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【韓ドラになった歴史人】金春秋(武烈王)は「三国統一の礎」を築いた偉大な大王

  • 2024.12.9

傑作時代劇『善徳女王』において、後半に颯爽と登場したのがユ・スンホの演じた金春秋(キム・チュンチュ)であった。彼はイ・ヨウォンが扮した善徳女王を支えて、新羅(シルラ)の発展に尽くしていた。

史実では、どんな人物だったのだろうか。

604年に生まれた金春秋は、真平(チンピョン)王の娘であった天明(チョンミョン)夫人の子供だ。「誰からも褒められるような好男子だった」と歴史書に書かれている。しかも頭脳明晰だった。

その名声は中国にも伝わって、「聖人のような人物だ」と評価を高めている。志が高かった金春秋は中国の文化を積極的に取り入れて自らの視野を広げた。

そんな彼が一番信頼した人物が金庾信(キム・ユシン)だ。彼は『善徳女王』の中でオム・テウンが演じていて、立派な人物として描かれていた。この金庾信と友情を深めた金春秋は彼の妹と結婚までしている。

こうして2人は親戚同士としても固い絆を結んだ。2人の究極の願いは三国統一だった。そのためにはひたすら前進しなければならない。

『善徳女王』の金春秋(キム・チュンチュ)
『善徳女王』でユ・スンホが扮した金春秋(写真=(C)MBC)
新羅発展に尽くした国王

642年、百済(ペクチェ)に攻撃された新羅は高句麗(コグリョ)と同盟を結ぼうとした。その使者として選ばれたのが金春秋だった。ところが、金春秋は高句麗で監禁されてしまい、2ヶ月経っても解放されなかった。その高句麗の態度に激怒したのが金庾信だ。

彼は国内の勇者3000人を招集して金春秋の救出に出発しようとした。その動向を知った高句麗は恐れをなして金春秋を解放した。こうして金庾信は金春秋を救ったのである。

金春秋はついに654年に即位して29代王・武烈(ムヨル)王となった。彼は富国強兵に邁進して新羅の軍隊を鍛え抜いた。その結果として、660年に百済を滅ぼした。

さらに高句麗を倒すために自ら全力を尽くした武烈王だが、病には勝てなかった。661年に57歳で世を去った。三国統一の強い願いは金庾信に引き継がれた。彼は668年に高句麗を滅ぼし、ついに宿願を果たした。

そのことを草葉の陰で武烈王はどれほど喜んだことだろうか。

【金春秋(武烈王)の人物データ】

生没年
604年~661年

主な登場作品()内は演じている俳優
『淵蓋蘇文』(キム・ビョンセ)
『善徳女王』(ユ・スンホ)
『階伯』(イ・ドンギュ)
『大王の夢』(チェ・スジョン)

文=大地 康

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