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「見られてる?」障害のある息子と買い物中に感じた女性の視線…すると、予想外の言葉をかけられて!?

  • 2024.12.8

新生児約1,000人に対しておよそ1人の赤ちゃんが先天性難聴と言われています。私の息子も、その1人。生後5カ月を過ぎたころから、息子は補聴器をつけられるようになりました。小さな体で、耳には補聴器。見慣れない姿に、不思議そうに見られることもありました。そんなある日のことです。買いものをしていると、ベビーカーに乗る息子をじっと見つめる見知らぬ女性。そして、その後かけられた言葉とは……。

補聴器をつけた赤ちゃん

私の息子は先天性難聴です。さまざまな検査や手続きなどをして、生後5カ月を過ぎたころからは補聴器をつけられるようになりました。「音」を知らない息子に、いろいろな「音」を聞かせたいと思い、積極的にお出かけしていましたが、補聴器をつけた赤ちゃんは不思議そうに見られることも多くありました。

そんなある日、ベビーカーに乗る息子をじっと見つめる女性。そして突然、「これは、何をつけてるの?」と声をかけてきたのです。

「何をつけてるの?」

突然声をかけられたことに少し驚きつつも、事情を説明すると、その女性は「そうなんだ〜」と。純粋にわからないことを質問して、その答えに納得したような雰囲気でした。そしてまた息子に視線を戻し、やさしい表情で「よく笑って、かわいい子ね。バイバ~イ」と言い、立ち去って行きました。

息子がつけている補聴器について直接聞いてくれたのは、その女性が初めてです。そして、その女性の反応が、私にとってはとてもうれしいものでした。

偏見も同情もないスマートな対応に感動!

補聴器をつけた赤ちゃんである息子は、不思議そうに見られたり、かわいそうと言われることもありました。時には、「あの子の耳……」「見ちゃダメ!」という親子の会話が聞こえることもありました。

障害があっても、私の愛情は変わりません。すくすくと元気に成長し、大事に育てている息子を「かわいそう」と言われるのは、とても複雑な気持ちでした。「障害=かわいそう」という先入観に違和感もありました。

障害を持つ人への対応は、やさしい気持ちから悩む方も多いように感じています。ただ、気をつかわれ過ぎていたり、かわいそうと思われている雰囲気は、私にはよく伝わっていました。あのとき、疑問に思ったことを素直に聞いてくれたこと、何の偏見もなく、同情する様子もなかった女性のスマートな対応は本当にうれしいものでした。

著者:竹中しゅう/女性・主婦。先天性難聴を持つ5歳の男の子のママ。息子、夫、黒猫兄弟2匹と暮らしている。以前はフルタイム勤務で働いていたが、子どもの療育を優先するため退職。現在はドタバタ育児と療育に奮闘中。

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています。


監修者・著者:助産師 松田玲子

医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

ベビーカレンダー編集部

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