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朝一番の「レモンウォーター」にはメリットがたくさん! 栄養士が5つの効果を解説

  • 2024.12.12

朝イチ、空腹時にレモンウォーターを飲むメリットは?

朝起きてすぐにレモン水を飲むことには、いくつかのメリットがある。特に、いくつかの推奨事項に従えば、その効果はより実感しやすくなる。ただし、いわゆる“デトックス効果”だけにとどまらない。実際には、それ以外にもさまざまな恩恵がある。

とはいえ、これはウェルネスや栄養の中でも特に意見が分かれるテーマの一つ。レモン水が体重を減らすのに効果的だと信じている人たちもいれば(ちなみに、それは事実ではない)、まったく意味がないと切り捨てる人たちもいる。そこで今回、私たちは数人の専門家にこのテーマについて話を聞いた。

本題に入る前に、まずレモン水を飲むことに対して一つ言っておきたいのは、朝一番に水分を摂るという行為そのものが、体にとってとても重要だということ。朝、水分が不足していると、体は機能を保つために水分をため込もうとする。だからこそ、朝の水分補給は、体の水分バランスを整えるためにも大切だということは、前提として覚えておきたい。

朝一のレモンウォーターで、体の内からキレイに

Whole Lemon and a water splash

朝一番に飲むレモンウォーターは健康に良いと言われているが、その効果は浄化作用だけではないようだ。栄養士/『What Moves Us to Eat Like This』の著者/マドリッドのウェルネス施設「Slow Life House」のディレクターのローラ・パラダに、そのメリットを聞いた。

1. 消化吸収の促進

「レモン水は朝の消化を助けてくれます」とパラダ。消化促進のほか、胸焼け、膨満感の緩和にも役立つという。レモンは胆汁と胃液の分泌を促すことで知られているため、ガスの発生も防いでくれるそうだ。

2. 免疫力アップ

レモン果汁と言えば、免疫機能を強化し、病気への抵抗力を高めるビタミンCを多く含んでいることで知られるが、ビタミンB、カルシウム、鉄、マグネシウム、カリウム、酵素も豊富に含まれている。

3. 美肌効果も

抗酸化物質を多く含むレモンは、「過剰な活性酸素・フリーラジカルによるダメージを防いでくれる」ため、肌にも良い影響が期待できる。

4. 代謝の促進

朝一番の空腹時に飲むことによって、体を潤すだけではなく、代謝を促進する効果も。レモン汁を入れることですっきりとした爽やかな味になり、水をたくさん飲みやすくなるのもポイントだ。

5. 便秘の症状緩和にも

「レモンウォーターは腸内環境を整える」働きもあり、便秘予防にもなると言う。レモンは食物繊維も豊富であることから、腸の健康のためにも意識して取り入れると良いだろう。

Lemon slices

完璧な準備方法

自然療法の専門家であるルーシー・キンスマンは、水は活性炭フィルターでろ過して毒素を取り除き、レモンは絞らずにスライスを加えるのがよいと説明している。そうすることで、レモンの恩恵を最大限に受け取れるという。「レモンは肝臓のデトックス、免疫力アップ、エネルギー向上に役立つ」と彼女は言う。また、伝統的なこの組み合わせにアレンジを加える提案もしている。「バジルやエストラゴンのような鎮痙作用のあるハーブ、リラックス効果のあるミントを加えるとよい。さらに、保湿や排出作用のあるキュウリのスライスもいくつか加えるといい」と彼女は話す。

スパイスのコツ

栄養学と食事療法の専門家であり、バルセロナのテクノン医療センター所属、Top Doctorsのメンバーでもあるモンセ・フォルク医師は、抗炎症作用を高めるために、フェンネル、バジル、パセリ、ディル、クミン、コリアンダーなどのスパイスを加えることをすすめている。ただし、彼女はこの習慣が腹部の膨張を改善したり、むくみ感を軽減する助けにはなるかもしれないが、腹部の脂肪を減らす代替策とは言えないと明言している。

水の温度は?ぬるめ?熱め?

パラダは、水の温度は熱すぎてはならず、体温に近いぬるま湯が理想的だと強調する。「水が体温と同じくらいであれば、体が温度を調整する必要がないため、より速く吸収される」と彼女は説明している。「(レモン水が)体温と同じであれば、より早く吸収される」そうで、熱すぎず、冷たすぎないぬるま湯にレモン汁をプラスするのが◎。

体重減少には効果なし

この点は明確にしておく必要がある。レモン水を飲むことで体重が減ると信じられがちだが、それは事実ではない。フォルクは「レモン水1杯のカロリーは約2kcalで、減量にも体重増加にも寄与するものではない」と言う。ただし、空腹時に摂ることは、水よりも風味があるし、それでいて太らないから、起き抜けの飲み物として水以外のものを探している人には非常に良い選択肢と言える。

毎日レモン水を空腹時に飲み続けたら、体には何が起きる?

すでに見たように、レモン水には体重減少を除いてもさまざまなメリットがある。でも、毎日続けても問題ないのか?長期的に摂り続けても大丈夫なのか?

この疑問に対し、内分泌学と栄養学の専門医モンセ・プラドスはこう答えている。「継続的にレモン水を飲むことは、活性酸素と炎症の抑制に役立ちます。科学的に空腹時のレモン水の効果を証明する研究はありませんが、このシンプルな組み合わせが、1日のどのタイミングでも健康効果をもたらすというエビデンスはあります。レモン1個の果汁には、1日に必要なビタミンCの約20%が含まれており、抗酸化物質を朝からしっかり摂取できるので、酸化ストレスへの対抗手段になります」

それ以外にも、「また、少量ながら葉酸、カリウム、ビタミンB群も含まれていて、さらにフラボノイド系ポリフェノールも含まれているので、炎症を抑える助けにもなります。そのため、代謝性疾患の予防や老化対策としても役立つ可能性があります」

空腹時に水を飲むメリット

「特に空腹時に砂糖入りの飲料を飲む代わりに、レモン水を選ぶことでその効果が高まるのです。また、低カロリーで炭水化物もほとんど含まずインスリン値を急激に上昇させないため、断食の解除期間にも適した選択肢となります」とプラドスが話すように、レモン水でも、普通の水でも、空腹時に水分を摂取することは、睡眠中の長い休息後に体の排出プロセスを活性化するためのよい方法だということを忘れてはならない。

心理栄養士のイツィアール・ディゴンも以前にこう語っている。「朝、排出機能が最も活発な時間帯に水を摂ることで、体内の水分排出を促進できるのです」。小さなことの積み重ねが大きな効果を生む。

レモンは“アルカライズ”しない?

すべてのメリットの中で、アルカライズ(体をアルカリ性に近づけること)はそのうちの1つではないとパラダ。「レモン水は血液のpH(ペーハー/ピーエイチ:水素イオン濃度の略称。酸性・アルカリ性の度合いを表す数値で、1~14までの範囲で表される。7付近を中性とし、それより小さい値を酸性、大きい値をアルカリ性とする)を調整することができるとよく聞きます。しかし、これは誤り。血液の酸性度を調整するのは腎臓、肝臓、肺であり、pH値を7.3から7.5の範囲に保っているからです」。レモンはアルカリ性食品に分類されるが、それは体内で消化吸収、代謝され、残ったものがアルカリ性のためだそうだ。

レモン水の注意点は?

「レモン水は、胃酸過多や急性・慢性の胃炎がある人にはおすすめできません。レモンに含まれるクエン酸が胃酸の分泌を促進し、消化器系の症状を悪化させる可能性があるためです」とプラドスは述べている。さらに、「虫歯になりやすい人もレモン水の摂取には注意が必要です。クエン酸は歯の保護層を溶かしてしまい、エナメル質を傷つけたり、知覚過敏を引き起こしたりする可能性があります。もしレモン水が好きでよく飲む場合は、飲んだ後に水ですすぐか、歯磨きは30分ほど空けてから行うと、酸の影響を歯に広げずにすみます」と続けている。

Text: Ana Morales Adaptation: Motoko Fujita

From VOGUE.ES

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