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グルマン温故知新:新宿御苑前〈食堂わた〉名門仕込みの腕前を、気安い居酒屋で

  • 2024.12.27
鮭いくら木の子土鍋ごはん

食堂わた(新宿御苑前)

名門仕込みの腕前を、気安い居酒屋で

新宿通りと並行する花園通りには住む人も多く、新宿らしからぬおっとりとした雰囲気が漂う。その一角に、間口が広くガラス張りの外観が目を引く新店が登場。“食堂”の名の通り昼は定食、夜は一品料理と酒を楽しめる居酒屋の“二毛作”だ。

「もともとは、地元の静岡で居酒屋をやるつもりだった」という店主の櫻井航(わたる)さん。が、若いうちに東京で力をつけたいと銀座の高級日本料理店の門を叩く。その後、先輩の独立を手伝う形で〈赤坂おぎ乃〉へ。

鮭いくら木の子土鍋ごはん
マイタケ、ヒラタケなどのキノコは、太白ゴマ油をまぶしてから炭火で焼くひと手間をかけることで、さらに香り高く。土鍋が沸騰したらキノコを加え、炊き上がったら、こちらも炭で焼いたサケ、そしてイクラをのせて仕上げる。修業先である〈赤坂おぎ乃〉の名物ご飯を踏襲している。2,800円(2合)。
ニラのお浸し
薄口醤油と塩で味を調えた浸し地に浸してあるニラは、注文ごとに切って盛り、大分「蘭王」の卵黄をのせ、割り下とたっぷりのすりゴマをかけて。「蘭王」はコクと旨味の濃さが特徴のブランド卵だ。600円。
さわら味噌幽庵焼き
醤油・酒・みりんを合わせたものにユズの果汁を加えた漬け地に、魚の切り身を漬けて焼く「幽庵焼き」。そこに西京味噌をプラスすることで、さらに深い旨味が加わり、お酒によく合う味わいに。1,400円。

2年後、地元で開業するために、定食店と銀座時代の先輩の店を掛け持ちで資金を貯めるうち「やはり一度は東京で」と思うに至り、この店を開いた。

夜は、品数こそ多くはないがおひたし、白和えといった一品料理やお造り、焼き物など修業で身につけた正統派な品を用意。酒は、厳選した日本酒や故郷・静岡の茶葉を使った茶割りなどを揃える。独り立ちを果たした櫻井さん、昼夜全力投球中だ。

食堂わたの店主櫻井さん
料理はすべて一人で担当する櫻井さん。
食堂わたの店内
アメリカからの廃材を使ったカウンターが、程よくカジュアルな雰囲気を醸し出す。

Information

食堂わた

住所:東京都新宿区新宿1-19-11 クサマビル1F
TEL:03-6822-7907
営:11時〜14時LO、17時30分〜22時LO。いずれも売り切れ仕舞い。
休:日曜・祝日休、週1回不定休。

東京メトロ新宿御苑前駅から徒歩3分。2024年9月24日オープン。ランチタイムには、10種類のおかずを少しずつ楽しめる「おばんざい定食」1,800円や「アジフライ定食」1,300円など5種類の定食が(いずれも限定10食)。予約はInstagram(@wata_ru.sakurai)のDMからがスムーズ。昼は予約不可。

ビール650円〜、日本酒1合1,000円〜、サワー・茶割り650円〜。一品料理600円〜、焼きもの1,200円〜、揚もの700円〜。カウンター7席、テーブル2卓8席。

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