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桐島かれんさん この季節こそ読書の時間をゆったりと

  • 2024.12.28

「“読書の秋”とは言うものの、最近は配信ドラマやSNSに時間を費やしてしまい、読書の機会が減っている人は多いのでは?
ときには思い出の一冊を読み返したり、親しい友人や家族と本の感想を話し合ったり……と、本に没頭する時間を作ってみてはいかがでしょうか」
桐島かれんさんが本の愉しみを改めて教えてくれました。

”運命の一冊”に出合えたときの喜びは何にも代えがたい

作家である母の桐島洋子はもちろん、妹のノエル、弟のローランド、そして私も、わが家は全員が常に何か読んでいないと気が済まないという活字中毒。
子どもの頃は週末になると母が私たちを有隣堂へ連れて行き、好きな本を一冊買ってくれるのがお決まりでした。

本はどんなジャンルでもよく、マンガでもOK。「こういう本を読みなさい」とは口出しはせず、私たちに読む習慣をつけてくれました。

学生時代は海外の友人が三島由紀夫や谷崎潤一郎、川端康成といった日本の作家の話をしているのに、自分は読んだことがないのが恥ずかしくて、日本の純文学を片っ端から読んだこともありましたね。

好きな本はたくさんありますが、家族の思い出の一冊を挙げるなら、ジュール・ヴェルヌの『八十日間世界一周』でしょうか。
ストーリーは、あるイギリス人の資産家が、80日間で世界一周ができるかどうか友人と賭けをし、旅に出るというもの。
これを読んだのをきっかけに、当時、世界一周路線を運航していたパンナム(パンアメリカン航空)で、家族で世界一周の旅に行ったこともあります。

読書の魅力は、読んでいる私と作家の共同作業によって、小説の世界を頭の中に描いていけること。それは本でしか得られない、魔法のような特別な喜びです。だからこそいい本に出合えたときは嬉しいし、読み終えるのが寂しい。

大人になると本を読む時間もままならないけど、たまにはゆっくり本に浸る時間を作りたいですね。

「最近はオーディオブックも人気だけど、やっぱり紙の本が好き」と口を揃えるふたり。
かれんさんはオバマ元大統領やビル・ゲイツのブックリスト、ノエルさんは愛聴するポッドキャストなどをヒントに本を選ぶそう。

家族で世界一周の旅に出たのは、かれんさんが20代の頃。
旅の記録は『魔女のホウキに乗っかって』という一冊の本になっています。

ひとりの読書はお気に入りのチェアで

本の世界に没頭するには、読む環境も重要です。
かれんさんのお気に入りは、ハンス・J・ウェグナーがデザインした「ベアチェア」。
「座って本を読んだり、うたた寝したり……。名前の通り、大きな熊に抱かれているような安心感があるんです」

(右・ノエルさん着用分)ワンピース¥53,900、(左・かれんさん着用分)ブラウス¥35,200、パンツ¥35,200、膝にかけたカーディガン¥44,000/すべてハウス オブ ロータス(ハウス オブ ロータス 二子玉川店)

SHOPLIST
ハウス オブ ロータス 二子玉川店 03-6431-0917

撮影/平岡尚子 スタイリング/吉川恵理奈 文/工藤花衣

大人のおしゃれ手帖2024年12月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事を書いた人

大人のおしゃれ手帖編集部

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