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「人を呪わば穴二つ」とはどんな意味?「穴二つ」があらわすものにゾクっとする!!

  • 2024.12.10

やや物騒な単語が並ぶことわざ、それが「人を呪わば穴二つ」です。 実際に言葉のニュアンスから不気味さを感じる人もいるのではないでしょうか?

ただ、そもそも「穴二つ」とは何を意味するのでしょうか? この記事では「人を呪わば穴二つ」がどのような言葉なのかを解説します。

「人を呪わば穴二つ」とは

ここでは「人を呪わば穴二つ」の意味を解説します。

「人を呪わば穴二つ」の意味

「人を呪わば穴二つ」は、他人に危害を加えるなら自分も同じ仕打ちを受けることを覚悟しなければならないという意味のことわざです。

他人を呪うのであれば、自分が呪われる覚悟が必要となります。 現に「人を呪わば穴二つ」という言葉には、人を呪うのであれば呪った相手の墓穴と自分の墓穴の両方が必要となるということを指します。

転じて、他人を陥れようとすると自分も同じ目に遭うことを意味するようになったとのことです。

現代では「だからこそ安易に人に害を加えてはならない」という戒めの意味も込められています。

「人を呪わば穴二つ」の用い方・例文

「人を呪わば穴二つ」は他人に害を加えれば自分も同じように害を受けるという場面で使用します。

・例文1:彼は出世競争に焦って同僚の人事査定を改竄したらしい。その結果、改竄がバレて逆に自分の人事査定が落とされたとか。まさに人を呪わば穴二つだ。 ・例文2:彼女は浮気しているが、実は恋人もまた浮気している。人を呪わば穴二つというようにお互いがお互いに傷つけあっている状態なのだ。

このように「人を呪わば穴二つ」は一方が害を与えることでもう一方にも害が生まれるような場面で使用します。

他人を呪おうと墓穴を掘る者はその報いによって自分のための墓穴も掘らなければならなくなるものだという場面で使用されるわけです。

ただし、そこから転じて戒めとして使用されることもあります。

・例文3:あの人はいつも他人を蹴落とそうと必死だった。しかし、結局は自分が蹴落とされてしまった。人を呪わば穴二つというように安易に人を害してはならないということだろう。

このようにある種の教訓としても使用されるので、注意しておきましょう。

「人を呪わば穴二つ」の由来

ここからは「人を呪わば穴二つ」の由来を解説します。

「穴二つ」の穴とはどんな穴?

「人を呪わば穴二つ」の「穴二つ」は2つの墓穴を意味します。 墓穴とは棺や骨壺を埋めるための穴のことです。

人を呪う場合、その人を埋めるための墓穴が必要となります。 しかし、人を呪うからには自分も呪われるかもしれません。

そのため、自分の墓穴も必要となるわけです。 転じて生まれたのが「人を呪わば穴二つ」という言葉となります。

要は「穴二つ」は「相手・自分の2つの墓穴」を意味しているのです。

「人を呪わば穴二つ」の成り立ち

「人を呪わば穴二つ」は平安時代の出来事から来ているとされています。

平安時代、加持祈祷を生業とした陰陽師がいたそうです。

本来、加持祈祷は病気や災難などを祓うために行う儀式をいいます。 しかし、当時の陰陽師は人に呪いをかけることもあったのだとか。

その際、陰陽師は呪い返されることを覚悟して他人と自分の両方の墓穴を用意させていたとされています。

この出来事から「人を呪わば穴二つ」という表現が生まれたようです。

「人を呪わば穴二つ」の類義語

ここからは「人を呪わば穴二つ」の類義語を紹介します。

因果応報

「因果応報」とは、良い行いをすれば良い報いがあり悪い行いをすれば悪い報いがあるということを例えた四字熟語です。

もともとは仏教用語の1つで、現世の果報は過去の因縁によって決まることを意味する言葉です。

ここでの「因」は因縁の意味で、原因や理由を指します。 対して「果」は果報の意味で、特定の結果を意味します。 「応報」は特定の物事に対する報いの意味で使用される表現です。

つまりは「良いことも悪いことも結局は同じような報いを受けることになる」ということを意味します。

その点が「人を呪わば穴二つ」に通ずるのではないでしょうか。

剣を執る者は剣で亡ぶ

「剣を執る者は剣で亡ぶ」は、自分の行いは自分に返ってくることの例えです。

剣で相手を切りつける者は、やがて自分も剣で切りつけられて命を落とすということを指します。

その点が「人を呪わば穴二つ」と似ているのではないでしょうか。

ちなみに、この言葉はもともと「聖書-マタイの福音書」にある言葉から来た言葉だとされています。

まとめ

「人を呪わば穴二つ」は他人に危害を加えれば、自分も気概を加えられる可能性があるということを意味する言葉です。

相手を呪えば自分が呪われる覚悟が必要という意味もあります。

ここでの「穴二つ」とは、墓穴が2つあることを意味します。 つまり、人を呪うからには相手と自分の墓穴2つを用意すべきだという戒めの意味もある言葉なのです。

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