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【さくらももこ展】【「ONE PIECE ONLY」展】漫画作品の深みに触れよう!キュレーター・林綾野さんが語る見どころを紹介

  • 2024.12.9

キュレーター・アートライターとして展覧会企画や、美術書の執筆を手がける林綾野さんが紹介するアート情報。今回は、東京・森アーツセンターギャラリーで開催中の『さくらももこ展』、東京・PLAY! MUSEUMで開催中の「ONE PIECE ONLY」展』をピックアップします。


世界的人気漫画ができるまで 作品に込められた愛とパワー

森アーツセンターギャラリーでは『さくらももこ展』が開催中。まんが家、エッセイストとして活躍したさくらももこの生い立ちや多彩な仕事、作品の魅力を約300点のカラー原画や直筆原稿を通じてひもとく大展覧会だ。

代表作である『ちびまる子ちゃん』は、1986年、月刊誌「りぼん」で連載がスタート。展覧会では記念碑的な『ちびまる子ちゃん』の第1話の原画が展示されており、ファンにとってはうれしい機会だ。そしてやはり人気作である『COJI‒COJI』も、自身が最初に描いたコジコジの絵、漫画の原画も多数並ぶ。さらに両作それぞれのスピンオフ作、『ちびしかくちゃん』『ゴシゴシ』などちょっとマニアックな作品も紹介されていて見ごたえたっぷりだ。

作品をじっくりと見ていると、鉛筆で素朴に描かれたものから絵の具で丁寧に緻密に描き込まれた絵まで、さくらももこが描くことを慈しみ、大切に作品を生み出してきたことが伝わる。

東京・立川のPLAY! MUSEUMでは『「ONE PIECE ONLY」展』が開催中。1997年の「ジャンプ」での連載開始より世界的な人気を誇るこの作品がどのように生み出されるかを紹介する。印刷の過程を紹介する展示や映像インスタレーション、絵として美しいアートプリント、そして作者尾田栄一郎が描く連載1000話目の下書きや原稿の原画など貴重な作品も並ぶ。

月刊誌、週刊誌の連載として世に出た漫画たち。多くの人に愛されてきたその作品世界の真相に触れてみよう。

『さくらももこ展』

©さくらももこ ©さくらプロダクション

期間/開催中~2025年1月5日(日)※全日日時指定制
休館日/会期中無休
住所/東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 52階
会場/森アーツセンターギャラリー
電話/03-6406-6652

『「ONE PIECE ONLY」展』

尾田栄一郎『ONE PIECE』1000話の原画 © Eiichiro Oda / Shueisha Inc. All rights reserved. Photograph by Naoki Honjo

期間/開催中~2025年1月13日(月・祝)
休館日/12/31~1/2
住所/東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3棟 2F○
会場/PLAY! MUSEUM
電話/042-518-962587

文=林綾野

※InRed2025年1月・2月合併号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。
※地震や天候などの影響により、イベント内容の変更、開催の延期や中止も予想されます。詳細は各お問い合わせ先にご確認ください。

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