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着ていた電熱ベストが異常発熱→危うく火災事故に 注意点は?消費者庁がバッテリーのトリセツ紹介

  • 2024.12.9
リチウムイオン電池を内蔵している製品の取り扱いに注意(消費者庁の公式Xアカウントより)
リチウムイオン電池を内蔵している製品の取り扱いに注意(消費者庁の公式Xアカウントより)

リチウムイオン電池は、スマートフォンやノートパソコン、モバイルバッテリーといった電子機器だけでなく、電熱ウエアや充電式カイロなど、暖をとるための製品にも使われています。

一方、リチウムイオン電池は熱や衝撃に弱いといった性質があり、取り扱い方法を誤ると、発煙、発火、過熱に伴う火災事故などが起きる場合があるとして、消費者庁がXの公式アカウントや公式サイトで注意を呼び掛けています。

消費者庁によると、事故情報データバンクには、「リチウムイオン電池を使用して暖がとれる製品」での事故情報が、2014年4月から2024年9月までに68件登録されており、2020年度以降、増加傾向にあるということです。

登録された68件を商品分類別に見ると、電熱ベストや電熱ジャケットなどの電熱ウエアでの事故情報が35件(51.5%)と約半数を占め、電熱グローブなどが15件(22.1%)、電気ブランケット、電気毛布などが7件(10.3%)と続いているといいます。

また、登録された68件のうち、リチウムイオン電池に起因すると考えられる事故情報は32件となっており、それらの事故内容の内訳を見ると、発煙、発火、過熱が18件(56.3%)と最も多く、次いで火災事故が9件(28.1%)となっているということです。また、事故発生時の状況を見ると、使用中の事故が13件(40.6%)と最も多く、次いで充電中が11件(34.4%)となっているといいます。

例えば、電熱ベスト着用中、バッテリーが異常に熱くなったためベストを脱いだところ、バッテリーが溶けていた事例が発生しているということです。また、大手ショッピングサイトで購入した電熱インソールを、スイッチを切ったまま使用していたところ、急に熱くなって発煙し、熱で靴と靴下が溶けた事例も発生しており、使用者がやけどにより救急搬送されたといいます。

消費者庁は、熱や衝撃に弱いなどのリチウムイオン電池の性質上、リチウムイオン電池を使用した製品では取り扱いを誤ると、発煙、発火、過熱に伴う火災事故などの原因となる場合があると公式サイトで説明。火災事故などが発生する危険性を常に認識し、次の点に注意して安全に使用するよう、呼び掛けています。

(1)取扱説明書に記載の事項など、メーカーなどの指示に従う。

(2)リチウムイオン電池使用製品に強い衝撃や圧力を加えないようにすること。また、損傷したものや異常が生じたものは絶対に使用しないこと。

(3)充電は、なるべく製品の様子が確認できる時間と安全な場所で行い、充電が完了したらプラグを抜くこと。また、充電コネクタの破損や異物の付着にも注意すること。

(4)製品に推奨されている充電器やリチウムイオンバッテリーを使用すること。改造されたものは絶対に使用しないこと。

(5)製品を安全な場所で使用、保管すること。

(6)購入前に製品の安全性を考えること。

(7)製品のリコール情報を確認すること。

(8)リチウムイオン電池は、正しくリサイクル、廃棄すること。

(9)公共交通機関での事故を避けるため、持込規則を確認して、それに従うこと。

オトナンサー編集部

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