ウィッグをヘアアクセサリー感覚で楽しむ人が増えています。自分で簡単につけ外しができる、地毛へのダメージがないなど、50代女性にもメリットがいっぱい。ウィッグの種類や選び方、お手入れ方法などをご紹介します。
ウィッグは魅力がいっぱい
50代女性にもうれしい、ウィッグのさまざまな魅力をご紹介します。
自分で簡単につけ外しできる
ウィッグは自分で簡単に装着・取り外しができます。時間がないときでもすぐにスタイリングが決まるので、仕事や家事などで忙しい人にもおすすめです。
繰り返し使える
ウィッグは一度購入すれば繰り返し使えます。ウィッグの寿命は使用頻度や保管方法、お手入れ方法によって変わりますが、毎日使用した場合、1年から1年半くらいが目安といわれています。
髪を傷めない
「ヘアカラーやパーマは髪のダメージが気になる」という人も、ウィッグならカラーもパーマも不要なため、髪を傷めません。ダメージを気にすることなく理想のカラーやパーマスタイルを取り入れられるのも魅力です。
手軽にイメチェンできる
ウィッグがあれば、ショートヘアの人がロングヘアにしたり、髪の色をガラッと変えたり、大胆なイメチェンが一瞬で可能です。地毛では難しい憧れのヘアスタイルに挑戦してみるのもよさそうですね。
一日だけヘアスタイルを変えられる
頭に装着するだけのウィッグは、イベントやパーティーなど特別な日に合わせて一日限りのヘアスタイルを楽しむこともできます。たとえば、着物や浴衣など和装の日に上品なシニヨンヘアをつくるのも簡単です。
ウィッグの素材は3タイプ
ウィッグの素材は「人毛」「人工毛」「ミックス毛」の3タイプです。
人毛
人毛は人の髪の毛でつくられたウィッグです。手触りがよく、地毛のように自然に見えるのがメリット。カラーやパーマを施したり、トリートメントで補修したりすることもできます。
デメリットはうねりやクセがつきやすいことで、着用前はブローなどで形を整える必要があります。
人工毛(ファイバー)
人工毛はポリエステルやアクリルなどの化学繊維でつくられています。メリットは、デザインが再現しやすくヘアセットが簡単に決まることと、価格が比較的リーズナブルなことです。
デメリットは、人工毛特有の光沢があり、アイテムによっては不自然に見える場合があることと、静電気が起きやすいことです。また、人毛のようにカラーやパーマの施術はできません。ヘアアイロンも避けたほうがいいですが、ものによっては、耐熱温度が表記されているものもあります。
ミックス毛
ミックス毛は人毛と人工毛をミックスしたもの。配合率はメーカーによって異なります。人毛と人工毛を混ぜ合わせることで、それぞれの長所と短所を兼ね備えています。
ウィッグは種類が豊富!
ウィッグの種類は大きく分けて「フルウィッグ」と「部分ウィッグ」の2つ。それぞれ特徴をご紹介します。
フルウィッグ(オールウィッグ)
「フルウィッグ(オールウィッグ)」は頭全体にすっぽりかぶせるタイプ。地毛が見えないようにウィッグネットでまとめてから頭にかぶせます。毛の長さはショート、ミディアム、ロングがそろっています。
部分ウィッグ(ヘアピース)
「部分ウィッグ(ヘアピース)」は部分的にウィッグを固定するタイプ。地毛を生かしながら、盛りたいところや変化をつけたいところに固定します。具体的には以下のようなものがあります。
● ハーフウィッグ
前髪はそのまま残して、つむじから後ろにつけるタイプ。髪の長さやスタイルを変えられます。
● トップカバーウィッグ
つむじ全体を覆うタイプ。白髪のカバーやトップのボリュームアップが自然にできます。
● 前髪ウィッグ
前髪だけのタイプで、クリップで簡単に留められます。前髪を変化させたいときや、前髪を切り過ぎたときなどに活躍します。
● ポニーテールウィッグ
マジックテープやクリップで留めるだけで簡単にポニーテールが完成します。地毛が短くても華やかなポニーテールが叶います。
エクステとの違い
おしゃれなヘアアイテムといえばエクステも人気。ウィッグが頭に装着するものであるのに対し、エクステは髪の毛に毛束を直接つけるものです。エクステをすることで髪の長さを変えたり、差し色をプラスしたりできます。
エクステにもさまざまな種類があり、美容室で施術してもらうものもあれば、自分で装着・取り外しができるものもあります。
エクステは髪を伸ばしている人や、地毛を生かしたヘアスタイルを楽しみたい人に向いています。ウィッグは、地毛では難しいヘアスタイルに挑戦したい人や、ヘアスタイルを自由に変えて楽しみたい人におすすめです。
50代女性に似合うウィッグの選び方
ウィッグは何もつけていないように自然に見えることが大切。ウィッグ選びのコツをまとめました。
試着して選ぶ
ウィッグは購入前の試着が欠かせません。気軽に買えるオンラインショップもありますが、写真だけでサイズや色、毛質などを判断するのは難しいもの。オンラインショップでは自宅で試着できるサービスを実施しているお店が多いので、通販で買う場合はぜひ利用しましょう。
フルウィッグを選ぶときのポイント
● つむじが自然に見えるものを選ぶ
ウィッグはつむじの毛量が多過ぎず、根元にふわっとした立体感があると自然に見えます。頭頂部は目につきやすい場所なので、不自然に見えないか確認しましょう。
● サイズ調整ができるものを選ぶ
アジャスターでサイズ調整ができるウィッグを選ぶのもポイント。サイズが合っていないとウィッグがずれたり、不自然に見えたりしてしまいます。
ハーフウィッグを選ぶときのポイント
● 髪の色・太さが地毛と近いものを選ぶ
地毛を生かして部分的に固定するハーフウィッグは、髪の色や太さが地毛と同じ程度のものを選ぶとナチュラルに見えます。
● 自然なツヤ感があるものを選ぶ
ウィッグのツヤ感が地毛と近いものを選ぶことも大事。特に人工毛は特有の光沢があるため、地毛と比べて不自然になっていないか確認しましょう。
ウィッグを長持ちさせる保管&お手入れ方法
お気に入りのウィッグをできるだけ長持ちさせるために、保管とお手入れの方法を解説します。
ウィッグ専用ハンガーを使う
ウィッグの型くずれを防ぐために、保管するときは専用のハンガーにかけるのが基本です。また、湿気が多いと型くずれしたり、雑菌が繁殖したりすることがあるため、通気性のよい場所に保管しましょう。
シャンプーやブラシは専用品を使う
ウィッグをお手入れするときはシャンプーの刺激やブラシの摩擦に注意しましょう。シャンプーやブラシはなるべくウィッグ専用品を使うのがおすすめです。
洗浄力が強いシャンプーは劣化の原因になりますが、ウィッグ用シャンプーなら適度な洗浄力で汚れやにおいを落とします。
また、ブラッシングによる摩擦や静電気もウィッグを劣化させます。一般的なウィッグ用ブラシは金属製のため、ブラッシング時の静電気を防ぐ効果があります。ブラッシングをするときは毛先からやさしく梳かすようにしましょう。
(まとめ)
ウィッグはいまや幅広い世代で親しまれているファッションアイテムです。日常使いのほか、特別な日のおしゃれに活用してみてはいかがでしょうか。
構成・文/大人のおしゃれ手帖編集部 画像協力/PIXTA
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この記事の監修者
美容師、シャンプーソムリエ 三村浩章
合同会社サステアCEO、ヘアメイククール代表、滋賀県美容組合副理事長。シャンプーソムリエの資格を持つ現役美容師。これまでに向き合ったお客様の数延べ12万人。高校卒業後、神戸のサロンに勤務。その後滋賀県彦根市にCOURを出店。ヘアショー、各種セミナー、神コレのヘアメイク、雑誌のヘアメイク、メーカーのプロダクトの企画テストなどをこなす。