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幸せをくらべて、自爆するのは女のサガ?

  • 2016.4.2
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幸せをくらべて、自爆するのは女のサガ?

仕事に美容に恋愛に、女の人生ってけっこー大変! 私はこのままでいいのかな? 幸せになれるかな? そんなモヤっとした悩みを浄化し、毎日がもっと楽しくなる痛快エッセイを、毎週土曜日お届けします。私は私…なんて言えたらラクなんだけど、やっぱり隣のあの子とくらべちゃう。結婚してるかしてないか、仕事に男に年収も…そうして今よりももっといい‟幸せ”を探そうとするわけだけど、結局、幸せってどこに落ちてるの?
【恋愛はしたいけれど1mmも傷つかずに生きたい】vol.33

女なんて、社会進出しなければよかったのに…。

なーんて言ったら、いろんな人から怒られそうだけど、ときどき思うの。本当に女は男と同等に学び、働き、社会に飛び出すことで、幸せになれたんだろうかって。だって私たちは、いろんなことを知って社会に出たことによって、「くらべる」という負のループにドハマりして、苦しんでいると思うのだ。顔という比較、年齢という比較。恋愛に仕事に年収に家庭環境に…いろいろ自分以外と世間体を知りすぎて、くらべすぎて、苦しい。結局これって、賢さと引き換えに手にした代償なんじゃないだろうか。賢くなって幸せを逃すなら、世間を知らないままのほうが、幸せだった可能性もあるのかなーって思う。

ネットはくらべる行為を加速させる

ちなみに「くらべる」という負のループは、SNSという便利ツールができたことにより、さらに加速している。今まで仲良くならなければ、知り得なかった別ジャンルの女子の生態や恋愛模様が、SNSで繋がるだけで、ありありと分かるからだ。

たとえば、私が特に嫌いな人種に“キラキラ女子”ってのがいる。

キラキラ女子を知らない人にザックリ説明すると、ヤリマン。以上。

あーっと、すでに偏見が…。キラキラ女子とは、主に美容意識が高く、ハイスペック男性から大切に扱われること(つーか奢ってもらうこと)をステイタスと考えている女子のことである。年齢層はだいたいアラサーくらい。出没スポットは、六本木、銀座、表参道、恵比寿、中目黒など。いわゆる「東京カレンダー」が好みそうなグルメ&オシャレタウンが大好物だ。

そんな彼女たちが私は大キライなのだ。だっておごってもらう事=自分の価値なんて、美と時間とセックスを、ただ切り売りしているだけじゃないか。そんなもん、せいぜい数年で使い物にならなくなるのに浮かれてるなんでバカみたい! と、ここまでスパッと言い切れるなら、別次元の女子たちと思えばいいのだが、そこは小心者な私。めちゃくちゃ、くらべちゃうんだこれが。

キラキラ女子との比較合戦

私の比較記録を少しご紹介すると、ある子は、外資系の派遣だと思われるのに、銀座界隈でしょっちゅう泡(シャンパンやスパークリングワインのこと。キラキラ女子用語で泡って言う)を楽しんでいる。巨乳なだけで別にどこかが美人というわけでもないのに…その泡の価値なんて全然知らないくせに! と、私は最近ワインのお勉強を始めたもんだから、身につけた知識とともに、ぐぬぬとなる。

またある子は、ただの事務員さんだと思われるのに(というか、事務員とか派遣とか見破れる分析力を、私ももっと別のことに使えばいいのに)、とにかく服を買っては、インスタグラムにアップしている。なんでそんなに買えるんだろう…。しかもあの子、毎日ビールやらワインやら飲んだり外食しているけど、どうやってお金と体形を維持してるんだろう…。なーんて、自分とくらべて、やっぱりぐぬぬってなる。

違う人種なんて見なきゃいいし、知らなきゃいいのに、ネットで視界も広くなって、相手の価値を見定める知識もつけてしまった女が一人。負のループにハマっています。

幸せ探しにゴールなし!

でもこの“くらべて気づく劣等感”は、独身だけのものじゃない。

既婚の友達は、恋愛市場から降りられたらもれなく、既婚者同士の「どうする?」合戦に巻き込まれると教えてくれた。マンションを買う。子供を生む。資格を取る。復職する。

昔とくらべてママの生き方もバラエティに富んでいるため、既婚同士でのくらべ合いと不安が、そこにはあるらしい。結局、独身だろうが結婚しようが、私たちは「くらべる」という行為を止めないかぎり、幸せのカタチに悩み続けるのかもしれない。

そういえば余談だけど、最近彼氏が有村架純の顔が好きってことを知った。そんな小娘……とその場は笑ったけど、後日、もうテレビをガン見である。どう転んだって似ないであろうこの顔なのに、そもそも年齢がだいぶ違うのに、やっぱりくらべる。そして凹む。

やってらんねー!! でも、やめらんねー!!

くらべることはダメだって100万回くらい聞いているけど、女は太古の昔から、共感することで生きてきたのだ。これは本能だもん。今さらムリだもん。

だからくらべることをやめようなんて、女はもう思わないほうがいい。

ただ、くらべた先に「それはそれ」って思えない弱い心が、ネガティブな気持ちにさせる元凶だ。だから思いっきりくらべて悔しがって、ときどき毒を吐いて、その後に、「まあ、それはそれ。私だってココがある」と思えることを、1つでも見つけられれば、いいんじゃないかな。

幸せな日もあれば、歯を食いしばってこらえる日もある。くらべて凹んだあとに、自分を責めなければ、それでいい。人生は長いから、長期戦で結果を出していこうじゃないか…。

でも、有村架純からは、やっぱり目が離せない私なのである。

おおしま りえ/雑食系恋愛ジャーナリスト・イラストレーター

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。20代で結婚と離婚を経験後、アップダウンの激しい人生経験を生かし、現在恋愛コラムを年間100本以上執筆中。そろそろ幸せな結婚がしたいと願うアラサーのリターン独女。

HP:http://oshimarie.com

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