1. トップ
  2. 恋愛
  3. 友人のLINE表示名が変わって気づいた、唯一の「結婚の証」

友人のLINE表示名が変わって気づいた、唯一の「結婚の証」

  • 2024.12.11

名前が変わる。生まれてから今日まで過ごしてきた自分の名前が……。
少し、嬉しいような、でも家族の一員から抜けるようなそんな寂しいようなイメージもあった。

◎ ◎

けれど、最近一つ名字に対して思うことがある。
例えば、結婚して名字が変わる。代表例の一つだと思う。
それは幸せなことなのだと思う。

好きな人と家族になる。
暮らしの形が一つになる。

結婚と言っても同棲したり、ずっと一緒にいれば「恋人」という形となんら変わりない。
一緒にいる時間も、食べているものも、住まいも変化しないことの方も多い。
だからこそ、名字が変わることは新鮮であり、分かりやすい変化の一つなのだと思う。
大好きな人と家族になれた。何かつながりを感じることができる。
恋人という状況では得られなかった一つのつながりの感じ方になれるのではないだろうか……。

◎ ◎

近年のコロナ禍で、人に会って話すことが難しくなった。
LINEなどを含めたコミュニケーションツールや電話で友達や知り合いと連絡を取ることが増えた。

コロナ禍で会いたいけれど会えない。
そんなジレンマの中過ごす日々で、友達のLINEの名字が変わっていることに気づいた。
「もしかして……」そう思い実際に聞いてみると、結婚して名字が変わったとのことだった。
しかし、コロナ禍で結婚式もできないし、会って報告することも難しいから、言えなかったと言っていた。

本来であれば、実際に会ってお祝いし、これまでの思い出話をする。
そして、過去の笑い話も含めて、今幸せになれたことを心から祝福する。
結婚式に参加して、友人の大人になった姿を見て感動する。
そんなことができない世の中の状態だった。

◎ ◎

そんな時、気づいた。
そういう人たちにとって、「結婚」という節目で変わるといえば、名字が大きな変化なのかもしれないと。
もちろん二人の中に何があるかはわからないから、一概には言えないけれど。
それでも思うのは、結婚式も友達への報告もSNSになった今、名字が変わるということは唯一周りから見た「結婚の証」なのではないかと。
それは唯一その人と、何か変化がある結ばれた形だと思った。

それから、私は思うようになった。
夫婦にも色々な形があるから、名字だけで判断できるわけではないけれど。
私は、好きな人と家族になるという目に見える変化を望んでいる。
だから、もし結婚し、家族になれたら、名字が変わるということに抵抗はさほどない。
もちろん、今の生まれ育ってきた名前から変わることに少し寂しさもある。
それでも、それは成長であるから。
赤ちゃんの頃から成長し、大人になり結婚した。
それは一つの大きな成長物語であると思うから……。

◎ ◎

名字が変わる。
大袈裟なことのようだけれど、それは同時に嬉しいことなのだと思う。
以前、私の友人が「今の名前気に入っているからな〜」と言っていた。
ある友人は「この名字の人と結婚したい」と言っていた。
そういう風に名字にこだわりを持つ人もいるだろう。
どんなことに対しても、皆何かしらの理想は持っているはずだから。
変わったすぐは、何かソワソワしても、なれてくるものなんだと思う。

私が思うこと。
名字が変わる背景にどんなことがあるかそれは人それぞれでわからない。
それが幸せなことかもしれないしそうでないかもしれない。
それでも、変わるということは変化があり、何か一つの形になったということだと私は捉えている。
目に見えて変わるもの。何よりもそれが信頼できるのではないかと私は思っているから。
そして私もいつか報告するときが来てほしい。
「名字が変わったんだ」と。

■Nの思いのプロフィール
文を書くことが好き。
苦しい6年間を乗り越えて多くの人に自分の経験を伝えたい。
些細な幸せを噛み締めて暮らしたい。

元記事で読む
の記事をもっとみる