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「本当に歴史なんです!現場が!」若山詩音・花江夏樹のアニメ『ダンダダン』アフレコ秘話

  • 2024.12.11
【写真・画像】 1枚目
ABEMA TIMES

現在放送中のTVアニメ『ダンダダン』が、クライマックスに差し掛かっている。モモ<綾瀬桃>役の若山詩音とオカルン<高倉健>役の花江夏樹を中心に、水樹奈々・田中真弓・中井和哉ら豪華キャスト陣の共演も話題となっている。

【映像】キャスト陣出演の『ダンダダン』振り返り特番

妖怪や宇宙人といった怪奇が登場して、ギャグありバトルありラブコメありの本作。個性的なキャラ同士のテンポの良い掛け合いもアニメならではの魅力の1つと言えるだろう。本記事では、若山と花江のインタビューから、アフレコに臨む上で意識した点などを中心に秘話をお届けする。

――本作はバトルありラブコメありと、登場キャラ同士の掛け合いも濃い印象です。それぞれのキャラを演じるにあたって、どのような意識でアフレコに臨まれたのでしょうか。

若山:モモは第1話のアフレコまでは、ギャグシーンなどで、大袈裟に振り切って演じていかなければいけない、と力みすぎていたところがあったのですが、何回もアフレコを重ねていくことで、モモの軸は「女子高生」であるということがわかってきました。

その軸を真ん中にして、コメディに振ったりバトルに振っていくことで、テンションが上がったり落ち着いたりするようになりました。気分的に沈むシーンやエモーショナルなシーンでは、トーンを下げる方向に振ったりしていくことで、キャラクター感を作り上げていくことができたかなと思います。

――女子高生らしさというのは、いち視聴者としてもモモの魅力としてはっきり感じられました。

若山:一貫しているのはやはり女子高生らしさです。どこかにいそうだよね、という感じは、一貫させたいとと思っていました。自分が普段しゃべるトーンからもあまり変わらないところでお芝居しているので、「本当にギャルに見えるかな?」とドキドキしていたのですが、受け入れていただけてすごく嬉しいです。

――オカルンはオカルンで振り幅が大きいキャラですよね。

花江:オカルンは逆に振り切っていいということが、アフレコでわかったといいますか。モモと話している時、星子と話している時、ターボババアと話している時でそれぞれ反応も違いますが、情緒の変化や会話のテンポがすごくいいので、ガラッと変えることでバリエーションを広げていったら面白いのではと感じました。オカルンはキャラから逸脱させようと(芝居を)してもわりと成立するような変なヤツというイメージもあるので。

そういった点を意識しつつも、彼の真面目さや一生懸命な部分、まっすぐで情熱的な部分を芯としておくことで、軸をブラさないようにバランスを取れればと思っていましたね。

――なるほど。ちなみに変身時の演技アプローチは、普段とは明確に区別されているのですか?

花江:そうですね。気持ち的には一緒だと思うのですが、ほぼ別人のような感覚です。

――モモとオカルンをはじめ、キャラ同士の掛け合いのテンポ感に関して、本作ならではの意識や要素はアフレコ時にあったのでしょうか?

若山:アフレコ時に(セリフの)尺指定も指標としてあって、その尺に合わせていく中で出来上がっている部分も大きいとは思うのですが……やはり花江さんに引っ張っていただいていると私は思っているのですが、(花江に伺うように)いかがですか?

花江:うーん、どうなんでしょう。

若山:オカルンのツッコミとか、引き上げてくれるような会話の感じを足がかりにして、モモは会話を重ねている気がしています。

花江:たしかにモモの普段の感じが自然体なので、そこから一気にギャグシーンに行く時とかはオカルンからスパーンと入っている感じがあるのですが、そこも先ほどお話ししたとおり、キャラから外れるようなトーンで毎回どんな風に演じたら面白いかなと考えていますね。

顔が写っていないシーンは(口パクに芝居を合わせる必要がないため)けっこうやりたい放題出来るので(笑)。個人的には、そういうところで(会話シーンの)エンジンがかかっているのかなと思います。

――花江さんが会話のテンポ感を出す上で意識していることは、どんなところですか?

花江:気持ち良さではないでしょうか。(アフレコ時に)会話の尺は出ていますが、そこもあまり気にせずにこちらの気持ちの良い感覚でやらせてもらっているのが、結果的にいいリズムとなってテンポ感につながっているのかなと。

若山:そうですね。

――ちなみに、星子役の水樹奈々さん、ターボババア役の田中真弓さんをはじめ共演されている声優さんの豪華さも話題になっていますよね。

若山:第1話から田中真弓さんや(セルポ星人役の)中井和哉さんとご一緒に収録させていただいて、どう自分は自分でいたらいいのだろう、みたいな、自分の在り方をまず問うみたいなところから始まりました(笑)。

ジャンプ作品に多く触れて育ってきて(ジャンプ作品の主演を務めることが)ひとつの目標でもあったので、ジャンプ主人公を演じさせていただくということと、そんなジャンプ作品に出演されてきた方々と共演させていただくということが一気に来て、ちょっと頭がパンクしそうでした(笑)。

花江:ありがとうございます(笑)。

※編注:花江は『鬼滅の刃』の竈門炭治郎役、田中は『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィ役や『ドラゴンボール』のクリリン役、中井は『ONE PIECE』のロロノア・ゾロ役や『銀魂』の土方十四郎役、水樹は『NARUTO -ナルト-』の日向ヒナタ役など、それぞれがジャンプ作品のアニメに出演している。

若山:本当に歴史なんです! 現場が! とんでもない現場でございます!

――そんな歴史を刻んでこられた花江さんですが。

花江:オカルン役に受かるとは思っていなかったので、率直にうれしかったです。

若山:ええー!

花江:しっくりはきていたのですが、ジャンプ作品の主人公を1つやっていたら受からないよなってイメージが勝手にありました。でも実際に受かって、みなさん若手からベテランまで実力があって個性もある方々が共演者となって……詩音ちゃんが芸歴的には(花江より)上ですけれど。

若山:とんでもないです、若手です! 自信を持って言えます、若手です!

花江:というところで(笑)。ちょうど中間ぐらいのところに僕がいるのかな。(ジジ役の石川)界人がいて僕がいて佐倉さんがいてという感じで。でもそれはそれで、現場でどうバランスを取ろうかなというのを、アフレコが始まる前にはけっこう考えていました。

――その後、抜群の掛け合いができるようになってきたという(笑)。

花江:そうですね、仕上がってきた感じです(笑)。

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個性的なキャストが彩るアニメ『ダンダダン』の世界。新たに登場するキャラクターとの掛け合いにも、ぜひ期待したい。

(C)龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
アニメ公式HP:https://anime-dandadan.com/
アニメ公式X:https://x.com/anime_dandadan
取材・写真・テキスト/kato

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