熱をとって冷凍しても◎
燻製やアヒージョも考えていたのですが、できるだけそのままの味をいただきたく今回はこんな感じ。年越しの前にこんな幸せな気持ちになると、来年もいい年になりそうなほくほく感。これからの季節、みんなで集まる機会に海鮮BBQもいいですね。味はもちろん美しい貝の色でも盛り上がりそうです。
ご贈答にもピッタリ。お取り寄せ方法のご紹介。
お取り寄せ方法
①電話→郵便局で振り込み
電話で連絡→申込用紙と振込用紙を郵送していただき→郵便局で振り込み。
12月の受付は12月1日〜12月25日まで。
(電話でのお問い合わせは12月28日まで)
営業日は月曜日〜土曜日の午前8時から午後5時。
発送は12月中毎日行われています。
!お届け日は払込確認後、5日後以降!
離れた地域(沖縄・北海道など)に送られる場合、お刺身で食べられる期限が商品到着予定日になることもあるそうですのでHPをご確認ください。
愛南漁協御荘支所 電話番号・0895-72-6600
②愛南漁協公式オンラインショップ
「今年のヒオウギ貝は例年より少なめ」とのお話があったので、なかなかお目にかかれないかもしれません。担当の方のお話の中で「20日と27日に出品できれば」とのことでしたが、それまでの注文と水揚げ状況によっては難しいかも…レアなお品です。もし手に入らなかったならば、ぜひ来年!素晴らしい体験になります。
どちらも20個入りと30個入りがあります。
◎12月以降、愛南漁協御荘支所さんでのヒオウギ貝販売は水揚げ状況によるものになります。
今年の素敵な締めくくりに。大切な誰かにも頑張った自分にも贈りたい愛南ヒオウギ貝
大満足でした。ところでヒオウギ貝は英語で「noble scallop」というそう。高尚な、堂々とした、見事な、二枚貝?カッコいい…!確かに食前も食中も食後までも楽しませてくれる姿はオーラがありますね。
食べ終わったら薬味入れやちょっとした小皿にもアートにも。愛南町では、ヒオウギ貝を使った「シーボーンアート」という作品をよく見かけます。どれも美しい貝の色を活かされた素敵なお品。 愛南ヒオウギ貝は100%天然採苗。5㎜ほどの稚貝から8〜9cmの出荷サイズになるまで約2年間。暑い日も寒い日もおだやかな海に揺られつつ、愛情たっぷりに育てられています。愛南町の自然と生産者の方々の想いが作り出した海の宝石、ありがたくいただきました。ごちそうさまです。 まさに「師走」の忙しさですが、おうちで食べるヒオウギ貝は格別の味。ぜひお試しいただけたら嬉しいです。
冬本番。芯から冷え込む風が吹くようになりました。美味しいもので自分を喜ばせながら、どうかみなさまご自愛くださいませ。