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【太って見える原因が発覚】猫背よりタチが悪い!〈スウェイバック〉改善講座

  • 2024.12.8
お話を伺ったのは……

運動指導者

森 拓郎さん

運動や食事などさまざまな角度からボディメイクを提案する人気ボディワーカー。SNS総フォロワー数27万人以上、著書累計販売数100万部超え、国内最大級のオンラインレッスンも話題。著書に『脚やせ本 一日2分で細くなる』(講談社)など。

猫背よりヤバい!?スウェイバックで体形崩壊が起きる!

スウェイバックは体形崩れの元凶

立ち姿勢が左の大きな写真に似ていたら要注意! 悪い姿勢の代表・猫背や反り腰よりも体形崩壊が進むという「スウェイバック」姿勢かも!?

森 拓郎さん

猫背や反り腰などの悪い姿勢が習慣になると、姿勢を保つための筋肉が弱くなり、骨盤が前へスライドします。そのため背中は後ろに反って、首は前へ出て、骨格を互い違いにずらしながらバランスをとっている状態がスウェイバック姿勢です。この姿勢だと、内臓の位置が落ちて下腹が出て、体の重心が下がるのでバストやお尻が垂れ、骨盤を支えるために前ももが張り出し、体形がどんどん崩れて、太って見えます。特に長時間のデスクワークは骨盤を後ろに倒して背中を丸め、首を前に出すことが多いので、スウェイバックになりやすい姿勢です。改善するためには、正しい骨盤の位置をキープできるように、筋肉を調整しましょう


【猫背】

猫背 背中が丸くて姿勢が悪く見えるが骨盤は前に出ていない

姿勢は悪いが、骨盤が前にスライドしていないので、お腹ぽっこりや前ももの張りなど、下半身の体形崩壊は起きていない。

もっとタチが悪いのは……

生活習慣の悪いクセで猫背+骨盤が前にスライドした姿勢

【スウェイバック】

スウェイバック 二重あご、厚みのある背中、垂れバスト、お腹ぽっこり、垂れ尻、前張り太もも、太いふくらはぎ

スウェイバックとは?
腰の横に突き出た大転子という骨がくるぶしより前に出ていたらスウェイバック姿勢。正しい姿勢を支える体幹の筋肉が弱くなって、骨盤が前にスライドし、それを支えるため背中は後ろへ、首は前に出て、バランスをとって立っている状態。崩れた骨格のせいで、なだれのように体型崩壊が起こる。

スウェイバックダメダメ習慣

スウェイバックダメダメ習慣/電車のドアにもたれかかる

電車のドアにもたれかかる
電車で立っているときに、自分の力で立たずに、ドアや手すりにもたれかかるのはNG。体幹筋の力が抜けてしまい、骨盤が前にスライドしないと体を支えられなくなる。

スウェイバックダメダメ習慣/立っているときにお腹を押しつける

立っているときにお腹を押しつける
コピー機にお腹を押しつけて立ったり、キッチンのシンクにお腹をつけてよりかかったりしていたら、スウェイバック姿勢。自分の力でまっすぐ立つ訓練をしよう!

スウェイバックダメダメ習慣/座ったときにお腹がぽっこり

座ったときにお腹がぽっこり
イスに座ったときに背もたれによりかかり、お腹が縮んで下腹がぽっこり出て、さらに背中が丸まっていたら要注意。その状態から立つと、骨盤が後ろに傾いたまま前にスライドして、スウェイバック姿勢になる。

スウェイバックを改善するための大事なポイント

スウェイバック姿勢を改善するには、首、肋骨、骨盤を正しい位置に戻すこと。そのためには使いすぎている筋肉をほぐし、使えていない筋肉を鍛えることが欠かせない。たとえどれかひとつを正しても、すぐに元に戻ってしまう。3つを連動させて調整していくのがポイントに。

スウェイバックを改善するための大事なポイント/首・肋骨・骨盤

【首】首を真上や横にスムーズに向けられない人は注意。前に出て縮んだ首は、あごを引く筋力が弱くなっている可能性が大きい。

【肋骨】肋骨は背骨や胸骨と連動している。そのため肋骨下部が開くと、背中や胸の動きが悪くなり、背骨のS字カーブを保てなくなる。

【骨盤】前に出た骨盤を元に戻すには、骨盤を支える筋肉をゆるめること。座り姿勢で硬くなりがちな太ももやお尻の筋肉にアプローチ。

【首】+【肋骨】+【骨盤】3つを連動
首、肋骨、骨盤、どれかひとつだけを整えても、すぐに悪い姿勢に逆戻り。3つを連動させて動きをよくすることで正しい姿勢に。

全部でたった3分4つのエクササイズで正しい姿勢に!

首、肋骨、骨盤を整えて、仕上げに3つを連動させるエクササイズにトライ! 1日1回、合計たったの3分で、やせて見える姿勢に変身!

【エクササイズ1】チンイン前に倒れた首の力を強化する

縮んで肩に埋まった首のまわりに空間をつくり、首に自然なCカーブを取り戻す。たるんだフェイスラインもスッキリ!

\首のつけ根に力が入っていたらOK/

チンイン/息を吐きながらあごを引く

1 息を吐きながらあごを引く
背中を伸ばして立ち、息を吸って吐きながら、首の後ろがまっすぐになっているのを意識してあごを首につけるように引く。

チンイン/あごを元の位置へ戻す(5回)

2 あごを元の位置へ戻す
肩の力を抜いて、引いたあごを元の位置へ戻す。これを5回くり返す。肩が上がらないようにリラックスを心がけて。

\目線が落ちないように注意して/

チンイン/NG 下を向く

【NG】下を向く
あごを引くときも戻すときも、下を向くのはNG。下を向くことで筋肉が縮んで、硬くなってしまうので注意。

【エクササイズ2】背中丸めストレッチカチコチ肋骨を元へ

肋骨を正しい位置に戻すためには、かたまった背骨まわりをほぐすこと。ほぐれれば背中を丸めたり、反ったりがラクになる。

\手で足の外側をしっかりつかんで/

背中丸めストレッチ/右脚を上げて左手で右足をつかむ

1 右脚を上げて左手で右足をつかむ
床に座り、左脚は伸ばし、右脚はひざを曲げて上げる。左手で右足を外側からつかみ、右手は体の後ろにつく。

背中丸めストレッチ/右脚を押し出し背中を丸める(左右各30秒キープ)

2 右脚を押し出し背中を丸める
右脚を前に押し出し、引っ張り合うように背中を丸めながら肩甲骨を中心に背中全体を縦と横に伸ばして30秒キープ。反対側も同様に。

背中丸めストレッチ/NG ひざを伸ばす

【NG】ひざを伸ばす
伸ばすことを意識しすぎるとひざが伸びて、肩が上がるのでNG。ひざを曲げて脚はしっかり前に押し出して。

【エクササイズ3】裏もも伸ばしスライドした骨盤を元へ

裏ももが硬いと股関節の後ろ側も硬くなり、前にずれた骨盤が元に戻りにくい。裏ももをほぐして骨盤を正しい位置に。

\お尻はプリッと突き出して/

裏もも伸ばし/ひざを軽く曲げ両手は太ももへ

1 ひざを軽く曲げ両手は太ももへ
足をこぶし1個分開いて立ち、両手は太ももの上へ置く。ひざを軽く曲げ、腰を反らせて、できるだけお尻を突き出す。

裏もも伸ばし/お尻を突き出して上体を倒す

2 お尻を突き出して上体を倒す
両手を太ももの上からひざまで滑らせて、お尻を突き出しながらゆっくりと上体を倒す。背中が丸まらないように注意。10回行う。

【エクササイズ4】ヒップリフト首+肋骨+骨盤の連動を促す

骨格を互い違いにずらしながらバランスをとっている首、肋骨、骨盤の連動を促して正しい位置へ。腰の骨を伸ばすように行って。

\肩の力を抜いてリラックス/

ヒップリフト/あお向けでひざを立てる

1 あお向けでひざを立てる
あお向けになり、ひざの下にかかとがくるようにひざを曲げる。腕は手のひらを下にして体の横に置き、腰と床のすき間を埋めるように骨盤を後ろに傾ける。

ヒップリフト/かかとで床を押してお尻を上げる

2 かかとで床を押してお尻を上げる
息を吸って吐きながら、かかとで床を押して首からひざまでが一直線になるようにお尻、腰、背中の順に上げる。息を吸い、吐きながら背中、腰、お尻の順に下ろす。5回行う。

撮影/市谷明美 モデル/横川莉那 イラスト/ヤマサキミノリ 取材・文・構成/山本美和

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